うだるような暑さから解放され爽快にヘラブナとの対話を楽しめるのが長野県南佐久郡小海町にある松原湖(猪名湖)だろう。湖畔にあるリゾートイン立花屋にお世話になれば宿泊も含め、同湖での釣りをサポートしてくれる。

標高1123mの湖面に映る八ヶ岳を前に釣り糸を垂れれば、日ごろのストレスなど吹っ飛んでしまうはずだ。同店の宿泊パックを利用して、涼しく充実した夏休みを過ごしてみてはいかがだろうか。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】の画像はこちら >>

松原湖の概況

標高1123mにある高原湖で正式には長湖・大月湖・猪名湖の総称。一般的に松原湖というと、猪名湖のことを指す。最大水深約8m。周囲約2km。晴れた日は湖面より八ヶ岳を望め、釣り場景観は関東甲信越地域では屈指を誇る。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
松原湖の概況(提供:週刊へらニュース編集部)

また周辺地域の発展もめざましく、八千穂高原インターを下りてすぐの所に道の駅八千穂高原が新たにオープンし多くの来場者でにぎわいを見せている。取材時に立ち寄らせてもらったが、朝収穫されたばかりの新鮮野菜をはじめフルーツなど所狭しと並べられていた。また併設のレストランでは道の駅限定信州そばなどのグルメも楽しめるようで、海釣りなどと異なり〝お土産〟のないヘラ釣りにとっては貴重なスポットが出現した。

なお松原湖の釣況だが天候が安定していれば釣果は上々の様子。ただしここ数日は雷雲の発生が多く、午後になると天候が急変しやすい。と言っても雷雲はすぐに過ぎ去るので、近くで雷鳴が聞こえたらいったん車や建物内に避難するのが安心だ。

そのうえで釣りを再開しても日が長い夏場なら十分楽しめるだろう。

ポイント

近年の一番人気は桟橋だ。常にエサ打ちされているのでアタリ出しが早く、それなりの釣果も見込める。ただしその手軽さゆえに混雑しやすく人災は必至。釣り方にひと工夫が要求されることも多くなるだろう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
桟橋釣りも人気(提供:週刊へらニュース編集部)

人災を避けてのんびり釣りたいなら、圧倒的に舟釣りが有利だ。張りが強く整備された2本ロープと清潔に保たれた舟に乗れば、実に快適な湖上フィッシングが楽しめるだろう。この時期は日差しが強いので、できれば太陽を背にしやすいロープに入りパラソルを差そう。そうすれば舟上はまさにパラダイス。吹き渡る湖面の風と相まって高原湖の釣りを思う存分満喫できるだろう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
緩みのないロープ(提供:週刊へらニュース編集部)

釣り方とエサ

記者の肌感にはなるが、以前に比べてアベレージサイズがよくなっている気がしてならない。ポイントによるのかもしれないが、取材時に入った弁天ロープでは、そのことを強く感じずにはいられなかった。

つまり何が言いたいのかといえば、良型ゆえにIQが高まり釣りの難易度が上がっているということ。記者の釣技レベルが下がっただけの取り越し苦労ならいいのだが、隣で釣りをした棚網氏も同様の感想を抱き、メーター両ダンゴスタートから力玉のセット釣りにチェンジしていた。

両ダンゴでも釣れないわけではない。

しかしアタリに持続性がなく触りだけで終わってしまうことが多かったが、セットに替えた途端、ズバズバと落とすようになったことからもセットの優位性を強く感じた。

週末はセット釣り有利

セット釣りが優位に感じるということは、裏を返せば両ダンゴでは釣りきれないことの裏返しとも言えそうだ。平日の閑散時でこのような状況なので、仮に週末・祝祭日など人災が予想される場合は、なおのことセット釣りが優位になるのではないだろうか。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【長野県・松原湖】
インター近くにオープンした道の駅(提供:週刊へらニュース編集部)

実釣した棚網氏は力玉セットだったが何ならトロ掛けセットも試してみる価値はある。むしろ状況によっては力玉セットよりもスピーディーかつ豪快なアタリを楽しめるのでお勧めしたい。

なお釣り方は宙釣りがベスト。どのタナでもアタリはもらえるが、安定感ならチョウチン釣りがお勧め。とくに混雑時や湖面がベタナギの時は効果ありだろう。逆に閑散時や風波がある時ならメーター付近を狙うのも面白い。チョウチンよりもスピーディーな展開が期待できることに加え、良型も高確率で交じる。

底釣りもおすすめ

いやいや、そんな忙しい釣りはゴメンだ!それなら底釣りもお勧め。エサは両ダンゴで十分だし、宙釣りよりはイージー。

ただし上ずり対策は必須。着実に魚を底付近に留め置き、可能なら時間をかけてゆっくり魚を寄せたい。

短時間勝負ではなく一日単位であれば、宙釣りに勝るとも劣らない釣果が期待できるかもしれない。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2025年月8日8日号に掲載された記事を再編集したものになります。

編集部おすすめ