フライフィッシングにおいて重要視されるフライ選択。夏場のこの時期ではアントなどの昆虫フライが挙げられますが、どんな時でも扱える万能フライを持っていたいと毎度の釣行で考える筆者。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター泉陽登)
ドライフライ「グリフィス・ナット」
グリフィス・ナットはミッジ類に属するドライフライの一つ。ミッジとは、小型の虫類の総称。ブユやユスリカ、ガガンボなどが挙げられます。春先で重要視される虫ですが、年中出る虫のため作っておいて損はないフライの一つ。この中に属するグリフィス・ナットは自作するのにそれほど労力が掛からないフライです。

もっと簡単なミッジフライを作るとなると、グリズリー・ミッジなどがありますが、グリズリーは視認性が悪く、渓流で扱うには少々難があるフライです。筆者はハックルの前部分にインジケーターをつけて扱いますが、それも流れが緩やかな場所以外ではあまり使いません。グリフィスはグリズリーに比べ毛量が多く、インジケーターをつければさらに視認性がよいフライとなります。
作りやすい
おすすめする理由の一つとして、まず何といっても簡単に作れることが挙げられます。用意する材料としても
・フック(#14~20程)
・スレッド
・ハックル類
・人によってはインジケーター
これだけあれば作れてしまうのが魅力の一つ。
コストも他のフライに比べると、比較的低めに抑えられるので、筆者も最初のタイイングはグリフィス・ナットから始めていました。
汎用性が高い
全てが全てそうであるとは言えませんが、様々な状況でも役に立つのも魅力の一つ。渇水状況であれ、増水状況であれ、魚がドライフライに食いつくほどの活性がある場合、グリフィス・ナットは活躍を果たしてくれます。

筆者の場合、投げるフライに困った際はパラシュートかグリフィスかの二択になるほど信頼しているドライフライです。
釣れるフライ
筆者の憶測に過ぎませんが、フライは簡素なものほどよく食いついてくるイメージを持っています。テンカラで用いられる逆さ毛鉤などがいい例です。全く反応がなかったのに、テンカラの逆さ毛鉤にした瞬間に食いつくということがよくありました。グリフィス・ナットも同様です。
渓流シーズンも残すところ一ヶ月半程。筆者はあと何回渓流へ行けるか分かりませんが、渓流魚と会う確率を上げるため、もう少しフライの数を増やしておこうと思います。
<泉陽登/TSURINEWSライター>