風鈴と金魚鉢が涼を運ぶ8月10日、青物を求めて友人と愛知県・南知多町片名のルアー船ブルードラゴンに釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤)
青物狙いのオフショアジギング
伊勢湾ではお盆を前にマイワシの回遊が始まっている。特に伊勢湾奥では、サワラキャスティングが再燃しており好釣果が続出している。
当日は大潮で、午後1時干潮の潮汐。前日の台風の影響で西風が居座り、空は灰色の帳(とばり)をまとっている。元々雨予報ではあったのだが、ぎりぎり持ちこたえてくれたので午後便で出船した。
80cmブリを手中
ポイントに到着して、船長の合図でメタルジグを投入する。水深は30mほど。ボトムまでジグを沈めて、ワンピッチジャークで巻き上げる。すると早速友人にヒット。ボトムスレスレでフォールに反応したようだ。
ファーストランでロッドがぐにゃりと曲がり、ティップが海中に沈み込む。あまりにも強烈な引きに注目の的となるが、当の本人は周囲を見渡す余裕すらない。
手巻きでじわりじわりと距離を詰めていく。やがて海面を割って姿を現したその魚体は、陽光を受けてまばゆいほどに輝いた。

今回使用したジグは、フォールで光る加工がされており、アピール力が強い。狙いのアクションを演出してキャッチした再現性のある1匹となった。

85cmのブリ追釣
その後もポツポツとアタリが続く。30cm程度のイナダがよく釣れており、船中ではヒットコールが続く。すると水平線の先で鳥が群れ始めた。急いでジグを回収して船を近づけると、ナブラが発生している。
千載一遇のチャンスだと思いジグを投げ込み、アピール力の強い速巻きで狙う。すると、またも友人からヒットコールが上がる。フッキングした瞬間からロッドは弓のように曲がり、魚との綱引きが始まる。
何度も潜り何度も突っ込み、なおも抵抗をやめないファイトは青物だと確信するに十分な強さだ。ロッドが海にボロンしそうになりながらも、必死のファイトを展開し釣り上げた。
出世魚の最終形態というだけあって、威圧感にあふれる。ド迫力という言葉がぴったりくる風貌だ。フックをねじ曲げるほどの戦闘力で、腕が昇天してしまったので納竿した。

最終釣果
今回は青物を求めて友人と愛知県・南知多のルアー船ブルードラゴンに釣行したが、結果85cmのブリを筆頭に2匹、イナダ4匹をキャッチすることができた。ベイトがマイワシだったので、青物の群れもこれに着いて回遊しているようだ。
船長によれば、これからさらに魚影は濃くなる見通しとのこと。皆さんも晩夏の伊勢湾で、大型青物とのビッグファイトを堪能してほしい。

秋の釣行にも日焼け止めを忘れずに
9月に入っても日差しは意外と強く、船上や堤防では長時間紫外線にさらされることも多い。快適に釣りを楽しむためには、秋でも日焼け止めを活用して肌を守っておこう。ウォータープルーフタイプなら汗や水しぶきにも対応できて安心だ。
<週刊つりニュース中部版APC・波瀬金鉤/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年8月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。