楽しみにしている釣り物の一つにレイクトローリングで狙うビワマスがある。琵琶湖の至宝と呼ばれるビワマスに8月22日にチャレンジしたのでレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中こうじ)
レイクトローリングでビワマス釣り
レイクトローリングでビワマスを狙いに琵琶湖へ。午前6時半に高島の船宿『キングフィッシャー』に向かうと既に同行のYさん、Tさんは到着済。聞けば楽しみすぎて1時間も前には着いていてらしい。
キャプテンの竹之下さんも現れて、挨拶もそこそこに出航となった。港で出会った漁師からは、大きいサイズが釣れていると嬉しい情報もあって、期待感満載でボートを沖に向かわせました。
6本のタックルで狙う
ボートは第二観測所に向かい、水深90mラインから北西に向かってトローリング開始。左右からダウンリガーを使って2本ずつタックルが出され、続いて左舷からレッドコアが、右舷からはダイバーが出される。6本のタックルがセット完了し、材質やカラーの異なるルアーがボートから流される。

水深20~35mにセットしたそうだ。当日は、晴天無風との天気予報だったが、妙な風が吹きウネリがあるためボートは揺れ揺れだ。船に弱いというYさんは「ヤバい」を連発して遠くを見ている。
バラシからスタート
当日、レイクトローリングが初挑戦のYさん。ストライクからのフッキングやファイトのコツなどを説明し終えても肝心のストライクが出ない。朝の情報とは違ってどうも渋い状況。
キャプテンが僚船に電話すると安曇川沖で良型が2本出たそうだ。
フックオフ
予め決めていた順番でTさんがロッドを持って大きくフッキングを入れたが、すぐにフックオフ。Tさん、当日が2回目のチャレンジで肩に力が入りすぎたのかな。ダウンリガーに出るストライクは、クリップからラインを抜くためにしっかりとフッキングを送らないといけないが、ラインが抜けてから糸フケを素早く巻き取らないとフックオフにつながる。
キャプテンがフッキングして巻き取って重みが乗ってからロッドを渡してくれることもあるが、やはりアングラーとして自分でやりたい。
筆者が38cmビワマスをキャッチ
今のはダメな見本ですなどと笑いを誘っておいて、次に出たストライクは私の番。ここでばらすと恥ずかしいので、少々緊張しながらロッドを持ちスプールを押さえてフッキング。クリップからラインが抜けたら素早くリールを巻いて魚の抵抗を感じる。
抵抗から40cmあるなしのサイズだと判断し、ぐいぐいリールを巻いてくる。ボートの後方にドジャーが浮いてビワマスが見えた。キャプテンが構えるネットに誘導して38cmをキャッチ。無事キャッチ出来てよかったと肩から荷が下りた。
連発はならず
このまま連発でストライクが出ることを期待したが、ビワマスからの音信は途絶える。当日は、当たるポイントが非常に狭く、かつ流す方向で当たる、当たらないがあるなど非常にタフコンディションでした。
波に乗れず苦戦
流すコースや角度を変えながら流しているとダウンリガーにストライク。Yさんは酔い防止のために遠くを見ていたので、キャプテンがフッキングを入れてロッドを渡す。良い感じにロッドが曲がっていたが、「あっ」の声の後にテンションが抜ける。痛恨のフックオフ。初ファイトは、意外と取れるんですが、残念。
次のストライクをTさんが無事キャッチしてやっと2匹をキープ。時刻は9時、このままでは一人5匹のリミット達成は厳しそう。
バラシの嵐
2連発で当たった後に再び静寂が訪れて流すコースを変える。キャプテンの判断で琵琶湖を横断し安曇川沖を目指す。突如としてダウンリガーにセットされたロッドがブチ曲がり、次いで天を仰ぐ。魚がヒットした重みでクリップからラインが抜けたのだ。

大型確定のストライクに私がロッドを抜いてリールを巻くとガンガンと首を振られるのが分かる。キャプテンが速度を落としてくれると底へ潜りだす大型特有の手応え。ゴロンゴロンとローリングするたびにドラグが滑りラインが巻けない。
目の前でフックオフも
大型の群れだったのか、ストライクは出るがフックオフの連発。Tさんが浮かしたビワマスは軽く50cm超だったが、ネットまであと30cmでフックオフ……。まるでスローモーションのようにフックが外れた。大きく肩を落とすTさん。食いが浅いのか、とにかくフックオフが多い。
安曇川沖で連続キャッチ!
再びストライクが遠のいたので、タックルを回収して安曇川沖まで一気に移動。僚船からの情報で角のルアーを流し出すと即ストライク。バラシ連発で凹んでいたYさんが仕留めたが、ちょっとかわいい32cm。
いつもならリリースサイズだが、厳しい日なのでありがたくキープ。当たるポイントは限られているが、当たりだすとバタバタとロッドが曲がる。Tさんが42cmを、Yさんは43cmをキャッチした。
筆者は魚の処理係
筆者は、釣れたビワマスを〆て血抜き、神経締めしてクーラーへ入れる役割をしていました。もちろん、キャプテンがやってくれるのですが、当たるポイントが狭いので、直ぐにタックルをセットし直してもらいたい。なので、魚の処理は私が引き受けます。
46cmも登場
なんとなくこの日のパターンが分かりました。ポイントは安曇川の風車村沖の水深80mの掛け上がりで、かつ北向きに流した時が明らかに良い。ぼちぼちポイントに入りますよとキャプテンが話した時にダウンリガーに激しいストライク。ロッドを持ちラインを巻き取るとグンと重量がのり激しく抵抗するのが分かる。

慎重にファイトして仕留めたのは体高のある46cmのオス。少し婚姻色が出ており、なんともカッコイイ魚。

続いてYさんが仕留めた42cmは少し顔付きが異なります。これは、珍しいノボリ(サツキマス)でした。アマゴの降海型ですが、ここでは海ではなく琵琶湖に降りてアユやワカサギを食って大きくなります。これも素晴らしい魚でした。
リミット達成にはならず
正午過ぎには二桁突破。リミット達成まで後5匹です。狭いポイントをぐるぐる回ってアタリを出すキングフィッシャー。
当たってくるのですが、掛かりどころが悪いのか船に入りません。確実に50cm超、ひょっとすると60cmあるのではと思えるような引きも味わいましたが、全く浮いてきてくれません。大きそうな魚をことごとくバラシ、アベレージサイズを2匹追加してストップフィッシング。3人で46cmまで12匹とノボリ1匹でした。
リベンジ誓う
ビワマスは、10月1日~11月30日は禁漁となりますので、チャレンジするならお早めに。その後は12月1日に解禁となります。この日、バラした魚の数は釣った魚の3倍はあったでしょう。

ビワマストローリングを初めて4年になりますが、これほどバラした日は記憶にありません。悔しくて9月の予約をして琵琶湖を後にしました。
<田中こうじ/TSURINEWSライター>
琵琶湖