釣り具と一口に言っても本当にいろいろなものがある。その中でも代表的なものといえば、ロッドやリールやラインやルアーといったところだろう。

それも種々多様、価格もピンキリの世界。では、このような一般的な釣り具の中で、何がもっとも価格差を感じやすいだろうか?私見だが、リールだと思う。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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釣り具の世界

筆者はライトゲームのアングラーで、比較的軽装で臨むタイプだが、それでも釣り場に持ち込む釣り具は本当にたくさんある。ロッド&リール、ライン、リーダー、ジグヘッド、ワーム、プラグ、予備のスプール、ピンオンリール、ラインカッター、UVライト、ヘッドライト、フィッシュグリップ、ライフジャケット、タモ……などなど。

釣り具の【価格と性能は比例するのか?】 最も差を感じやすいのはリール
釣り具の【価格と性能は比例するのか?】 最も差を感じやすいのはリール
プライヤーでもこの価格差(提供:TSURINEWSライター井上海生)

当然のことながら釣りのスタイルによってはもっと釣り具が増え、関連のウェアが増えてくる。私などより重装備の人のほうが遥かに多いくらいだろう。ツウなアングラーになってくると、小物にまで気を回して良い物を買い、釣り中のストレスをなるべく減らしたいと考えるようになるものだ。そうなるともちろんどんな品にだって気を抜けないが、では、それら種々の釣り具の中で何が一番安物と高級品の違いを感じやすいかといえば、間違いなくリールではないかと思う。

違いが出るのは何より「リール」

筆者がライトゲームに使用するのはスピニングリールの1000番リールだ。これくらいのリールだと安いものは5000円、高いものなら90000円程度するので、およそ20倍の差の開きがある。実際に私が使用しているのは5万円のもので、スプールを予備に2個持っているので、そのリール一台にかけたお金はザッと8万円ほどとなる。

「そんな高いものを買う必要があるのか」という人がいるかもしれないが、実際、ある。リールやロッドは、釣り中にずっと触っている道具なので、明らかに品質の違いを感じやすい。いい釣りをしたいならば、いいリールを買うしかない。

釣り具の【価格と性能は比例するのか?】 最も差を感じやすいのはリール
釣り具の【価格と性能は比例するのか?】 最も差を感じやすいのはリール
良いリールでずっと釣っていたくなる(提供:TSURINEWSライター井上海生)

具体的に釣果に開きが出るか?この部分では、厳密な比較が不可能なので何とも言えない。まあ最低限のドラグ性能と巻き取り機能を持っていれば、ライトゲームでは違いが出にくいかもしれない。しかし高価なリールは「ずっと触っていたくなる」というモチベーションがわいて、その分釣りをする時間がどんどん伸びるので、結果的に釣れる魚も増えるのではないかと自分では感じている。

最近のリールは上位機種になるとあえて防水機能を犠牲にして軽さを出したり、また飛躍的にドラグ性能も伸びていたりするので、ますますハイエンド機種を持つ意義は大きくなってきているはずだ。

ロッドは「ある程度」まで

釣り中に「ずっと触っている」といえばロッドだってそうだ。ロッドでも違いが出るのはないか、そう言う人もいるだろう。おそらくこれも正しいことだと思う。しかし、筆者の感覚では、ロッドには性能の「高止まり」がある気がする。もっとはっきりぶっちゃけてしまうと、3万円から上は、もう軽さ以外は何もわからない感じがする。ロッド操作は慣れの中で惰性にぼやけてくる部分でもあるので、余計にそのように比較がしにくい感じがする。

ロッドで価格差を感じやすいのは、「ある程度まで」と筆者は考えている。

釣果を分けるのはハリ

これまでずっとプライヤーの先端部分でスプリットリングを操作していた人は、たとえば専用品のスプリットリングオープナーを買えば、目から鱗のような気分を味わうことだろう。釣り小物には、こだわればこだわるほど、深い世界がある。

そんな領域にもいずれ足を踏み入れていきたい。

釣り具の【価格と性能は比例するのか?】 最も差を感じやすいのはリール
釣り具の【価格と性能は比例するのか?】 最も差を感じやすいのはリール
違いが出る釣り小物の世界(提供:TSURINEWSライター井上海生)

だが、忘れてはいけないのは、およそ釣果を分けるのは、ほとんど「ハリ」という事実である。ハリがどれだけ鋭く尖っていて、刺さりやすいか、抜けにくいか、強靭か。魚が一瞬触れてきたタイミングでかかるかかからないか、取り切れるかどうかは、すべてハリにかかっている。釣り具は魚の口に近いところからお金をかけよ、と言われるゆえんである。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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