自分の釣りの魚種を決めるうえで何が大事かと言って、意外に、魚の顔が大きいのではないかと思う今日この頃である。そう思えば、女子にエギングがウケるのもわからない話ではない(?)。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
好みの「魚の顔」
筆者はライトゲームアングラーで、年がら年中アジやメバルやカサゴを狙って追ってもう10年になろうとしている。それでも飽きないのは、この釣りに深い世界があることもそうだが、やはり魚たちが絶妙に可愛いこともあるのではないかと思う。愛すべき小魚たち。大型になれば引きも魅力だが、ただ釣れてくれて、どいつもこいつもそう顔が変わらないのも良い。

私のように小魚の顔つきにハマってしまう方も多いことだろうが、もちろん風格ある大物の顔こそベリークールと感じる人も多いはずだ。このへんはもう趣味の世界である。人間の好き嫌いとはまたちょっと違う部分で、魚の顔には、何か、それぞれに惹かれるものがある。釣り人ごとに好みが出てくる。
魅惑の可愛い系
ライトゲームの対象魚は、大体「可愛い系」に入ってくる。代表的なのは、何といってもメバル。筆者は、メバリングがここまで人気なのは、コイツの顔つきがあまりにも美少年・美少女的であることが決定的な理由だと思っている。メバルは大型も小型も、それぞれにちんまりと自足して可愛らしい。

同様によく釣れる根魚の一種で、カサゴがいる。

ライトゲームにはアジという忘るべからざる一大魚種がいる。こいつに関しては、どうだろうか……ちょっと「キレカワ系」みたいな感じがする。普遍的な魚形で、ずんぐりしているのでもなく、でも目は妙にきれいに開いている。銀色の燐光を帯びていて美しい。うむ、やはりキレカワである。

カッコいい顔の魚たち
では、続けて精悍な顔つきを持つ中大型魚について見ていこう。
代表格はシーバスである。こいつはさすがに多くのアングラーを虜にするだけあって、もう抜群にカッコいいものがある。ダントツにハンサムである。

チヌはどちらかというと昔ながらの男臭い顔つきだ。筆者はこの魚に関しては顔やサイズより、銀色の縦じま模様がどれだけきれいに出ているかに美を感じる者である。

不良っぽい、いや、そのスジっぽい顔つきが好きなあなたには、タチウオを推したい。なんだか儚く命を散らしてしまう若きヤ〇ザという感じがする。海のギャングとの呼称もあり、独特の締め込みがある引き味が痛烈だ。

沿岸の魚の顔、ベスト5
以上のような魚種を対象として、筆者の「好きな魚の顔ベスト5」を作ってみた。
1位 メバル
2位 アジ
3位 タチウオ
4位 シーバス
5位 カサゴ

チヌがランク外という意外な結果に!?いや、最近ちょっと釣りすぎて食傷気味なのだ……。もちろんこのランク外となった海姫キスや、異世界への誘い手タコ、アオリイカといった魚種も吟味してみた結果である。とはいえ、この手の話で自分の対象魚がなんといっても上にくるのは主観を避けられない。そうでなければ、自分の対象魚として長年熱く求められるはずもないのだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>