ルアーマンは当然ながらルアーにこだわりがある。では、その良し悪しはどこで見ているのか?各自に違いはあると思うが、筆者の場合、何より自分が使った「実績」をもとにする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
このルアー釣れる?答えは……
これだけ大きく情報が共有されている社会なので、「よく釣れるルアー」のごときも、いろいろと情報が出ている。これに私は眉を顰めるものではない。「そうなんだ」と参考にすることもある。しかし、まあこれは広告用の言い方だよな、と冷めた目で眺めることも少なくない。それくらいはわかる。

ネットの評判や釣具店でのスタッフさんとの話で選ぶのも悪くないと思う。しかし、筆者はここばかりは、実績が先に来るものだと思っているので、あまり先入観をというものを持たずにチョイスすることにしている。だから、「絶対に買わないルアー」もない。ただ価格には線引きがあるので、「この値段までのものなら、まず試してみてよかったら、信頼に足るものとしてよい」とのスタンスでいる。
実績作りのためのテストを
実際に釣れるルアーか釣れないルアーかは、使ってみないとわからない。筆者はどんなプロが釣れるといっても信じないものは信じない。というのも、広告主が「釣れる」というからには釣れるポイントで釣りをしているものだ。
まずは釣具店を覗いてみて、いくつかのルアーに手を出してみよう。これはワームでもプラグでも変わらない。たとえばメバルのプラグの話でいえば、筆者ならば、カラーは無難なアミ系(飴色、赤系)のカラーから選ぶ。そして、サイズ別に40mm、60mm、75mmくらいでそろえる。このとき、できれば1つは違うメーカーのものを混ぜたい。そ

そのようにテストを重ねていくと、手元に残るルアーの中で、「釣れる特徴を持つもの」に共通点が見えているはずだ。このカラー、このサイズ、このシルエット……自分の中で見えてきた情報こそ一番信頼に足る。ルアー選びは、まず買って、テストを重ねて、自身の中でパターン化していくのだ。
そのうち「フィーリング」で分かり始める
こうして感触がつかめてくると、そのうち、ルアー棚を並べてみれば、「これは釣れるな」というものはフィーリングで分かるようになってくる。そうなると、ネットの広告や、押しの強い釣具店のスタッフさんの意見に惑わされることはない。このへんはすでにひとつの「境地」である。

そして面白いことに、そのフィーリングに裏切られることはないものだ。
時には新製品で爽やかな風を
常勝ルアーはテストを重ねて実績を作りながら見極めていくものだが、そうしていくと、こう、タックルボックスの中が何かしら偏重気味になってくる。やはり同じメーカーのものは揃いやすいということがある。筆者のメバルプラグも、およそ2社のものしかない。それ以外のやつを使うことがない……そうなるとこれまた頭が固くなる。
魚だってルアーを見飽きることはあるはずで、こっちの飽きは、あっちに読まれていると思ったほうがいい。たまには釣具店でフィーリング外のものをあえて手に取って使ってみるなど、自分の中にさわやかな風を取り入れたいものだ。いい意味でジンクスやモノに縛られない釣りをしたい。
<井上海生/TSURINEWSライター>