8月上旬、最干潮の午後1時から熊本・天草・鬼池にある若宮海水浴場に入る。狙うはもちろんチニングでのチヌだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・日髙隆行)
「逆立ち」を狙うトップチニング
上げ潮とともに接岸し、上げ潮の力を利用して逆立ちしながら底にいるエビ、カニ、虫、あるいは小石、カキ殻などを食べるチヌ。
その逆立ちしてることを「テーリング」といいトップチニングではチヌを釣るために重要なファクターのひとつとなる。
足の甲~足首ぐらいにある水深でテーリングを行うチヌはその体高、魚体から必ず尻尾や背ビレが海面から出てしまい、海面をヒラヒラと尻尾が揺れているのが偏光サングラス越しに見て取れる。
この時を狙い頭の向きを把握し、ルアーをキャストしチヌがルアーに気付く距離でドッグウォークをすれば背ビレを出して追尾し、ひとたびルアーに掛かれば浅瀬を疾走しアングラーを楽しませてくれる。

若宮海水浴場でチニング釣行
海岸線を4~5m離れて歩きながらテーリングを探すが、まだ上げ潮が利いていないのかチヌの姿すら確認できない。
最干潮から1時間ほどたった時、やっとテーリングを確認したが思っていた場所とは違う場所。水温や潮の違いなのだろうか見当違いの場所でテーリングをよくしだす。
取りあえずテーリングはテーリングなので狙いを定めてキャストすると「はっや、もう気づいた!」ジュポッジュポッ「乗った!」ジッジィー浅瀬を疾走して面白い。なんなくキャッチしたのは40cmほどのいいコンディションのチヌ。この後もテーリングを見つけてはキャストし、合計5尾釣れたところで潮が満ちてトップチニングができなくなったので帰路に就いた。

幸先良くチヌキャッチ
8月中旬、午前6時から若宮海水浴場にてチニング。若宮海水浴場から見える亀島近くまで歩き岸ギワにチヌがいないか偏光サングラスで見ながら歩いていると「沖のはボイルか?」チヌが背ビレを出して何やら追いかけている。それも2尾。
「朝からチャンス!」チヌの進行方向に合わせてルアーをキャストし、アクションするとジュバッジュバ「乗った」ジッジッと心地よい首振りで上がってきたのは30cmほどのメイタサイズ。ファイト中、もう1尾がチェイスしてきたが、私の姿が目に入り一目散に沖へ。
プロポーション抜群のチヌキャッチ
次の場所は春にアオリイカで入りその時にめちゃくちゃチヌの魚影があり、夏のタイミングで入りたいと思っていた場所。
だが「春は、わんさかいたのに……」ブツブツいいながら打っていくと下の影から巨影!「バレたかな? 人間の存在に気づいてたら無理やけど気づいてなかったらこのシャローテーブルに乗るやつは釣れるぞ」と、下がりながら遠投していたルアーをゆっくり巻いて影に沿わせながらドッグウォークさせている。
「ついて来てる!」そのまま身を屈めながらアクションするとジュボッ!「きた?」ジッジッジィィーー「めちゃくちゃ元気!」あやうくテトラにすられそうになりながらゴボウ抜きしようとしたが、いや、ちょっと厳しいなとズリ上げられる場所まで誘導。無事キャッチしたのはプロポーション抜群の本チヌだった。「そりゃ元気やな、引くよ」元気に帰っていただいた。
表層でヒラセイゴゲット
次の場所を探っていくと着水、アクションでいきなりチェイスからのバイト! だがここでスッポ抜け。「マジか……あ、でもルアー探してる。あれは食うな」同じコースにルアーを通すと、ルアー発見したと同時に猛ダッシュからのバイト。
ジッジイィーー!「引く引く。ここのチヌ引く!」今度はゴボウ抜き。ルアー丸のみの真っ黒なチヌだった。ルアーを外してリリース。
<週刊つりニュース西部版APC・日髙隆行/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース西部版』2025年9月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。使わぬ釣具が高値に変わる!フィッシングコレクト

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