9月8日、熊本県下天草へ釣行してきた。気温は30度を超え、真夏のように照りつける日差しと、時折ぱらつく雨が入り混じる不安定な天候。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・徳永拓馬)
タックル1本でリレー釣行
この日の相棒は セフィアXRのロッドに、リブレのダブルハンドルとバランサーを装着したツインパワーC3000。軽快な操作性と安定感を兼ね備えたお気に入りの組み合わせだ。
普段はエギング用として使っているが、この日はライトジギングにも流用して幅広く遊ぶことにした。1本のタックルでどこまで楽しめるか、自分なりの挑戦でもある。
ジギングでカサゴキャッチ
朝マヅメ、満潮前後に地磯へ立ち込む。ジグやワームをキャストして岩場周りを丁寧に探ると、コンっと鋭いアタリが手元に伝わってきた。ロッドが小さく弧を描き、慎重に巻き上げてみると20cmほどのカサゴ(アラカブ)が姿を現した。サイズは控えめだが、地磯で掛けた1尾はやはり力強く、想像以上の引きを楽しませてくれた。
朝の海でのこの瞬間は何よりのごほうび。もちろんサイズ的には小さいので、そのままリリース。元気に海へ帰っていく姿に、心地よい満足感を覚えた。

エギングに転戦
その後はポイントを移動し、昼ごろから堤防で本命のエギングにシフト。太陽が真上に昇り、気温も一段と上がる中、額に汗をにじませながらキャストを繰り返す。
まずは広範囲を探るために選んだのは エギ王K ムラムラチェリー3号。沖めや足元をテンポよく探っていると、ふとエギに興味を示す影が見えた。透明感のある小さなアオリイカが寄ってきていた。
エギを小さくしてアオリイカ手中
そこで迷わずエギを2.5号にチェンジ。サイズを落とすことで抱きやすくし、再びシャクリを入れると、狙い通りにズシリとした重みがロッドに伝わった。上がってきたのは新子サイズのアオリイカ。その後も同じパターンで計2尾キャッチすることができた。
どちらもまだ成長途中のサイズだったためリリースしたが、テクニックがハマった1尾のうれしさは格別だった。
狙い通りの釣りができて満足
結果として、この日の釣果はカサゴ1尾とアオリイカ2尾。どれもリリースとなったが、1本のタックルで地磯のライトジギングから堤防のエギングまで満喫できた充実の釣行となった。
自然の中でロッドを振り、魚やイカと向き合うひとときは釣果の大小にかかわらず心を満たしてくれる。むしろ「数」や「サイズ」だけではなく、状況に合わせてどうアプローチし、どう答えを引き出すか、そのプロセスこそが釣りの醍醐味(だいごみ)だと改めて感じた。
今後の展望
次回は秋が深まり、水温が落ち着いたころに再び下天草を訪れたいと思っている。今回のように新子サイズではなく、成長したアオリイカや新たな魚との出会いが待っているはず。
下天草の豊かな海に感謝しつつ、またタックルを手に挑戦する日が今から楽しみだ。
<週刊つりニュース西部版APC・徳永拓馬/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース西部版』2025年10月3日号に掲載された記事を再編集したものになります。