ジグの上に取り付けて、小魚を狙うのにぴったりのジグサビキ。そんなものも100円ショップで手に入るのだから、魅力的である。

しかし、安価であるがゆえに、品質にいくつかの課題が存在することも事実だ。特にスナップ部分の強度やティンセルの劣化速度、さらには針の鋭さにバラつきがある点が気になるところだ。これらの問題点を深掘りし、100均ジグサビキを使用する際の注意点に触れていこう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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スナップ部分の強度に難あり

まず最初に注目すべき点は、「スナップ部分の強度」だ。ジグサビキのスナップは、釣り糸をジグやハリに繋げる重要な部分であるが、100均のジグサビキではこのスナップ部分に強度不足が見られる。

特に、大型の魚を狙う場合や強く引っ張った場合、スナップが破断する恐れがある。これが原因で、せっかく釣り上げた魚が逃げてしまうリスクが高くなる。スナップの留め具部分が鉤型になっていないので、破断強度はかなり低そうだ。

購入時にスナップ部分の太さや強度を確認し、必要であれば別途耐久性の高いスナップに交換することをおすすめする。ちなみにスナップもまた100均で売られているのでそちらを購入してもいいだろう。

「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
このスナップのかたちは残念(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ティンセルの劣化が早い

次に、ティンセルの劣化問題だ。ティンセルは、集魚効果を高めるために使用される光沢のある素材で、多くのジグサビキに取り入れられている。

しかし、100均のジグサビキに使用されているティンセルは耐久性に欠ける。水に濡れるとすぐにヘタリ、光沢が失われやすい。

このため、長時間の使用や連続した釣行では集魚効果が薄れる可能性が高い。

集魚効果が早く失われることで、釣果に影響を与える可能性があるため、ティンセルの劣化を避けるためには、使用前に確認を行い、必要であれば自分でティンセル部分を交換することも検討したい。

「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
ひとまずは釣れるけれど(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

メーカー品でもそうだが、もしティンセル部分が劣化して使い物にならなくなれば、ここに2インチ前後のワームを取り付けることで効果を復活させられる。覚えておこう。

針先の鋭さにバラつきがある

針先の鋭さも100均ジグサビキの課題の一つだ。製品によっては、針の鋭さにバラつきがあり、ある製品では非常に鋭い針が使用されているが、別の製品では鈍っている場合もある。これにより、釣果に差が出る可能性があるため、購入時には必ず針の鋭さを確認することが求められる。

とはいえ、100均ジグサビキの最大の魅力は、何と言ってもそのコスパの良さだ。安価に手に入れられるため、試作や改造を前提に使用するのであれば、その利点は非常に大きい。ジグサビキの各パーツを改造し、自分の好みに合わせて強化すれば、元々の価格以上に価値を引き出すことができる。

例えば、スナップ部分やティンセル、針などを自分で交換することで、品質を大幅に向上させることができる。また、数を揃えたい場合にも、コストパフォーマンスが高いため、他の釣具店で高価なジグサビキを購入するよりも、複数本を確保することができるのが大きな利点だ。

ただ、トータルでいえば300円のメーカー品を買ってしまったほうが安い気もするが。

「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
メーカー品なら憂いなし(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

弱点を理解して使おう

100均のジグサビキは、コストを重視する釣り人には非常に便利なアイテムだが、その品質にはいくつかの注意点が存在する。特に、スナップ部分の強度、ティンセルの劣化、針の鋭さにバラつきがあり、大型魚を狙う際や長時間の使用には不安が残る。

したがって、購入時にはこれらの点を確認し、必要であれば改造を加えることが求められる。

「ここが残念!100均ジグサビキ」 スナップの強度とティンセルの劣化にご注意を
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100均ジグサビキ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

コスパを重視しつつ、釣りの品質を向上させるためには、多少の手間をかけて自分好みにカスタマイズすることが有効だ。ジグサビキを上手に使いこなせれば、コストパフォーマンスが高いアイテムとして、大いに活用できるだろう。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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