相模湖は、神奈川県相模原市緑区にある湖で、1947年に完成した相模川を堰き止めたダム湖。それ以降、湖周辺は開発が進み、多くのレジャー施設や観光施設がある。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
相模湖でワカサギを釣ろう
相模湖には漁業権が設定されていないため入漁券を購入する必要はないが、城山遊船協会によりワカサギの放流がおこなわれており、ワカサギ釣りが楽しめる。
都心からのアクセスがよく、中央道相模湖インターから車で5分、JR中央本線相模湖駅から徒歩10分ほどの距離にある。また、湖周辺にはコンビニなどの店舗も多く、インターを降りてからでも食事、飲料水、氷などの調達が容易だ。

各ボート店では、レンタルボートやドーム船、桟橋釣り場を用意して釣り人を迎えてくれる。
15cm超級の特大サイズが釣れるのも、同湖の魅力の1つ。比較的水深が浅く手返しよく釣れるので、状況のいい年には一日10束の釣果も望める。また、初心者にも気軽に楽しめる。

同湖に釣行するなら、天狗岩釣り案内所と振興ボートがある。天狗岩は上流部の本流筋、振興ボートは本湖の釣り場で、車なら相模湖インターからそれぞれ10分。電車なら天狗岩は藤野駅から徒歩10分、振興ボートは相模湖駅から徒歩10分の距離にある。状況にもよるが、時間帯によって水が動く上流部のほうが、分があるように思う。
天狗岩釣り案内所が便利
ワカサギは、ここ10年は安定して釣れている。昨年は貧果の年となったものの、後半には持ち直して一日200~300尾の釣果が出た。
型は年によって異なるが、当歳魚が多い年、二歳魚が多い年、三歳魚が残っている年と変動する、通常は、当歳魚に二歳魚交じりが多いので、6~10cm中心に11~12cmが交じる年が多い。

上流部本流筋を狙うなら、天狗岩釣り案内所が便利だ。ワカサギ釣りは9月1日から翌年3月31日まで営業している。11月から3月はワカサギドーム船も営業している。トイレ完備で暖かく、弁当の配達もあるので家族連れにはいい。
私は、寒くても1人でのんびりと釣りを楽しみたいので和舟を使う。釣れているポイントへ引き船で送迎してくれるので、その間に釣りの準備ができる。こまめに巡回してくれるので、釣れない時は再度引き船してポイントを移動してくれる。
また、舟にはロープが通っており、前後20~30mにアンカリングしてくれる。ロープをたぐればこの範囲で移動できるので、アタリが止まれば自分で移動することができる。
タナと時間帯を逃すな
その日のポイントは店主の判断に任されるが、本湖近くの吉野から最上流部の上野原まで広範囲に及ぶ。11月の紅葉シーズンには大曲付近がきれいで、のどっ首上流には諏訪の滝があり絶景だ。
水深は3~10mと比較的浅く、ライトタックルで釣りができる。

9~10月は空バリでも食ってくることがあるが、基本はエサ付けする。エサは、初期は赤虫、冬期に入るとサシがいい。赤虫はチョン掛け、サシはハーフカットで使用する。
底釣りが原則だが、季節により浮いていることもあるので魚探は必須。しっかりとタナを見極めて仕掛けを下ろす。誘いはその日の状況によって異なるが、必要以上に追い食いさせず、1尾ずつ掛けたほうが、釣果が伸びることが多い。あと、10時ごろと14時ごろに水が動く時間帯があるので、このタイミングを外さないこと。
近況は好スタート
天狗岩釣り案内所に近況を電話で聞いた。9月11日(木)に店前を1時間試し釣りで10尾。13日(土)、川崎市の赤平さんが本流で長竿使用し6~13cm86尾。23日(火・祝)には、富士見市の斉藤さんが本流・三本松周辺の水深13~14mで6~15.5cm263尾(1145g)と好スタート。エサはいずれも赤虫。

本湖で釣るなら振興ボート。ローボートの貸し出しとドーム船、桟橋に設置されたワカサギドームでの釣りとなる。本湖の最大深度は45m、平均深度は19m。ワカサギのタナは5~30mと、時期によりかなりの差がある。
ボート店で釣れている水深を確認したあと、魚探を見ながらワカサギの群れを探すことから釣りが始まる。タックルや仕掛けは前述の通りでいいが、風が吹いた際にはトラブルになることもあるので、少し重めのものも用意したほうがいい。
<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2025年10月3日号に掲載された記事を再編集したものになります。