近年注目を集めている「鮎ルアー釣り」。友釣りに比べて手軽に始められ、アジングやメバリングのタックルも流用できるのが魅力です。

筆者も清流の鮎に憧れて初挑戦。工夫を重ね、今では2回に1回のペースで鮎をキャッチできるようになった。その奥深さと可能性を紹介します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)

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鮎ルアー釣りとは

鮎のルアー釣り人口は、友釣りに比較してかなり低いですが、この未知なるおもしろさは、計り知れないものではないでしょうか。また、参入障壁が低く、特に初期コストは楽だし、あの長いサオを使うこともないです。

それだけに、若い年代でもチャレンジできやすく、海のライトルアータックルも流用できます。鮎の友釣りシーンでの強力な関係者であるおとり屋は、目を三角にしてルアー釣りを忌み嫌いそうですが、まあ商売にならないからでしょう。

こんな世間の狭いことを言うことより、鮎釣りのすそ野を広げればメリットが拡大するでしょう。そう考える漁協は、ルアー釣り可能な河川を展開していますが、まだまだ少ないのが現状です。ルアー釣り人口が増えれば、漁協の理解者を増やすためにも、入漁証は、漁協事務所で年券を買いましょう。

「入門しやすく釣果も得やすい!」初めての鮎ルアー釣りシーズンを振り返ってみた
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始めて釣った鮎(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

鮎のルアー釣りへ初挑戦

私は、播磨灘明石沖周辺でボートでひとり気ままに釣ってきました。しかし、いつも川で釣りたい気持ちがあり、憧れの渓流でしたが、沢登は容易ではなく、ならば清流の鮎にと考えました。しかし、あの長いサオで釣るなんてとんでもないので、意気消沈……。そこで見えたのが、鮎をルアーで釣るというものでした。

創成期のこの釣り、友釣りのように釣れるわけではないでしょうが、数匹のレベルで十分。そもそも体力勝負の川へ立ちこんでですから、休憩しながら3-4時間の釣りができれば良いかの、ボート釣り師のチャレンジでした。

ポイント見つけからノウハウもないので、釣行の半分はボーズで修業をしましたが、でも半分の釣行では釣れてしまったんです。

「入門しやすく釣果も得やすい!」初めての鮎ルアー釣りシーズンを振り返ってみた
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10cmのミノーにアタックして不覚を取った良型(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

海釣りの道具が流用可能

友釣りの道具立ては、サオからして一桁違う金額、それに様々な装備を合わせると、なかなか「ポチっ」と通販で買えるものではないし、釣り具屋でカモにされるのもおもしろくない。

でも、ルアー釣りならば、タックル関連はある程度目利きが利きそうですし、調べると最初の一歩は流用でOKです。アジングロッドやメバリングの軟調のロッドで十分。キャストと言っても、数mのところへアンダーで投げればよいので、流用のカバーは広いです。

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アユルアータックルと曳舟(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

釣り方は独特

そして、リールを巻いてルアーを泳がす釣りではなく、流れの中でステーをさせて縄張り鮎にアタックさせるというのが動作です。投げない、巻かない、アワセないが基本です。

最低限のアイテム

こんなタックルですからカバーできるものがたくさんありますでしょう。絶対の揃えたいのは、ウエーディングシューズと玉網だけは必須です。ウェットタイプの装備ですから短パン Tシャツ タイツにシューズ用のソックス、日射除けの帽子くらいです。

あとは、釣りの時に持っていたら便利なものを普段の釣りから想像して、身に着けました。どうやってどこで釣るが大きな課題ながらも、コストも大きな壁でしたが、クリアができそうです。

動画で勉強

あとは、どこでどうやって釣るかは、先人の教えを受けられない場合は、下見以外にありません。過去記事にそれを記したのもありますので、参考になれば幸甚です。先人がいない私は、ひたすら動画を見ていました。

一番は、ダイワのアユイングサイトです。最初の1匹を確実に教えてくれました。それでも、投げない巻かないを納得するまでに時間がかかりました。

2回に1回は鮎キャッチ!

ビギナーズラックで釣れてしまったスタートでしたが、酷暑の夏にこんなに涼しく釣りができるのが、うれしい限りです。シューズに気持ちの良い水が入り、血液を冷やしてくれるので、汗拭きをしない釣りで、ジギングと大違いです。

兵庫県の矢田川から始まり、鳥取県の千代川にスイッチをしましたが、ともにポイント探しに時間を要した初年度でした。

そして、釣行の半分は、ボーズながらも避暑に言った気分ですが、徐々に良い機会もでき始め、ステーをさせているルアーに縄張り鮎がイライラの最高潮に達し、とびかかりルアーが水中で飛ばされ強い引きを味わえると、鮎釣りの深淵にはまり込むようになりました。

丸っぽのずぶのド素人でも釣れる機会が出るのですから、これは面白い釣りです。来年は、ポイント探しが必要なくなるので、千代川で解禁の6月から全力作戦行動です。半分の釣行がボーズでも、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」です。数匹釣れれば満足ですし、来年は、つ抜けが目標です。

「入門しやすく釣果も得やすい!」初めての鮎ルアー釣りシーズンを振り返ってみた
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徐々にコツがわかり数釣りも(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

鮎釣りの今後に期待

絶対に友釣りのほうが釣れるでしょう。なぜなら、釣り人の圧倒的な差が証明しています。でも、釣りのおもしろさは、それとは別のものです。「そんなもので釣れるんか」を友釣り人から何回聞いたことか。目を三角にしたおとり屋のおやじまで言いますからね。

でも、ルアー釣りOKの河川の漁協は、将来のルアー釣りの可能性を認識しているのでしょう。釣り場もいろいろ教えて頂きました。新しくルアー釣りに興味を持った釣り人が増えれば、漁協は入漁販売で潤うし、地域も経済循環が出るでしょう。

新しい市場には、新しい経済効果があります。海のルアー釣りも釣り人が増えて、新しいノウハウができあがっています。鮎も同様で、特に若い層が増えれば、そのノウハウの展開は拡大するでしょう。タックルやリグのコスト的な参入障壁が大きくないルアー釣りならば、若い層がもっと増えてくれればと思います。

「入門しやすく釣果も得やすい!」初めての鮎ルアー釣りシーズンを振り返ってみた
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ルアー釣りならではの楽しさがある(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

<丸山明/TSURINEWSライター>

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