目下、絶好調の報が連日届いているのが千葉県富津市にある戸面原ダムだ。寮下で80枚とかブイ横では55枚32kg弱などと、数釣りのみならず型ぞろいの釣果も上がっている。

特筆すべきはポイントが全湖に渡っていること。川筋上流部を除きほぼ全域で釣れており、しかも宙・底問わないので出舟前に目移りしてしまうほどだ。秋空の下、大自然の湖面に浮かんで、良型の強引をぜひ楽しんでもらいたい。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)

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戸面原ダムの概況

湊川上流にある戸面原ダムは1978年に完成した農業用ダム湖。レンタルボート店は1件のみで、数年前からはブラックバス釣りにもレンタル業務を開始。それに伴い設備も拡充され、現在は電動昇降リフトなども完備された。

ボートはブラックバス用とヘラ用があり、それぞれが専用艇。つまりヘラ客がバス用ボートのレンタルは不可で逆もしかり。なおヘラ用にはあぐら式とまたぎ式があり、好みで選択が可能。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・戸面原ダム】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・戸面原ダム】
戸面原ダムの概況(作図:週刊へらニュース編集部)

釣況は目下絶好調のようだ。以下は10月5日の日曜例会の釣果。

31.8kg55枚・ブイ横公園下・竿13尺2本両ダンゴ。29.2kg60枚・前宇藤木くずれ手前・竿21尺チョウチン両ダンゴ。

29.2kg80枚・寮下・竿21尺底両ダンゴ。25.4kg51枚・前宇藤木・竿10~11尺チョウチン両ダンゴ。24.8kg59枚・馬の背・竿21尺底グルテンセット。23.2kg50枚・落合・竿13尺チョウチン両ダンゴ。

このほかにも20kg以上が出ており、また遊び釣りでも50枚以上などと舟宿釣果ノートには記されていた。面白いのは上流部を除く本湖全域で釣果が出ており、釣り方も浅ダナ~底釣りとバラエティーに富む。言い換えると魚がありとあらゆるエリアに拡散し、上から下までエサを追いかけている、そんなイメージだ。

ポイント

釣果記録にもあるとおり本湖が強い。落合、石田島周辺、ブイ横、前宇藤木周辺、寮下、鎌の鼻など。宇藤木橋より上流のいわゆる川筋もやれば釣れるのかもしれないが、現状では入釣者が少なくデータがないのが現状だろう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・戸面原ダム】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・戸面原ダム】
中島岬周辺(提供:週刊へらニュース編集部)

余談だがボート桟橋のヘラ釣り専用エリアでも高釣果が出ているので、舟が苦手な人には朗報だろう。舟には乗らず桟橋に座って釣りをするので、女性や子どもでも気軽に竿を出せるのがうれしい。なお釣り料金は舟釣りと同額となる。

ただしここまでの紹介は水位の変動が著しく発生しないのが条件。台風が関東に接近する予報もあり、雨量次第ではダム水位が大きく変動する可能性がある。そうなるとこれまでの釣況はいったんリセットされると思われるので、天候や雨量には目を配っておくといいだろう。

釣り方とエサ

ポイントによって釣り方が決まると言ってもいいだろう。たとえば本湖のドン深ポイントなら宙釣りオンリーだろうし、立ち木エリアで底釣りをしたら根掛かりだらけで釣りにならない。逆に底釣りが強いと言われる馬の背に入って宙釣りはないだろう。つまりポイントの特徴に合わせて釣り方を選ぶのが常とう手段であり、高釣果を出す最善策だ。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・戸面原ダム】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・戸面原ダム】
ボート桟橋(提供:週刊へらニュース編集部)

そのうえでの話となれば、もはや記者の釣技レベルよりも確実に勝る読者のほうが釣り方はよくご存じだろう。ただ一つ言えるのは、宙釣りでも底釣りでもエサのバラケ過ぎには要注意したい。アタリがないからとエサを開かせ過ぎては出るアタリも出ない。

広大な湖で釣りをしていると魚を寄せようとする意識が働き、どうしてもエサを開かせる方向に持っていきがちだ。しかしこれは逆効果であり、アタらない時こそエサを締めてしっかりナジませることが肝要ではないだろうか。

ポイントを外しているなら話は別だが、おそらくはエサの近くに魚はいて、粒子が拡散し過ぎていることでエサの芯から遠巻きになっている可能性が高い。ならばエサを締めれば、魚自らエサの近くに寄ってきて触りを出すはずだ。それでもなおウキが動かないならタナを変えるとか竿をチェンジし、最終手段は移動しか手はない。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2025年10月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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