ライトショアジギング(LSJ)において、釣果を左右するのは道具やテクニックだけではない。天気や潮回りといった「自然条件」も極めて重要だ。

特に初心者のうちは、「なんとなく休日に釣りへ行く」よりも、「釣れる日を狙って行く」ことが上達への近道である。ここでは、LSJに適した天候と潮回り、そして海の条件に応じたメタルジグのウェイト選びについて解説していく。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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LSJは晴れの日に

まず、天候についてだが、LSJには晴天の日が適している。理由は明確で、太陽光が水中に差し込み、メタルジグのフラッシング(光の反射)が最大限に活きるからである。

曇天や雨天の日には、水中が暗くなり、ジグの視認性が低下する。その結果、回遊魚がジグを見つけにくくなり、アタリの数も減少する傾向がある。一方、晴れた日には、キラリと光るジグの動きが遠くからでも魚に気づかれやすく、反応を得やすい。

また、釣り人自身にとっても、ジグの飛距離やフォールスピード、着底のタイミングが視認しやすくなるため、操作性が向上するというメリットがある。晴れた日は魚にも釣り人にも、良い条件が揃いやすいのだ。

ライトショアジギング超入門(LSJ) 天気と潮回りで魚の釣れやすさが変わるって本当?
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快晴を選びたい(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

潮がよく動く日を

LSJでは、「潮の動き」も見逃せない要素である。特に青物などの回遊魚は、潮の動きとともに行動していることが多いため、潮がまったく動かない「潮止まり」の時間帯では、極端に釣れなくなることも珍しくない。

このため、潮が大きく動く「大潮」や「中潮」の日を狙って釣行するのがセオリーだ。潮がよく動くことで、水中にベイト(小魚)が流され、それを追ってフィッシュイーターが回遊してくるという構図が生まれる。

ライトショアジギング超入門(LSJ) 天気と潮回りで魚の釣れやすさが変わるって本当?
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潮の動きは非常に大事(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

潮見表や釣具店のカレンダーなどで、あらかじめ潮回りをチェックし、効率の良い釣行日を選ぶことが大切である。

特に朝マズメと夕マズメの「時合い」と、大潮が重なったタイミングは、まさに勝負時と言える。

ただ、場所によっては小潮周りでもじゅうぶんに潮が動く激流ポイントもある。そのような場所では潮が小さい日しかジグを着底させられないので、小潮をあえて選ぶという選択肢もアリだ。

潮回りによって着底ウェイトが変わる

潮の動きが釣果に影響するだけでなく、使用するジグのウェイト選びにも関係してくる。潮が強く流れている時には、軽すぎるジグでは底が取れなくなる。また、流れに流されて狙ったコースを引いてこられないため、釣りにならないという状況に陥ることもある。

たとえば、潮の動きが小さい「小潮」では、激流ポイントでなければ20g前後の軽めのジグでも十分に着底が可能だ。しかし、潮流の強い「大潮」では、最低でも40g、場合によっては50gのジグが必要になることもある。

風の有無や波の高さにも左右されるが、基本的には「潮が強い=重めのジグ」「潮が緩い=軽めのジグ」と覚えておくとよい。持っていくジグのウェイトに幅を持たせることが、安定した釣果につながる。

大阪湾沿岸でいうと、シーサイドコスモは40gが着底に必須のウェイト数。泉南の遠浅ポイントでは20gでも着底させられる。近隣のアングラーは参考にしてほしい。

もちろん、ベイトに合わせてシルエットをかえるため、あえて大きなジグや小さなジグを使うシチュエーションもある。

快晴、大潮が条件良し

まとめて言うと、LSJで好釣果を得るための最良の条件は、「快晴+大潮」という組み合わせである。晴れた空のもと、太陽光を反射するジグが水中で目立ち、潮の流れに乗ってベイトとフィッシュイーターが活発に動く。これこそが、理想的な釣りのタイミングだ。

もちろん、必ずしも毎回この条件を狙って釣りに行けるとは限らない。だが、天気予報や潮見表を確認しながら、できる限り好条件を狙うという意識を持つことが、結果として釣果につながり、LSJをより楽しいものにしてくれる。

ライトショアジギング超入門(LSJ) 天気と潮回りで魚の釣れやすさが変わるって本当?
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釣れる日にいこう(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

「釣れる日」に釣りへ行くという発想は、単に効率が良いだけではなく、魚の反応が得られることでルアー操作の練習にもなる。初心者ほど、まずは「釣れる日」にこだわることをおすすめしたい。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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