テーマは「完デコのリベンジin片倉ダム」。竿を伸ばして午後の再起を図るもタチが3本しかないことが判明。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
水深の確認不足
沖めで明確なモジリが出たことから竿を13.5尺に伸ばした吉田。ところが念のためにとタチを測ったところ、3本しかないことが判明。
おいおい、何かの間違いじゃない?立ち木にタナゴムが乗っかったとか?
吉田康雄「それなら根掛かってもいいはずでしょうし、毎投同じ位置でトップが静止しますから」
それじゃあ底に着いてるね。そんなに浅かったかなぁ、そこは……。ということは今まで狙っていた位置もその程度の水深しかなかったってこと?
吉田康雄「おそらくはそうなりますね(汗)」
オレのリサーチ不足だった。ゴメン、吉田。
吉田康雄「いえいえ、そもそもスタート時に確認しなかった自分が悪いのですから気にしないでください」
でも、どうする?3本じゃキツいでしょ。移動するかい?
吉田康雄「いいえ、モジリもあるのでこのままやってみます!」
時刻はすでに13時を回っていた。しかし片倉ダムでは、14時以降から釣況が激変することも珍しくない。吉田も本腰を入れてエサ打ちを再開する。タナは1本半。
40cmヒット
再開後、しばらくはノーピクが続く。ただ明確ではないが微細な上下動はウキに出ていた。
「ブルではない何かいる感じがします」
これがブルーギルであれば、トップを突き上げるとかひと目でそれとわかる上下動を出すはず。それがないということはエサを遠巻きにして何かが潜んでいるのか!?
明確な触りが出始めたら教えてよ。
吉田康雄「はい」
そんなことを話しつつ記者は食べ残していた昼食用のパンをかじりつつ片手でエサ打ちを続けていた。するとシュッと鋭いアワせ音が聞こえる。
慌てて吉田を見ると、すでに魚はタマ網に納まる寸前だった。
吉田康雄「周囲が立ち木だらけなので強引に引き抜いてしまいました。でもご心配なく。小ベラですよ」
カメラのほうにかかげたのは色白の美ベラだったが、サイズは40cmあるかないか。
リベンジならず
即座にリリースして次投を打つ。しかしこのころから風流れが強くなりウキが右に流されると根掛かりするようになってしまった。
ハリスを結び直し1本半だったタナを1本にして再開。するとあろうことかウキが立つ真横でモジリが出る。
小ベラのなかに大型が交じっていることを期待して(本当は厳しいことを本人もわかっている)エサ打ちを続けると、魚が寄ってきたのか落ち込みで触るほどウキが動き始める。
吉田康雄「いやーアタるのですが乗りません。やはり小ベラなのでしょうか」
この際、サイズうんぬんより今いる魚をどうにか仕留めたい。ハリサイズを18→16号にチェンジし食い下がる吉田。ところがそれでもカラツンは続く。
そしてついに竿が曲がったが左横のオダにかけ込まれてジ・エンド。しかし両バリとも無事だったことから、おそらくはスレだったのだろう。
いるのに食わせられないジレンマに襲われつつ時計はすでに16時25分。帰着のことを考えるとリミットとなり残念だが納竿となった。
釣果は40cm1枚。周囲がほとんどオデコだったことを思えば小ベラ1枚でも立派な数字だが、リベンジは達成ならず。
片倉ダムの神さまが言ってるよ。顔を洗って出直して来いって。
吉田康雄「来年もやらせてもらえますか?」
それは吉田の行い次第だな(笑)。
次回は「川ベラでも狙ってみますか!」です。
<週刊へらニュース編集部・関口/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年10月31日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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