米食文化圏である東南アジアには、我が国のものとどこか似ている「魚の保存食」が少なからずあります。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
カンボジアの「魚の塩辛」プラホック
インドシナ半島に位置する東南アジアの国・カンボジア。熱帯地域にあり、ハッキリとした雨季と乾季が存在します。
国土の大半がメコン川とその支流によって作られた沖積平野で、広大な湿地帯が広がり、淡水魚が盛んに漁獲されています。米を主食とし、魚を主菜とする料理の味わいはどことなく和食に似たものを感じさせます。
そんなカンボジアの料理に欠かせない食材の一つが「プラホック」。これはシンプルにいうと「魚原料の塩辛」です。
どうやって作るの?
日本にも島根の「さば塩辛」や北海道の「めふん」のように海水魚、あるいはその内臓を使った塩辛的食材はあります。しかしカンボジアのプラホックは「淡水魚」を使っているのが特徴です。
カンボジアの中北部には、東南アジアで最大の淡水湖であるトンレサップがあります。ここにはコイ目やナマズ目、キノボリウオ目といった淡水魚類の小魚が大量に生息しており、これが原材料となります。
採られた小魚は頭と内臓、鱗が除去され、20~25%程度の塩と水で下漬けされます。これを細かく潰し、ハーブやスパイスと混ぜて容器に入れ、1年程度熟成させればプラホックの完成です。
どんな味?
日本でも「塩辛は臭いから苦手」という人はいると思いますが、そういう人がプラホックを嗅いだらひっくり返ってしまうかもしれません。その匂いは悪くなった干物とヨーグルトを合わせたような感じで、生の状態では正直なところ全く食欲が湧きません。
しかし一度加熱すると、まさにアジアンエスニック料理らしい、香りだけでご飯をおかわりできそうな芳しい匂いになります。
現地ではこのプラホックは、旨みと塩気を加える調味料としてありとあらゆる料理に用いられます。また挽肉や野菜などと混ぜて円盤状に焼き、生野菜とともに食べる「焼きプラホック」もとても人気です。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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