「シラス」と「ちりめんじゃこ」。どちらも白くて小さな魚を使用した食材ですが、何が違うのか疑問に思ったことはありませんか?呼び方の違いのほか、実際に使われている魚の種類、加工方法の違いによって変わる味わいや用途などを、あらためて整理してみました。

【『サカナト』で読む】

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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シラスとちりめんじゃこの違い

実はシラスもちりめんじゃこも、同じ魚を原料としていることがほとんどです。では、どのような違いかあるのでしょうか。

「シラス」と「ちりめんじゃこ」は何が違う? それぞれの味わいと活用方法を紹介
「シラス」と「ちりめんじゃこ」は何が違う? それぞれの味わいと活用方法を紹介
釜揚げシラス(提供:PhotoAC)

違いはずばり、加工方法と水分量の差にあります。

シラスは釜揚げしてすぐに軽く水気を切ったものを指し、しっとりとした食感が特徴です。これに対して、ちりめんじゃこは釜揚げした後に天日干しなどでしっかりと乾燥させたものを指します。

つまり、加工方法及びそれによる水分量に違いがあるだけで、魚の種類自体が異なる訳ではありません。

シラスに含まれる魚の種類は?

シラスと呼ばれている魚たちにはシラスウナギやイカナゴの稚魚などが含まれていますが、一般的に「シラス」というとイワシ類の稚魚を指すことが多いです。

その中でも最も一般的な種がカタクチイワシ科のカタクチイワシで、全国的にシラスの原料として広く利用されています。

「シラス」と「ちりめんじゃこ」は何が違う? それぞれの味わいと活用方法を紹介
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シラス漁に向かう漁船団(提供:PhotoAC)

カタクチイワシは頭部が丸みを帯び、下あごが上あごよりも後方にあることが特徴です。体が細く小さいため、釜揚げ後もふんわりとした見た目に仕上がりになるといいます。

時期や地域によってカタクチイワシも一定数見られ、シラスの産地として有名な静岡県では春先を中心にマイワシの稚魚が多く見られるようです。また、静岡県の2023年度漁の統計ではウルメイワシの稚魚も漁獲されていますが、カタクチイワシ、マイワシと比較すると僅かといえます。

加工方法で変わる味わい

シラスとちりめんじゃこは、加工の度合いによって食感も味わいも異なります。

水分を多く含む釜揚げシラスは、柔らかくて優しい風味が特徴です。

そのため、小さなお子さんや高齢の方でも食べやすく、ご飯にのせる以外にも、豆腐や卵焼きのアレンジにもおすすめ。

「シラス」と「ちりめんじゃこ」は何が違う? それぞれの味わいと活用方法を紹介
「シラス」と「ちりめんじゃこ」は何が違う? それぞれの味わいと活用方法を紹介
天日干しにされるシラス(提供:PhotoAC)

一方のちりめんじゃこは、乾燥によって旨味が凝縮されています。しっかりした食感があり、炒め物やふりかけ、サラダのアクセントなどにぴったり。また、日持ちが良いため、常備菜としても重宝する食材といえます。

加工方法によって使い道が異なるため、用途や好みに応じて選ぶことで、シラスの魅力をより引き出すことができます。どちらも魅力があるので、ぜひ比べてみてください。

<せんば千波/サカナトライター>

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