ルーディーズから販売されているライトゲーム向けルアー「魚子」シリーズ。その中でも魚子チクは、「堤防にいるほぼすべての魚がターゲット」と謳われる異色の存在です。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)
なぜ魚子チクに興味を持ったのか
ルーディーズは福岡県の会社で、ルアーに限らずアパレルを含めて釣りに関するさまざまな商品を販売している会社です。
「魚子(ぎょし)」シリーズはライトゲームを中心にしたシリーズで、1. 魚子メタル、2. 魚子バイブ、3. 魚子ラバ、4. 魚子メタル貫きと多彩なラインナップがあります。
魚子チクはその5番目にリリースされたモデルになります。(各シリーズの仕様やウエイト、カラーなどはネットなどでご確認ください。)
画像を見ていただくと分かるように、シンカー部分とフックが分離しており、フックをスプリットリングで固定しているため、ルアーを引いた際にフック部分がなまめかしく動き、魚を誘いバイトさせるという仕組みのルアーです。
魚を誘うタコベイト状パーツ
またフックにはエラストマー製のタコベイト状パーツがついており、これが根がかり防止やルアーが動いた際に余計に魚を刺激する効果をもたらすように思います。
実はこの形は伝統漁具の「インチク」からヒントを得て、ライトゲーム用に改良して作られたものだということです。
私がこのルアーを使おうと興味を持ったのは、フィッシュイーターの根魚系がターゲットなのは当然のこと、ジグヘッドがメインとなっているアジも釣れるということを知ったからです。
確かに吸い込み系のバイトをするアジにとって、シンカーとフックが直結していないことは、バイトの際の違和感を感じさせにくいため有効だと思います。
それにこのルアーは堂々と「堤防にいるほぼすべての魚がターゲット」と謳っているのです。
そこで「どれくらいの種類の魚が釣れるんだ?」と興味を持ち、遅まきながら使ってみようと思ったのです。
正午過ぎから釣行開始
この日の釣りは、かなり状況的には悪い時間帯で始まりました。理由は前日の天気予報で風が強いと確認していたため、釣りに行く予定にしていなかったのに、当日になっておさまっていて慌てて家を出てきたためです。
でも私は「悪い状況くらいの方がこのルアーのポテンシャルが分かるってもんだ。」と勝手な言い訳をしながら釣りを開始しました。
釣り場に着くと先客がいて、「アジングかい?でも残念だけど今はアジもカマスもいないよ。」とのこと。どうやら今日も渋い釣りになりそうです。
私のタックルは7.3ftの強めのメバリングロッドに、シマノの2000番のスピニングリール。それにPE0.4号を巻き、リーダーは7lb。ルアーはスナップの先に2gの魚子チク、カラーはミドキンというセッティングです。
チャリコ&アイゴがヒット
まずはボトムをとってゆっくりリトリーブ。するとさっそく岸際で何かがバイト!「いいぞ。その調子!」
次はキャストしてストップ&ゴー。するとストップの際のテンションフォールにバイト!しかも今度はフックオン!上がってきたのは10cm程度のチャリコでした。
あっさりと1種目目ゲット!続いて投げると時間を置かずに2種目目がヒット!今度は先ほどのチャリコと同じくらいのアイゴです。「アイゴ?」
アイゴといえば餌釣りの外道としては有名ですが、ルアーでは決してたくさん釣れるわけではありません。
確かにこのルアー、何でも釣れるかもしれない。」と、この時初めて実感したのでした。
さらに5種目追加
2種類の魚をキャッチした後、同じ場所で数投しましたが、バイトはあるもののヒットには至りません。「やはり魚の活性は低いか……。」そう考えて、やる気のある魚を探してランガンすることにしました。
堤防の内側にはチャリコが群れているようで、飽きない程度に釣れます。やがて堤防の先端付近まで来ました。そこにはシモリがあったので、その周りをストップ&ゴーで攻めてみます。
すると小さなあたりで魚がヒットしました。上げてみると自己最小記録のオオモンハタです。「こんな小さな魚もヒットするのか。ルアーの大きさと同じくらいだぞ。」そう思いながら3種目目。
そして続けてキャストし、シモリ周りを粘ると続けてヒット!上がってきたのは千葉県では珍しい南国の魚、ハマフエフキ。4種目です。
その後、シモリ周りでバイトが遠のいたので、ケーソンの切れ目のような深く入り組んだ場所にバーチカルに落とし込んで穴釣りを試してみます。シンカーとフックが分離していることや、エラストマーのたこ足部分も根がかり防止に十分貢献すると判断しました。
するとほどなく、根がかりのような抑え込むようなあたり!すかさずファイトすると、今度は20cm程度のヨロイメバルです。
釣り始めてからここまで約2時間。自分の5種目達成の最速記録です。その後、堤防の先端に移動し、別のシモリの間を通してくると今度はアカハタが釣れました。(6種目目)
また少し場所を変えて堤防の際を探っていると、アカササノハベラです。(7種目目)
どうやらこのルアー、ウエイトの割にフックが小さいので、ベラのような小さな口でもバイトさせやすいようです。しかも段差を付けたダブルフックも、バレにくさに貢献しています。よく考えられたルアーです。
ルアーを変えて2種類追加
その後、ランガンしながらやる気のある魚を拾っていましたが、潮止まりでバイトが遠のいたところで、気分転換に1.5gのジグヘッド+ワームにチェンジ。(本当ならここでチェンジしてはいけないのですが、この日、この記事を書く予定ではなかったので……。すみません。)
釣り場はガラッと場所を変えて、潮が動いていそうな堤防に隣接しているサーフに向かって投げてみます。するとあっさりヒット!上がってきたのは20cmオーバーのオニヒラアジ。
続いて同様の釣り方をしていると、またまたヒット!これは本日最大の魚、イシガキフグです。
大きかったため、リーダーをつかんで持ち上げた際にフックが伸びてしまい、リリースとなってしまいました。(9種目目)
ゴールデンタイムにアジは釣れるのか?
そうしているうちに陽が傾いてきました。時計を見ると午後4時過ぎ。ランガンしているときにすれ違ったベテランの餌釣り師に聞くと、「夕方の短い時間にアジの連発があるかもよ。」とのこと。
そこでコマセを使っている餌釣り師の近くで、魚子チクに戻して釣ってみると……。すぐにアジがヒット!(10種目目)
その後、餌釣り師の人のようにワンキャストワンヒットとはいきませんが、なんとか魚子チクで念願のアジをキャッチできました。その後、アジのバイトが遠のいて納竿としました。(画像は自分のクーラーボックスですが、すべてが自分の釣ったアジではありません。あしからず……。)
魚子チクは様々な魚が釣れるルアー
今回は結果として、約5時間の釣行で10種目を達成することができました。なんとこれは、1日の釣行での自分の記録となります。そのうち8種目は魚子チクで釣ったものであり、まさに「何でも釣れるルアー」であることを証明する形になったものと思います。
またこのルアーは根がかり回避能力に優れ、この日1日1個だけの使用でロストなく使えました。
ただし弱点もある
ただ、課題も気づきました。
一つ目は替えフックがないことです。画像は使用後の魚子チクですが、どんなに強い素材のエラストマーとはいえ、フグなど歯の鋭い魚からのバイトにより、次第に足が切られてしまいます。
せっかくフックをスプリットリングで接続してあるのですから、替えフックがあれば、さらに長く使い込むことができるのではないかと思います。このことはルーディーズさんにも問い合わせてみましたが、現在のところ替えフックの販売は考えていないとのことでした。
二つ目は、スナップを介して接続すると、強くルアーを跳ね上げた際にエビってしまう時があったことです。直に結べばこの課題は解決すると思うので、参考にしていただければと思います。
渋い状況だと思っていたのに自己記録の10種目達成、初めて使ったルアーでそのうちの8種目をキャッチ……。想像通りにいかないのが釣りだとは知っていますが、まさかこんな結果になるとは……。やっぱり釣りって面白いですね。それではまた。
<アングラー「K」/TSURINEWSライター>
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