小さなボートでの釣りは、ひとり気ままな時間を過ごせますが、天候による出航の判断が伴い、特に冬季は出航回数が限られます。寒く風波のある12月から2月が寒がりの私は、シーズンオフです。

それでも昨年のようにクリスマスまで青物狙いができる年もありました。しかし、今年は秋からこっちジギングで狙う青物が苦戦、そんなこともあり、12月初旬に最終戦となった今回の青物狙いでした。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)

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渋いジギングシーズンだった明石沖

明石沖の今年のジギングシーズンはかなり渋めでした。主因は、夏から秋の高水温でしょう。限界点を越えて、プランクトン、甲殻類、ゴカイ類、いわゆるベイトと食物連鎖に影響をもたらしたものだと考えます。私のへたっぴは十分承知ですが、今年急にへたっぴにはならないでしょうから外部要因があります。

シーズン最後のジギング釣行でハマチをキャッチ!【明石沖】今シーズンは苦戦続き
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明石沖の実績場(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

高水温でベイト密度低下

盆明けにも酷暑が続き、水温がどんどん上昇していき、播磨灘という内海で29-30℃に達しました。これが、プランクトンが少なくなりベイト類の密度を下げた結果だったでしょう。青物ジギングが不調になった盆明けでは、サーフエリアの砂ものヒラメマゴチも少なくなり、深場に移動したようです。

その裏付けは、浅場のシロギスの不調が物語ったようです。これは、ゴカイ類でしょう。エサ屋のゴカイ類は、13℃で飼育されているくらいですから、風呂には入らないでしょう。青ものやシロギスは、この水温でも平然とできる夏の魚ですが、エサがなければ熊同様にエサ場を探しに移動します。9月の厳しい残暑が災いでした。

魚の適水温は、ある程度のバッファもありましょうが、プランクトンやゴカイ類だと9月に続いた高水温は、影響が大きかったでしょう。

ノマセ釣りとジギングの差

しかし、これが釣りの面白さを出します。活きエサで釣る青もののノマセ釣りは、小アジを確保すれば十分な釣果を得る確率が高かったようです。青ものは、群れでエサを求めて回遊します。そこへ、食べごろの小アジが1匹でも泳いでいたらパクっと食べます。釣れます。でも、ジギングはベイトの中で目立つ動きをさせて喰わします。ですから、ベイトの密度があればこそで、何にもいないところでは、ニセモノです。

シーズン最後のジギング釣行でハマチをキャッチ!【明石沖】今シーズンは苦戦続き
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当日の使用ジグ(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

ベイトの密度が高ければジギングの釣果は、ノマセ釣り以上のものですが、ベイトの少ないとジギングは、どうしても苦戦を強いられます。それでもジギングの面白さがあるので、どうしてもジグで釣るんだという老いの一徹の頑なさが、この時期の不調を作りました。柔軟にジギングの不利を見込んで、ノマセ釣りで晩ごはんを釣ればよかったのですが、まったく意地っ張りでした。

バラシスタートに意気消沈

2025年最終戦です。不調ですが、何とか晩ごはんの肴を釣り、1年の楽しい釣りの締めくくりです。上げ潮が8時半ごろから動き始めるので、潮の具合を見れる良い日で、潮が動く前から準備万端で実績場で待ち構えました。

潮が効き始めるとプランクトンがいる場所にベイトが現れるはずですので、その潮筋を見極めます。

1匹目は、割と早目に喰ってきましたが、やってはいけない最初の1匹のバラシ。ショボンです。1匹目をバラすと、ジンクス的に良くないんです。これだけは避けたいのにやってしまいました。

フォールでハマチ登場

今日は、200g超のジグも用意しましたが、100gの小さいジグをスロージギングロッドで釣ります。大きくゆっくりとジャークして、同様のフォールで誘います。小さいジグ、大きくゆっくりな動き、これが本日の作戦です。ライトジギングタックルでも可能なサイズですが、さすがに初冬は、不意の大物があるので、対応できるバッファでこのタックルの選択でした。

シーズン最後のジギング釣行でハマチをキャッチ!【明石沖】今シーズンは苦戦続き
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前後フックは必須(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

すると、フォールで喰った!ラインを巻いてアワセると引きが出ます。うれしい瞬間ですが、先程のバラシがあるので、慎重に巻き上げます。フォール特有のリアフックにかかったレギュラーサイズのハマチ(イナダ)です。このサイズですからフッキングがきちっとしていればばらすようなことはないですが、先ほどのは、フッキングにミスがあったのでしょう。

今度は、無事に玉網に入れて悪いジンクスを消します。

ホッとする瞬間で、寿しが食べれる嬉しさです。

スロジギタックルが的中

スロージギングロッドは、ゆっくりな動きに対応するようにやわらかいながらも腰のある調子になっています。ブリが喰っても絶えるパワーを持ちながら、ジグの動きをゆっくりと角の立たないようにできます。

そんな調子なので、速い動きを演出するのは苦手、でも今日はこれがピッタリのような予測の単なる勘が、当たりました。

フォールで追加

そして2匹目も狙い通りにフォールに反応しました。巻いて、ジャークで上へ向けての動きで喰わすこともありますが、フォールで喰わすのが一番趣があり好きです。上へ向けて誘い追わせ、いきなりフォールを入れると我慢できなくなるようで、ベイトの密度が高ければ狙って釣る、ハマチの追いが解る、やったった感大満足になれます。

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本日の釣果(提供:TSURINEWSライター・丸山明)

最終戦ですので、昼前まで一生懸命に釣りましたが、潮が速くなってきて気配が消えたようになり、11時半に沖上がりにしました。3匹が目標でしたが、2匹でいいでしょう。最終の寿しネタが揃いました。苦戦もしてがっくりの釣りもありましたが、楽しい2025年シーズン終了です。

<丸山明/TSURINEWSライター>

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