ルアーフィッシング、とりわけワームを使った釣りにおいて「カラー」は永遠のテーマである。誰しもお気に入りの色、実績のある色を持っているはずだ。

そしてその多くは、過去に明確な釣果をもたらしてくれた経験と強く結びついている。しかし、その成功体験が積み重なるほど、知らず知らずのうちにカラーへの依存度は高くなっていく。ここに大きなワナが潜んでいるのである。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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使うカラー偏ってない?

まず大前提として理解しておきたいのは、「必ず釣れるカラー」は存在しないという現実だ。水色、天候、光量、風、ベイトの種類やサイズ、さらにはフィールドに入っているアングラーの数によるプレッシャーなど、魚を取り巻く条件は常に変化している。

昨日は無双したカラーが、今日はまったく反応を得られないということは珍しくない。それにもかかわらず、「この色で釣ったことがあるから」と投げ続けてしまうと、変化に対応する機会を自ら放棄することになる。

ルアーカラーの信じ過ぎにご注意を! 「答え」ではなく「手段の一つ」と考えよう
ルアーカラーの信じ過ぎにご注意を! 「答え」ではなく「手段の一つ」と考えよう
実績の高いカラーを信じすぎない(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

筆者もお気に入りのカラーはもちろん複数あるが、あえてそれを最終兵器として残しておいて、最初はまったく別の色から始めることもある。自分自身を縛りすぎないためにも、柔軟な考え方が必要だ。

カラーはまず幅広く持つ

そこで重要になるのが、ワームカラーを最初から絞りすぎないという考え方である。基本として持っておきたいのは、クリア系とソリッド系の両方だ。クリア系は水に馴染みやすく、スレた魚や澄み潮で強い。一方、ソリッド系は濁りやローライト時にシルエットがはっきり出やすく、存在感で魚にアピールできる。

そして忘れてはならないのが、いわゆる「アミ系」、常夜灯にあたったプランクトンの色を模した飴色系の中間色だ。

この色は、ナチュラルさと視認性を両立し、多くのフィールドで安定した反応を引き出してくれる必須カラーである。この三系統を幅広く持つことが、スタートラインだと言える。

ルアーカラーの信じ過ぎにご注意を! 「答え」ではなく「手段の一つ」と考えよう
ルアーカラーの信じ過ぎにご注意を! 「答え」ではなく「手段の一つ」と考えよう
幅広くカラバリを持とう(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

参考までに、カラーバリエーションはできれば10色は持ちたい。これだけあればまず十分だ。

釣れないときにはあえて逆に振る

釣れない状況に直面したとき、多くのアングラーは「少しだけ」変えようとする。濃い色からやや薄い色へ、クリアからスモークへ、といった具合だ。

しかし魚から見れば、その差がほとんど意味を持たないことも多い。そんなときこそ、あえて逆に振り切る判断が必要になる。ナチュラルでダメなら派手に、派手で反応がなければ極端に地味にする。目先をがらっと変えることで、初めて反応が出るケースは決して少なくない。

たとえば、白からまったく色のついていないクリアにしてみる。このような極端な振り方で、一瞬でバイトが出ることがある。多投するとスレやすいソリッドカラーでは特に、クリア系にチェンジしたときのパンチ力が高い。

シルエットの問題を考える

さらに見落とされがちなのが、カラー以前に「シルエット」の問題である。魚がルアーを追わない原因が、実は色ではなくサイズやボリュームにあることは非常に多い。

基本的に、ボリューミーなシルエットのほうが魚に気づかれやすく、アタリは出やすい。まずは大きさと存在感で魚の注意を引き、反応が出たらそこからサイズダウンや細身シルエットで食わせを詰めていく。このプロセスを踏まずに、小さなワームのカラーだけを変え続けても、状況は好転しにくい。

ルアーカラーの信じ過ぎにご注意を! 「答え」ではなく「手段の一つ」と考えよう
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シルエットにも工夫をもたせる(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ワームカラーは確かに重要な要素である。しかし、それを信じすぎると選択肢を狭め、思考停止に陥る危険性がある。カラーは「答え」ではなく「手段のひとつ」にすぎない。

幅広く持ち、状況に応じて大胆に変え、シルエットやボリュームと組み合わせて考えること。それこそが、安定した釣果へとつながる、現実的で再現性の高いアプローチなのである。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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