釣りにおいて、集中力が途切れた瞬間にバイトが来るという現象は多くの釣り人が経験しているはずである。いわゆる「殺気が消えたときのバイト」と似たようなものだ。

この現象には、単なる偶然ではなく、心理的・身体的な要因が深く関わっているのではないか。集中しているときと無意識に近い状態でいるときの釣果の差を解明するためには、釣り人の心理状態やその時の動作に目を向ける必要がある。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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集中力が途切れる一瞬のバイト

集中力が途切れたときに限って魚がかかるという不思議な現象が起こる。この「謎」は、釣り人の心理に関係している。例えば、長時間の釣りで疲れや飽きが訪れ、少しリラックスした瞬間、魚が食いつくことが多い。

釣り人が「もうダメかもしれない」と思って気を抜いたタイミングで、アタリが来ることが多いのだ。これは、ある意味で「無意識の状態」に近い。集中しすぎると、どこかで「意図的な操作」を強く押し出してしまい、それが魚にとっては違和感となってアタリを遠ざけることがある。

「集中力が切れると大型魚が釣れる?」 狙うとなぜか釣れない釣りアルアル
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突然の大型バイト(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

集中時に起きていること

釣りにおいて、集中しているときは常に頭の中で「次にどうするか?」を考えている。この時、釣り人は意図的にロッドを動かし、リールの巻き具合を調整する。釣りの基本的な操作は、魚の反応を引き出すために細かい部分まで計算されている。

しかし、この「意図の押し付け」が逆に魚に警戒心を与えてしまう場合がある。例えば、あまりにもロッドを動かし過ぎると、不自然に感じさせてしまうことがある。また、リールを巻く速度が一定でないと、魚の食いつきが悪くなることも多い。

こうした操作の過多が、逆効果を生むのだ。

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集中時は殺気ぷんぷん(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

無意識時の操作

一方で、集中力が途切れ、無意識のうちに釣りをしている時は、操作が自然で余白のある動きになる。ここで重要なのは「余白」である。釣り人が無意識に操作している時、ロッドやリールの動きに自然な流れが生まれる。

この「自然なテンション」が魚にはストレスを与えず、逆に誘いとして効果を発揮する。魚は無理に引っ張ったり、圧迫感を与えられると警戒して食いつかないが、余計な力を加えず、自然にリグを見せることができると、食いつきやすくなる。

無意識的な操作は、釣りの最大に難しい部分とも言えるが、ゆえに最大限に効果的でもある。釣り人が心の中で「釣れるはずだ」と過度に期待することなく、リラックスして釣りをすることが、釣果につながったりするものだ。

無意識的な操作の再現術

無意識的な操作を再現するには、いくつかの方法がある。第一に「操作を減らす」こと。無意識に近い状態を作り出すためには、あまり多くのことを考えず、シンプルに釣りを行うことが求められる。例えば、リールの巻きスピードを一定に保ちながら、ロッドの操作を最小限に抑える、など。

また、無意識的な操作を再現するためには「ルーティンを変える」ことも効果的である。普段の釣り方に少し変化を加えることで、無意識のうちに新しい感覚を得ることができる。

例えば、普段は1時間ごとに餌を交換するルーティンを、少し間を開けてみるなど、釣りの進行を変えることで、意図的な操作を避けることができる。このように、毎回同じパターンに頼らず、違ったアプローチを取ることで、無意識的な操作が自然に生まれやすくなる。

さらに、リラックスした環境を作り出すことも無意識的な操作を促す。釣り場の風景を楽しみながら釣りをすることで、意識を過剰に働かせず、自然と身体がリズムに乗りやすくなる。集中し過ぎず、無理に釣ろうとしないことで、魚がアタるタイミングを引き寄せやすくなる。

「集中力が切れると大型魚が釣れる?」 狙うとなぜか釣れない釣りアルアル
「集中力が切れると大型魚が釣れる?」 狙うとなぜか釣れない釣りアルアル
ルーティンを変えてみよう(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

殺気は「絶」せよ

釣りにおける「集中力が途切れたときに釣れる謎」には、意識的な操作と無意識的な操作の違いが関係している。集中しすぎて意図的に操作を重ねることが、逆に釣果を減らす一因であると考えられる。無意識的な操作、つまり自然なリズムや余白を意識的に作り出すことで、より良い結果が得られる可能性が高い。

釣り人としては、このバランスを取ることが非常に重要であり、操作を減らし、心の中で無理に釣ろうとせず、釣りの過程を楽しむことが、最終的には大きな成果を生むことに繋がるのである。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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