「リールは国産メーカーが一番」そう考えるアングラーが大多数なのは事実です。一方で、「格安の中華リールがちょっと気になる」というアングラーが増加中なのも事実でしょう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター刀根秀行)
リールは国産一択?
「アジングに使うリールは、やっぱり国産メーカーが一番」そう考えるアングラーは、今も少なくないでしょう。シマノやダイワに代表される国産リールは、緻密な設計、手に馴染むデザイン、そして「シルキー」と評される極上の巻き心地で、長年アジングシーンを牽引してきました。
私自身も、長く国産リールを使い続けてきた一人です。一方で近年、その「国産一択」という常識を静かに揺るがす存在が登場しています。いわゆる中華リールです。
中華リールも侮れない?
国産の1/3~時には1/10以上という圧倒的な低価格。さらに、国産フラッグシップ機ですら到達できない自重100g台という驚異的な軽さ。「巻き心地や信頼性は国産が上。でも、この軽さは無視できない」
今回はあえて国産派の視点から、中華リールが持つ“軽量化という正義”と、その可能性について掘り下げていきます。
デザインと所有感
リールのデザインは好みの問題とはいえ、国産メーカーの完成度はやはり高いと感じます。国産リールは、機能美あふれる細部まで妥協のない造形と塗装、手に取った瞬間に伝わる「良い道具感」が魅力です。
一方で中華リールも近年は斬新なデザインが増えていますが、質感や耐久性への信頼感という点では、まだ一歩譲る印象があります。所有感や安心感を重視するなら、ここは素直に国産が優勢でしょう。
価格
中華リール最大の武器は、やはり価格です。国産ミドル~ハイエンド機1台分の予算で、中華リールなら3台、場合によっては10台近く購入できることもあります。
巻き心地の壁は、まだ高い
釣りの快適性を左右する「巻き心地」に関しては、現時点では国産リールが圧倒的に優位。国産:雑味が少なく、滑らかでシルキー。水中の変化を手元に伝えてくれます。
中華リールも大きく進化していますが、ギアの噛み合わせやノイズに個体差が出やすいです。また、ハンドルのガタや初期グリスの質ボディ剛性なども、国産と比べると粗さが残るモデルがあります。
メンテで劇的変化も
ただし、中華リールはシム調整やグリスアップなど、簡単なメンテナンスで劇的に良くなる個体も少なくありません。
寒くて釣りに行きづらい今の時期、「リールを開けたことがない人のチューン入門」として触ってみるのも一つの楽しみ方です。
軽量化の極み
中華リール最大の存在意義、それが「軽さ」です。国産最軽量クラス:130g台、中華リール:100~110g台のモデルが現実的に存在します。わずか30g。しかしこの差は、アジングでは無視できません。
ロッドとのバランス、操作時の軽快さ、長時間釣行での疲労軽減、特にフィネスを極めたいアングラーにとって、この軽量化は価格以上の価値を持ちます。
タックルバランス
軽量リールの話題で必ず出るのが、タックルバランス問題です。「リールだけ軽いと先重りして使いにくい」。確かに、アジングでは重心位置が操作感を大きく左右します。
しかし、近年のアジングロッド事情を考えると、見方は変わってきます。現在主流の一つとなっている、5ft前半~4ft台の超ショートロッド。これらと組み合わせた場合、100g台リールのメリットは一気に現実的になります。物理的モーメントが短いため、極端な先重りが起きにくいのです。
ショートロッドの軽快さを最大限に活かすなら、リールも極限まで軽い方が、振り抜けや手感度の向上につながるケースは少なくありません。
中華リールは特化型
もちろん、6ft以上のロッドであれば、ある程度重量のある国産リールの方が重心は決まりやすいでしょう。しかし、「5ft台以下の竿で、ワンハンドで軽快に撃ち抜きたい」という特化したスタイルにおいて、100g台という数字は、国産リールでは味わえない操作感をもたらします。「バランスが悪くなるから」と敬遠する前に、この異次元の総重量が生む感度を一度体験してみる価値はあります。
巻き心地、耐久性、アフターサービスまで含めた総合完成度では、現時点でも国産リールが王者であることに異論はありません。しかし中華リールは、圧倒的な軽さ/驚異的な低価格、という特定の性能に振り切った「特化型」として、非常に面白い存在です。
「巻き心地よりも、とにかく軽いタックルを組みたい」
「コストを抑えて、最新の軽量化トレンドを体感したい」
そんなアングラーにとって、中華リールは今、無視できない選択肢になりつつあります。
<刀根秀行/TSURINEWSライター>
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