1月12日(月・祝)、相模湾の深場釣り専門船宿からベニアコウを狙った。集合時間は6時30分。

受け付けを済ませたあと乗船。電動リールの取付けなど出船前の準備に取りかかる。外房の船宿に比べると集合時間が遅めなので、埼玉から向かう身としてはとても助かる。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

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相模湾で超深海釣り

この日の釣り人は左舷に5人。いずれもこの釣りの経験者で、顔ぶれも見慣れた常連。全員の準備が整い、定刻になると船は港を離れた。

2日前から台風並みの爆風が続き、海上はまだ大きなウネリが残っている。そのウネリを一つ一つ交わすように船をゆっくり進めていく。沖に出るころには次第に落ち着き、海況はだいぶ穏やかになった。

ベニアコウ釣りの一日の投入回数は4回が基本。投入後、着底まで約15分、流し込みが約30分、さらに巻き上げに約40分。1回の投入から巻き上げ完了まで、おおよそ90分を要するため、時間的に見ても投入は4回に限られる。

「水深900mの超深海戦!」相模湾ベニアコウ釣りで本命&60kg級アブラボウズを好捕!【神奈川】
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ベニアコウ狙いのタックル(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

仕掛けの投入方法は二通り。

掛け枠からそのまま落とす方法と、仕掛けをマグネットにセットしてから投入する方法だ。どちらを使っても構わない。たとえば1回目は掛け枠。2回目以降はマグネットといった使い分けもできる。

船長は潮の流れを見極め、ミヨシ側から「1番の人」、「2番の人」と合図のあと順番に投入していく。まず1番の人が仕掛けを入れ終えたら、船を少しバックさせてオマツリを防いだうえで次の人が投入。

ここで、投入準備ができていなかったり、手前マツリなどのトラブルが発生した場合、その回は1回休みとなる。投入は全4回しかないため、できる限り万全の状態で自分の順番を迎えたいところだ。

超深海に集中

釣り開始は水深900m。オモリ500号は着底がわかりやすく底潮も動いていない様子。着底後は約30m電動で巻き上げ、再び落とし込む。これはPEラインの弛みを取り除くための大事な作業。

底潮が動いていないのは深海釣りではもっともよくない状況だ。

そこで時折10~30mほど巻き上げてから再度落とし込んで、新しいポイントに仕掛けを入れ直す。エサを上から落として漂わせる「食わせの間」を演出する狙いがある。

「水深900mの超深海戦!」相模湾ベニアコウ釣りで本命&60kg級アブラボウズを好捕!【神奈川】
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トモ側の様子(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

オモリ着底後の誘い方は、竿先にオモリの重さを感じられない場合、オモリが底に着いている状態なので、1~2mほどリールを巻いて、竿先がオモリの重さを感じるようにする。

逆に、竿先がオモリの重さの状態が1~3分続くようなら海底が深くなっているので、5~10mほど巻き取りしてから再度落とし込む。これの繰り返しだ。深海釣りは竿先のほんのちょっとした曲がりに集中する釣り。

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ミヨシ側の様子(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

船長の「上げて」のアナウンスが入ったら、電動リールのスイッチを入れて巻き上げを開始する。竿先の曲がりがオモリの重さ程度であれば魚は掛かっていないため、高速巻きで一気に回収。

一方、竿先がオモリの重さ以上に曲がっていれば、何かしらの魚が掛かっている可能性が高いので、中速程度に落として慎重に巻き上げる。ドラグは中程度に調整しておくことを忘れないこと。また、波が高くても巻き上げスピードが乱れないよう、一定の速度を保つことが大切だ。

いきなりアブラボウズ浮上

さて、1投目からいきなりの驚き。大ドモに座った宝来さんの竿が底から海面まで激しく暴れたため、サメだと思われたが上がってきたのは裏本命の目測60kg級アブラボウズだった。

船長と2人がかりでギャフを魚体に掛け、力を合わせて船上へ引き上げた。

第2、3投目は海底の流れがおとなしい。ある程度の流れがほしいが、黒い魚体のキタノソコダラやイバラヒゲやオニヒゲが掛かる。

「水深900mの超深海戦!」相模湾ベニアコウ釣りで本命&60kg級アブラボウズを好捕!【神奈川】
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本命ベニアコウ(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

最終の第4投目、胴の間に座った私にアタリがきた。しかし、私1人だけ巻き上げることはできない。巻き上げは全員一致が基本ルールだ。それまでは心の中で「ハリから外れるなよ」と願う。

ミヨシ1番目の橋本さんと、トモの塚原さんにも、竿先を見るとオモリの重さ以上の魚が付いている。赤い魚か、黒い魚かは上げてみないとわからない、これが面白いところだ。

本命顔見せに安堵

電動リールの巻き取りが終わり、仕掛けのハリを1本1本たぐり寄せるとハリス切れ。船長から「サメだったんじゃないか」と、残念な結果で終わった。

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本命お目見え(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

橋本さんの巻き取りが終わると、赤い魚が海面に浮上。オモリを付けた状態で海面に浮くのだ。

やっと本命のベニアコウが釣れた。写真撮りをしている間に、塚原さんにも同サイズのベニアコウ。最終の4投目で2尾が釣れて、船長もホッとしたのではないか。

アブラボウズの解体

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解体作業(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

釣果は、60cm3~3.1kgベニアコウが船中2尾。港に戻ると、さっそくアブラボウズの解体が始まった。

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アブラボウズの煮付け(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

橋本さんの包丁さばきは見事で、軟らかな身がスッと刃に沿って割れていく。

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アブラボウズの焼き魚(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

釣り上げた宝来さんの厚意で、船長を含め6人分に切り分けてもらった。

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アブラボウズの炙り(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

<週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2026年1月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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