前日まで好調という情報を聞き、期待を膨らませながら向かった東京湾金沢八景(漁港内)の鴨下丸のテンヤタチウオ。ところが、当日の海はそう簡単にはいきませんでした。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版・石坂衣里)

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鴨下丸でテンヤタチウオ

朝イチから反応が出るものの、なかなかタチウオは口を使わず、船中を見渡してもアタリは少なめ。「いるのはわかるけど食わない」。そんな、釣り人にとって一番もどかしい状況でのスタートとなりました。

最終的な釣果はなんとか4尾。数だけ見れば物足りなく感じるかもしれませんが、釣れたタチウオはいずれも良型揃いで、簡単に釣れなかったからこそ、1尾1尾が強く印象に残る釣行となりました。

東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
テンヤタチウオタックル(作図:週刊つりニュース関東版・石坂衣里)

この日は、1カ所のポイントで粘ってもアタリが続かない。そんななかでも、船長は何度も船を走らせ、魚の反応を探し続けてくれました。反応があればすぐに止め、ダメならすぐ移動。その判断の早さと粘り強さは、今でも脳裏に焼きついています。

アナウンスからも、なんとか釣らせたいという気持ちが伝わってきて、船長自身も相当悩みながらポイントを選んでいるんだろうなと感じました。こうした船長の姿勢があってこそ、厳しい日でもチャンスが生まれるのだと思います。

東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
使用したテンヤ(提供:週刊つりニュース関東版・石坂衣里)

使用したテンヤは、高活性・低活性を問わず反応させる半面グロー、もう半面はチャートベースの蛍光カラーでアピール力は抜群。食い渋りでも信頼して使えるうえ、見た目も可愛らしく使っているだけで気分が上がる色です。

アタリ自体少なかったため、イワシは終始きれいな状態を保っていました。それだけタチウオがエサに触れていない、厳しい状況だったとも言えます。

「止め」の時間が重要

釣り方は、まず指示ダナまでしっかり落とし、そこから約50cm刻みでアタリの出るタナを探していくスタイル。反応が出ても広く探らずに、アタリのあったタナを重点的に攻めていきます。

夏場の高活性時のように、小刻みにシェイクを入れる釣りでは反応がなく、この日はテンヤを大きく動かさない誘いが効果的でした。

ふわっと、軽く持ち上げては止め、テンヤが自然に動く時間をしっかり取る。この「止め」の時間が、食い渋ったタチウオに口を使わせるきっかけになっているように感じます。

東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
蛍光カラーが効果的(提供:週刊つりニュース関東版・石坂衣里)

アタリはとても繊細で、明確な引き込みはほとんどありません。竿先にコツン、コツンと伝わる程度で、イワシをついばんでいるような感覚。ここで反射的にアワせてしまうと、ハリ掛かりせず空振り。

フッキング後は1m手巻き

アタリを感じたらテンヤを動かさず、そのままじっと待つ。すると少しずつアタリが強くなり、やがてグイーンッと竿が引き込まれる瞬間が訪れます。そのタイミングで竿を高く上げ、しっかりとハリ掛かりさせます。

フッキング後はすぐに電動を使わず、まず1mほど手巻きで巻いてから電動スイッチオン。

このひと手間が、バラシを防ぐことにつながります。

東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
苦労した末の一尾は格別(提供:週刊つりニュース関東版・石坂衣里)

タチウオは縦に泳ぐ魚なので、巻き上げ途中で急にテンションが抜けることもあります。「あ、バレた?」って、一瞬ヒヤッとするけど、次の瞬間またググググンッと重みが戻ってきた時は、思わず笑みがこぼれるほど。

このドキッとする感じも、この釣りの面白さのひとつ。

1投1投に集中

途中、小刻みなシェイクを試してみましたが、結果的に釣れた魚はすべてテンヤをあまり動かさない誘いで食わせたものでした。また、船団に入った時には、他船の釣り人の竿の動きや間の取り方を観察。いいところは積極的に取り入れていきます。

東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
東京湾のテンヤタチウオ釣りで良型交じり4尾キャッチ【鴨下丸】「止め」で食わせた激渋攻略
良型キャッチ(提供:週刊つりニュース関東版・石坂衣里)

厳しい状況のなかで得られた感覚と経験は、きっと次の釣行で大きな武器になるはず。簡単に釣れない一日だったからこそ、焦らず欲張らず、船長のアナウンスを素直に聞きながら、目の前の1投1投に集中することの大切さを改めて実感しました。

激渋のなかで向き合ったタチウオとのやりとりは、釣果以上に心に残るもの。今回の価値はとても大きく、記憶に残る忘れられない一日となりました。

<週刊つりニュース関東版・石坂衣里/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2026年2月13日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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