「1月のクロダイおいしかったね」という家族の一言が今回の釣行計画となった。地元ではツクシが顔を出し、少しずつ暖かくなってきたとはいえ、ここ数日は強風が続いており、釣り日和なんて言葉はほど遠い。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

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エビでクロダイを狙う

3月8日は落とし込み釣法に絞ってクロダイをお持ち帰りしたい。サオはがま磯・枯冴(かれさえ)硬調53、リール・リョービメタロイヤルチヌ808、ハリスシーガーグランドマックス1.5号、ハリ金チヌ5号。

7日、午後8時に「行ってきま~す」と元気よく出発したが、どうしようかと思うくらい昼より寒くてブルブル震える。

まずはエサの採取。今回はスズキ狙いではないので、おなかのふっくらした手ごろな大きさのモエビが欲しい。ところが、いつもの川でいつものようにタモで堤防のヘチをなぞっても小魚ばかり。採取できてもタモの目をくぐるほどの超小型だ。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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エビはたっぷり用意(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

採取できると思っていた川を諦めて隣町へ移動する。同じようにヘチをなぞると、なんとか妥協できるほどのエビが採取できた。ちなみに、エビが採取できなければ、私はエサはエビ命なので釣行を諦めて帰宅する。

とは言っても、釣果がないときの保険で虫エサも購入していく。前回のスズキの魚拓のお礼と、今回もクロダイの検寸をお願いして高砂屋を出発した。

衣浦トンネル西岸へ

釣り場までは長距離ドライブとなるが、今日は久しぶりにヘチを歩きながら探ってみようと構想を練りながら向かうのは楽しいものだ。今回も愛知県の衣浦海底トンネル西岸壁に到着した。

昼は気温が上昇したため湧いたのか、小さな生物が水面を高速で泳ぎ回る不気味な海で釣行スタート。目出し帽+カッパの帽子をかぶるが、強風を遮る建物がないためブルブル震えるほど。こんなときこそ強い意志を持ち、海中の獲物に真っ向勝負だ。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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釣り場風景(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

落とし込み仕掛けは、ミチイトに小さな発泡スチロールの目印を幾つか付け、一番上にケミホタル、ハリスは1ヒロほど。ハリに直接ガン玉を付ければ完成。最後に落とし網を背負う。

水面まで5m以上ある堤防で落とし込みをするのは、17年前の知多堤以来。強風のため極寒だが、早く獲物を釣りたい、釣果が欲しい。まるで幼少期に戻った気分だ。

待望のクロダイ顔見せ

サオ先に集中しながら何度も仕掛けを送り込むが、2時間たってもアタリひとつない。それどころか堤防にビッシリ生息しているカラス貝にハリスが引っ掛かり、何度も仕掛けを作り直さなければならなかった。へたくそで悲しい。

しかもヘチぎりぎりにエサを落とし込んでも、堤防に当たる波ですぐに離れてしまう。

風波もあるため、ハリスを2mにし、ケミホタルの位置も1mほど上げて海底に生息している獲物にターゲットを絞った。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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釣り場風景(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

気持ちを改めて再スタート。愛車前から探り始め、30mぐらいで折り返す。3往復ほど探ったところ、石段前でケミホタルがツンツンと海中に消し込むようになった。一気に消し込むのを待つと、サオ先が海中に引きずり込まれる楽しい時間がやってきた。

ケミホタルが海中で右や左に走る。獲物がハリを外そうと体をくねらせてもがいているのがよく分かる。あまり暴れさせると次の獲物が逃げてしまうため、腰を据えて落とし網に獲物を引きずり込んだ。ヒレもウロコもきれいな、冷酒のおつまみとなるお持ち帰りサイズのクロダイをゲットすることができた。

新婚当初、2月に釣り上げたクロダイに家内が包丁を入れたとき、虹のように七色に輝く脂が包丁に走り、食べたらこんなにおいしい魚なんだと感激していたことを今でも思い出す。

ヘチを探り歩く

午前2時すぎ、干潮から少しずつ水位が上がってきた。数日前の皆既月食は残念ながら見られなかったが、今日は月が明るく、あちこちで魚がジャンプする心地いい音がし始めた。地元の海ではボラと思われる魚が跳ね始めると魚の種類やサイズは別として釣果が伸び始めるが、この釣り場でも釣果を伸ばしたい。

前回44cmのクロダイを上げた堤防の北東角に大量のエビをまき、すぐに生きの良いエビをハリに付けて送り込むが、20cmほどのカサゴが顔を見せるだけで、気持ちが乗らない。やはり、寒いからといって1カ所でじっとしているのではなく、初心を貫いてサボらずヘチを探り歩くことにした。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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石段前のポイント(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

心を落ち着け、静かにヘチに仕掛けを落とし、海中に潜ったケミホタルが見えなくなったら巻き上げ、5歩進んで同じことを繰り返す。夜中は冷えるのでエビの弱りは少ないが、生きの良いエビがたくさん採取できたので何度も交換した。

74cmスズキ登場

2回目のアタリも石段前。一気にケミホタルが海中に消し込んだのでサオに聞いたところ、プチンと重かったはずの獲物はさようなら。昔から「夜釣りはワンテンポ置いてから取り込みなさい」と言われるように「慌てる……はもらいが少ない」。次こそは慎重に取り込みたい。ああ反省だ。

次から次へと生きのいいエビに交換して仕掛けを送り込んでいると、「二度あることは三度ある」または「石段前で獲物たちが座談会でもやっているのか」今日一番の引きがやってきた。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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スズキ74cm(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

食いついた獲物は一目散に沖へ逃げていくが、マダカクラスも引き寄せることができた安心のサオだ。獲物に合わせてイトを出したり巻いたり、スピニングリールとは違ってスリリング。軟らかめの磯ザオなので10分ほどの戦いの末、落とし網ヘスズキをゴロリ。

無事終止符を打てた。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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夜釣りのお土産(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

釣り師冥利に尽きる

大きなテナガエビが数匹残っていたのでハリに付けたのが良かったのか悪かったのか。もちろん大きなエビに合わせて大きな発泡スチロールの目印に付け替え、仕掛けは一から作り直した。

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魚をさばく(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

エビもたくさん残っているが、自宅で待つ家族を思い帰路につく。途中、高砂屋の大将に釣果報告。サイズはクロダイ47cmにスズキ74cm。大将には生きの良い40cm級のコチをプレゼントした。

夜の落とし込み釣りでクロダイにスズキをキャッチ!【愛知】活きエビにヒット
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刺し身(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

自宅では「お袋のアドバイス」をもとにいつも文句ひとつ言わず調理してくれる料亭かよちゃんの包丁さばきにより、夕食はクロダイとスズキの刺し身が冷酒のつまみとなり「もちもちおいしい」と楽しい宴になった。

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ムニエル(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

また翌日はクロダイとスズキのかぶとの煮付け、クロダイのカマの塩焼き。やはり冷酒が進み、にぎやかな楽しい夕食に。釣り師としてこれ以上の満足はないですね。

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塩焼き(提供:週刊つりニュース中部版APC・永井博文)

<週刊つりニュース中部版APC・永井博文/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2026年3月27日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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