日本一小さい市・蕨市の釣り堀「つかプーフィッシング」という、偶然見つけた釣り堀に行ってきました。当初想像していたよりも本格的、かつ面白く、そして美味しかったので紹介したいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
日本一小さい市「蕨」市
5位大阪府藤井寺市(8.89平方km)、4位東京都国立市(8.15平方km)、3位京都府向日市(7.72平方km)、2位東京都狛江市(6.39平方km)。東京都、大阪府、京都府という3都府の市を差し置いて「日本一小さい市」堂々1位の我が街・埼玉県蕨市(5.11平方km)。
「だから何?」と言われてしまうとそれまでなのですが……メディアでこのことを度々取り上げられ(時にはディスられ)、実は蕨市「成人式発祥の市」ということもあって年に一度テレビのニュースで紹介されることが多く、また近年お隣川口市とともにあまり喜ばしくない国際問題もおきているとあって「名前くらいは知っている」という人も意外と多いのでは、と思います。
人口密度も日本一
更に付け加えると、人口密度の高さも「市町村」というレベルで日本一を誇っており、仮に蕨市の人口密度で日本全土を網羅するとなんと56億人超となり、世界一のインド14億人はおろか、世界総人口82億人の7割近くの数になってしまうという驚きの過密市。
極めつけは「わらび」という名前だけあって、日本の市を「あいうえお順」で並べると最後にくる、という点も見逃せません。旧姓渡辺の妻に言わせると「気持ちがわかる!」らしいです。
漢字が難しい
ダメ押しに……以前とあるプロジェクトチームを発足させた際、「わらび餅」についてちょっとした議論となり、プロジェクトリーダーの「漢字で書ける人いる?」という質問に対し、手を挙げた(書けた)のは筆者だけであったという微妙に難しい漢字、しかも一文字という点も隠れたツッコミどころであったりします。
因みにですが、唯一「蕨」という漢字が書けた筆者も、実は書き順が一か所間違っていたことを最近知りました。
つかプーフィッシング
そんなコンパクトな蕨市にかれこれ30年以上住んでいる釣り好きの筆者。不覚にも市内にあるこの釣り堀を知らなかったことが、最近子供の学校説明会の帰り道に発覚。当然の如く気になったので、この説明会の翌週訪問してみる。
知らなかったことを後悔
筆者の家とつかプーフィッシングは日本一小さい市内にあるとはいえ、北西の端と南東の端という離れた位置関係。今まで知らなかった事実は「仕方がなかった」と思う反面、同時に「4月に高校生となった息子が小さい頃に知っていれば、「近所の蕨市民公園とセットで連れてきたのに」と後悔の念も少々抱く。
因みにですが、つかプーフィッシングの名称は、かつての「塚越プール」に由来しています。当時、地域の方々から親しみを込めて「つかプー」と呼ばれていた愛称を受け継ぎ、新たに「フィッシング」を加えて誕生しました。
自転車で釣行
前置きが長くなってしまいましたが3月22日の日曜日、蕨市北西の端にある自宅から南東の端にある目的地まで、老体に鞭打って自転車をこぐこと15分。気になっていた釣り堀・つかプーフィッシングに到着。蕨市の端から端まで自転車で15分。改めて「蕨市せまっ!」。
ファミリーも本格派も
受付には券売機があり、ここで料金(1時間1000円)を支払うシステム。特記すべきは、この料金は1人当たりのものではなく貸し竿1本の金額であるので、例えば子供が釣りをし、お父さんがサポート&写真係、なんていう2人体制でも1000円(税込み)ということになります。
そして何よりここのスタッフさん達は親切丁寧に対応してくださるので、親御さんの知識が「釣りとは針にエサをつけて魚を釣ること」といった初心者レベルでもほぼ問題なくやれてしまうこと。
無論、釣りの経験値によって釣果は左右されてしまうことは否めませんが、つかプーフィッシングWebサイトで最低限のマナーさえ理解しておけば、初心者でも手ぶらで「釣り」というレジャーを楽しむ、そして楽しませることが可能、という寸法です。
錦鯉とニジマスの池がある
券売機でチケットを購入し、それをスタッフさんに渡して釣り竿とエサ等をもらい釣り場へ。Webサイトには「対象魚は錦鯉とニジマス(ニジマスは12月から4月上旬位まで)」と書かれてあったので「どういうことなのだろう? 同じポイントで2種狙えるのかな」と疑問に思うも、鯉とニジマスでは池(プール)が違うとの説明。まずは腕慣らしに錦鯉のいる25mプールでやってみることにします。
初心者でも扱いやすいエサ
スタッフさんから渡された道具類は竿、タモアミ、バケツ、エサと針外しが入った桶の4つ。エサのうどんには食い渋り用に集魚剤(練エサ?)がまぶしてあるものも少々。エサにミミズやアカムシと言った「虫エサ」を使っていない点は、特に女性が「やってみたい!」と思うか思わないかの大きなポイントだと思いました。
そしてこの時筆者が驚いた点は、しっかりしたタモアミを渡されたこと。「キャッチ&リリースが基本」ということで、できるだけ魚の口に傷をつけさせないという釣り堀の方針も然ることながら、釣れる魚に大物が混じるという点も理由の一つ、ということも後になって気づく。
というわけで、ここでの釣りは「初心者向け」と言えるのですが、魚が掛かった後のやり取りはスリリング、といいますかかなり本格的! 針にはカエシかついていないのでバラシやすく(逃がしやすく)、タモアミ係のお父さんお母さんの役割は責任重大となります(笑)。
錦鯉釣りからスタート
25mプールの周りには既に数組のファミリーが釣り糸を垂らしていて、準備を進めていると時折歓声が上がる。訪問日は3月末ということで日中の気温は大分暖かくなってきたものの、まだまだ水温は低いようで魚の活性は本調子ではない様子。魚影は濃いようで仕掛けを落としてしばらくするとウキはヒョコヒョコと動くものの、魚がしっかりとエサを食った「ウキが勢いよく沈むアタリ」となると、じっくり待っていないとなかなか出てくれません。
30分で4匹
とはいえ、ヒョコヒョコアタリを我慢して待っていれば、やがて勢いの良いアタリは出て、出だしの30分で20cmオーバー含む4匹の錦鯉を釣ることに成功!この時点である程度の満足感が得られたことから、スタッフさんに声をかけニジマス釣りをやりたい旨を申告。敷地内の奥にある、魅惑のニジマスエリアへ移動します。
冬~春限定のニジマス釣り!
つかプーフィッシングでは年間を通して錦鯉釣りを看板メニューとしているのですが、水温が下がり錦鯉の活性が低下する冬場(12月~4月中旬頃まで)に限ってニジマス釣りも開催するとのこと。ニジマスは取り込んで針を外すと弱ってしまうこと、更に食べて美味しい魚であることから、釣った魚は全てお持ち帰り(1匹300円)としているそうです。尚、家に水槽等があれば、錦鯉も1匹300円で持ち帰ることが可能とのことでした。
やり取りが面白い!
ニジマスは上を見ている魚ということで、ウキ下を錦鯉用の1mから30cmに変更。またこの魚は錦鯉よりも警戒心が強いらしく、できるだけ気配を殺してプールに近づき、そーっと竿を出す。しかしこの日のニジマスは活性自体が高いようで、すぐにウキが勢いよく走る。すかさずアワセを入れフッキングさせるも、魚は縦横無尽に走り、ハリス(糸)切れを怖がってちょっと緩めた一瞬で痛恨のバラシ。
「これは面白いぞ!」ということで、気を取り直して仕掛けを入れなおすと再び大きなアタリ!今度は魚とのやり取りを楽しみつつ、うまく寄せて無事ネットイン! 獲物は元気の良い27cm(帰宅後測定)のニジマスでした。
最終結果
錦鯉5匹(最大は推定20cmちょい)、ニジマス27cm。ニジマスはスタッフさんが丁寧にビニール袋で包んでくれたので、そのまま自転車のカゴに入れてお持ち帰り!
つかプーフィッシング
つかプーフィッシングは、2021年7月にオープンした蕨市が運営する釣り施設で、基本土日祝日のみの営業(屋外のため雨天時は休業)。ただし、春休みや夏休み期間中は平日も営業されているとのこと。営業時間は10時~15時(14時半最終受付)。
釣り入門にも
先の文中でも触れましたが料金は竿1本という単位で発生することから、ここは子供の入門編、特に家族連れに最適と感じました。また1時間という設定も、子供の集中力を考えると丁度良いといえます。
電車釣行がオススメ
人口密度日本一という土地柄、専用の駐車場がないので車で行く際は近隣のコインパーキングを利用する点にやや不便さを感じるものの、逆に言えばJRの駅から徒歩圏内という点は、電車釣行派にとっては嬉しいポイント。
因みに最寄駅は蕨駅よりも西川口駅の方が近く「駅から徒歩10分」と、お隣りの高校の案内に書いてありました。
ニジマスは美味!
釣ったニジマスは帰宅後すぐに内臓とウロコを処理し、前日に東京湾で採ってきたホンビノス貝とアサリと一緒にアクアパッツァにしたのですが、臭みなく肉厚もあり、これが驚くほど美味しい一品! スタッフさんによると、さすがにネイティブオブ蕨ではない、とのことでしたが――蕨産のニジマス、やるじゃん! 次回冬シーズンに訪問した際は、頑張って家族分のニジマスを確保したいと思いました。
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>
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