大自然の中で渓流釣りを楽しんでいると、ふと河川敷や畔を見て「なんだか食べられそうな草だな」と感じた経験はないだろうか。著者は子供の頃から食べられる雑草を探す事に憧れ、近年遂に野草を探して食べる楽しさにドップリハマッてしまった。

今回は、渓流釣り師ならばきっと楽しいと感じてもらえるであろう、食べられる野草について紹介したい。

【渓流釣りがゼロから分かる!『渓流釣り特集』を読む】

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草...の画像はこちら >>

実は食べられる雑草

著者は昨年の春、このような記事を執筆した。

著者が野草を積極的に食べるようになったのは、この記事内にも登場する茸本朗氏のYouTubeがきっかけとなっている。どんな所に魅力があるのかを紹介させていただきたい。

野食の魅力

茸本氏は、多種多様な自然界の生き物を食べることを「野食」と呼んでおり、その中でも我々がとっつきやすい、親しみやすいジャンルとして「野草」を挙げている。

その中には、誰しもが一度は見かけたことがあるような身近な植物から、ちょっと変わった植物まで、実にさまざまな物を紹介している。特に河川敷は、食べることが出来る植物が多数存在し、かつある程度自由に採集する事が可能な、言わばパラダイスだ。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
食べられる野草の宝庫(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

実は身近な野食

著者は子供の頃からフィールドに親しんできた経験や、茸本氏執筆の図鑑・You Tubeを参考に、自分自身でも食べられる野草を探してみたところ、実に簡単に見つけることが出来た。昨年の記事ではノビル・ニラといったネギの仲間や、アブラナの仲間を紹介している。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
あちこちにノビル(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

簡単に収穫出来て美味

文字通り「野」にある野草を「食べる」ために採るわけだが、河川敷に生息している植物の多くは手軽に採集が可能だ。簡単な道具立てで挑めるし、種によっては持ち帰り用の袋だけでいいという手軽さも魅力の一つ。そして何より、大変美味しい種が多い。とはいえ採り過ぎには十分注意し、食べきれる分だけにしておこう。

ヤハズノエンドウ

それではここから、著者が選ぶ「渓流釣りと相性が良い野草」を三種類紹介しよう。まずは誰しもが一度は見たことがある雑草、ヤハズノエンドウだ。

超ポピュラー種

「カラスノエンドウ」という名で親しまれており、河川敷ならずとも、学校の植木の傍、通学路、そして道路と、本当にどこでも生えている。サヤが特徴的なので、子供の頃遊んだ経験がある人も多いのではないだろうか。よく似た種の草として、スズメノエンドウとカスマグサ、ホソバヤハズエンドウが挙げられ、どれも食べられるが、ヤハズノエンドウは葉がかなり丸っこい。その他の種は全般に葉が細長いので、この点に着目すれば見分けることが出来るように思う。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
丸みを帯びた葉(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

美味しいのは新芽

実は古くから食用できる植物とされており、様々な形で利用されてきた歴史があるようだ。今の時期は新芽の部分が美味しいので、新芽を中心に指でちぎるようにすると、簡単に採集できる。

虫に注意

新芽周辺は少ないとはいえ、場所によってはかなりの数のイモムシやアブラムシが付着している。現地で目視した後、帰宅後は大きなボウルに水を張り、しばらく漬けておこう。その後しっかりと水の中でゆすぐようにして、イモムシを落としておく。虫が苦手なご家庭では大変注意が必要な作業だ。

油炒めやお浸しに

マメ科特有の甘みがあり、エグ味や苦みはほとんど無い。さっとサラダ油でいためて、めんつゆと砂糖で味付けした物が著者はお気に入りだ。湯がいてお浸しにするのも良い。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
エダ豆に似た香りで美味(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

三つ葉

次に紹介したいのは三つ葉。野菜として普通に販売されている本種だが、山に行けば野生の三つ葉が採集できる。

案外どこでも

山裾・渓流の河川敷など、太陽の光が当たるか当たらないかくらいの所に群生していることが多い。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
こんな所にも生えている(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

1本見つければその周囲に群生しているので、まずは特徴的な葉を探してみてほしい。見たことが無い……と思うかもしれないが、野生の三つ葉は初夏になると驚くほど大型化する。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
大型化した三つ葉(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

この見た目は見慣れた三つ葉とはかけ離れているため、慣れるまでは気づきにくいかもしれない。遡行中に何気なく周囲を見渡してみてほしい。

ソックリさんに注意

三つ葉は「これぞ」という間違えようのない香りをしているので、採集した際に匂いを嗅いで確認すると間違えにくい。かつ、三枚の葉の根元が繋がっている物が本種だ。見た目が少し似た種には毒草もあるので、必ず香りを1本ずつ確認しよう。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
ソックリだけど違う種(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

葉をちぎって採取

採集方法は、葉の少し下の茎の辺りからちぎるようにする。根元を残しておけば、またそこから再生してくれるため、長い期間楽しむことが出来る。可能な限り葉が柔らかいものを選ぼう。

お浸し・薬味として

さっと湯がいてポン酢と紅葉おろしで食べると、香りが大変強く非常に美味。葉をお吸い物や茶わん蒸しに入れて食べても最高だ。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
最高の贅沢(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

ウワバミソウ/ミズ

最後に、渓流師だからこそ容易に採集ができるウワバミソウについて紹介したい。

山菜とする地域も

ウワバミソウは、ヨシナ、トロログサ、ミズといった風に各地に呼び名がある。水のきれいな沢付近に生息しているため、山菜として食す地域も多い。4月終わり頃~秋口まで楽しめる植物で、まさにこれからの季節にピッタリだ。ウワバミソウとして有名なのはアオミズ、アカミズと呼ばれる二種で、茎の部分に赤みがあるアカミズの方が美味とされている。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
こちらがウワバミソウの葉(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

どこで採れる?

水気の多い岩場、渓流や沢の傍、湿った林の中等に群生していることが多い。こういった場所は当然ながら渓流釣りと相性がよく、度々群生しているところを発見する。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
ウワバミソウの群生(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

どうやって食べる?

小さな若葉は癖が少なく、お浸しにすると美味しい。一般的には茎を食べる植物のようで、著者はシャキシャキの後にとろりと来る歯触りを楽しむため、若い茎を2~3cm程度にカットし、さっと湯がいて?つゆで頂くことが多い。初夏の太い茎は、薄皮を剥いだ後にさっと湯がき、包丁でたたいて粘りを出してから麺つゆや甘味噌で食べるとこれまた旨い。

「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
「その雑草、実は食べられるかも?」 渓流釣りと相性が良い野草採りのススメ
茎が旨い植物だ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

各地にレシピあり

先述したように山菜として扱われることも多い本種は、各地に根付いたレシピがある。和え物、炒め物、天ぷらなど、調べてみれば様々な食べ方があるので、是非色々と試してみてほしい。

渓流は食材の宝庫!

渓流釣りは、大自然の中で渓魚との知恵比べを楽しみ、かつ美味な渓魚を食べるという楽しみがある。だがそれに加えて、何気なく周囲を見渡すだけで、実は多数の食材に恵まれた素晴らしいフィールドであることに気付く。次に渓流釣りを楽しむ際は、「美味しい食材が見つかるかも」といった気持ちで、是非足元にも注目してみてほしい。

きっと楽しみが倍増するはずだ。

<荻野祐樹/TSURINEWSライター>

編集部おすすめ