冬の到来とともに水温が下がり始め、釣りには厳しい季節になる。しかし、そんな寒さを吹き飛ばしてくれるのが寒グレシーズンだ。

真冬の一番寒い時期でも、港は磯釣り師の熱気で盛り上がりをみせる。今回は、寒さを吹き飛ばす寒グレの魅力と攻略法を解説したい。

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寒グレシーズンの予想

昨年の寒グレシーズンは、黒潮の蛇行の影響か例年よりも水温が下がらずにシーズンを終えた。水温が低下しないということは、エサ取りが消えなかったり、産卵の時期が不安定になったりと釣り人の狙いを大きく狂わせる。

今年のカギはやはり水温だろう。今年は11月から大型グレの釣果がチラチラ聞こえている。昨シーズンが不発に終わっただけに、今シーズンに期待したい。

寒グレシーズンの魅力とは

【2019-2020中部エリア】『寒グレ』フカセ釣り 時期ごとの攻略法解説
重量感がある良型の腹パン(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

寒グレとは、一年を通してもっとも大型グレに出会える季節である。グレは口太グレがメインとなり、50cmを超えるサイズが狙える時期である。もちろん、この時期のグレは脂が乗って食べてもおいしいお土産に喜ばれる魚となる。

大型グレのサオを絞り込む引きや、お腹がパンパンに膨れた重量感のある見事な魚体が磯釣り師を夢中にさせる。なぜこの時期に大型グレが釣れるのか。

それは水温が低下しエサ取りと呼ばれる小さな個体が消えるなか、産卵を控えた大型の個体は体力があるので活発にエサを食べるから。当たればデカイ。

それが寒グレの一番の魅力である。

タックルとライン

寒グレシーズン用の道具立てを解説。

サオ

大型のグレに照準を絞り、1.5号を基準にワンランク上の1.7号も用意したい。

リール

スピニングリールの2500~3000番のレバーブレーキタイプ、ミチイトはナイロンライン2~2.5号が理想だが、最近はミチイトにPEラインも普及しつつある。

ライン

磯釣り専用のPEラインも発売されている。メリットは、ナイロンラインに比べてラインが細いため遠投に適している。それにPEラインは伸びが少ないので、小さなアタリもサオにダイレクトに伝わりやすい。ただ風の影響を受けやすいなどのデメリットもあり、状況を見極めて使いたい。

ハリス

フロロカーボンの1.5~3号まで幅広く持ち、50cmを超えるグレを狙うなら、2.5~3号を用意したい。

ウキ

軽い浮力から重いものまで用意し、そのときの状況で判断したい。例えば波風もない状況なら、軽い浮力のウキでゆっくり攻めていきたいし、風や波があり仕掛けがナジまないときや一気に深いタナを攻めたい場合は、重い浮力のウキで対応してほしい。

ハリ

当日の状況にもよるが、グレの活性が低く食い渋るようなら小さめのハリで、サシエサを吸い込みやすくするのが釣果につながるだろう。

まきエサについて

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マキセサ選びが重要!?(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

寒グレのシーズンになると、水温の低下からグレの活性が下がりさしエサが残りっぱなしという厳しい状況に追い込まれる日もある。そんな厳しい状況を打破するのがまきエサの集魚力だろう。

はじめに、まきエサの種類だが配合エサを混ぜた生のオキアミか、ボイルオキアミにするかこれもよく意見が分かれるが、それぞれにいいところがある。

配合を混ぜた生オキアミは集魚力はもちろんのこと、柔らかくグレが食べやすいはずだ。磯際はもちろん、遠投ができるので広範囲に渡ってポイントを探れる。

そして、ボイルオキアミは大物をじっくり狙うのに適している。紀東の磯ではボイルオキアミに根強く人気があり、じっくりとポイントを作って時合いで食わせるというスタイルも健在である。

最近では、配合を混ぜた生のオキアミとボイルオキアミを両方持っていき、磯際での大物狙いにはボイルオキアミを、潮に乗せて遠投して狙う際は配合を混ぜた生のオキアミを使っている人も見かける。

各メーカー出ているセパレートバッカンで、一つのバッカンを半分に仕切って、配合エサとボイルオキアミとに分けて使用すると便利である。

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セパレートバッカンを使用すると便利(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

釣り方

寒グレシーズンは、12月からの前半戦と1月に入り産卵前のメインシーズンとなる中盤戦、3月になり産卵後の後半戦で釣り方や狙いが大きく変わる。

シーズン前半戦

シーズン前半戦は、小型のグレやエサ取りが多く、幅広く狙っていく必要がある。磯際でエサ取りが気になるなら、遠投して狙っていこう。

グレが釣れるタナも日によってムラがあり、2~3ヒロまでの浅いタナでアタリが出るときもあれば、サオ2本という極端な深タナでアタってくる日もある。水温が日によって目まぐるしく変わるためだ。

このようなときの仕掛けは、沈め釣りが有効だ。沈め釣りと言っても今では、スルスル釣りからウキごと沈めていく全層釣りなどいろいろあるが、私がよくするのはウキごと沈めていく釣り方だ。

ウキの浮力をガン玉でマイナス浮力に調整し、浅いタナから深いタナまでゆっくり探っていく。アタリはウキが見える間は目視で取り、ウキが海中に消えて見えなくなってからは、ラインでアタリを取る。

この釣り方のポイントはウキの浮力調整だ。マイナス浮力が大きすぎると、ウキが早く沈み過ぎアタリのタナを通過してしまう。うまく調整してほしい。

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サオを絞る大型が一番狙える時期(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

シーズン中盤戦

そして1月に入ると水温もかなり下がり、大型が一番狙えるメインシーズンとなる中盤戦に突入する。釣れるグレは産卵前の白子がパンパンに詰まった見事な魚体が多い。もちろん脂がノリノリで食にも最高である。

釣り方は、エサ取りも少なくなり磯際をじっくり狙える時期である。タナは3~4ヒロからスタートし、状況によっては4~6ヒロまで下げて狙っていこう。

この時期は大型が狙える時期ではあるが、その反面グレの食いも確実に悪くなる。

仕掛けは浮力のあるウキでしっかりとタナを取り、なるべくサシエサを動かさないよう心がける。ウキの浮力もB~1号までと幅広く持ち、狙いのタナを決めてじっくりアタリを待つ。

ミチイトやハリスは、大型狙いならば必ず太仕掛けで挑み、磯際で大物を掛けたならばイトは出さずに、サオで限界までこらえよう。磯際でのやり取りは一瞬の判断が明暗を分ける。

私も磯際でなすすべもなく、一瞬で切られた経験を何度もしたことがある。磯際では、何度も言うがしっかりとした太仕掛けで強気のやり取りができる状態で挑みたい。

シーズン後半戦

最後に3月に入ってからのシーズン後半戦では、白子の入ったオスのグレから、卵の入ったメスが釣れるようになる。

このメスが釣れだすとシーズンの終わりを感じる。最近では、水温の上昇や温暖化の影響か産卵がズレている個体もよく見られる。そのような個体がいるうちは、後半戦とは言え大型が期待できる。

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どれだけ厳しい状況でも、諦めず粘りたい(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

釣り方としては、メインシーズンと変わらずタナをしっかり取って狙っていく。この時期は水温もまだまだ低く、グレのタナとしては間違いなく深いタナだろう。一日やって一度もアタリが出ない厳しい日もあれば、一日に一度のアタリが大型グレで、感極まる日もある。

どれだけ厳しい状況でも、諦めず粘りたい。

大型グレを狙おう

冒頭でも書いたが寒グレの魅力は、40cmはもちろん50cmを超えるサイズが狙えるシーズンということにある。磯釣り師は、この時期にグレのサイズの自己記録更新を胸に磯へ向かう。

50cmを超える大型グレとのスリリングなやり取りや、その獲物を手にしたときの興奮や感動は、何ものにも代えがたく、それこそ冬の寒さなど吹き飛ばしてくれるだろう。

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59cmの大物(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

私も過去に紀東の熊野の磯で59cmの口太グレを釣り上げたが、今でも60cmを超える大物を釣り上げるのが夢だ。

大型のグレを狙うならば、チャンスを確実にモノにしたい。チャンスをモノにすると言うことは、掛けた大型グレをバラさないことにある。そのためには、太いハリスで挑むことが必須となる。

太いハリスだと、細いハリスに比べて食いが悪いイメージがあるが、磯際やグレの時合いに入れば、さほど関係ないと私は思う。細いハリスで大型を取り込む技術も、太いハリスで大型を食わせる技術もどちらも大切だが、後者の方が大型グレを釣り上げるチャンスは高いと思う。

最後に

磯釣りはひたすらに大物グレを狙う人、トーナメントに出て腕を磨く人、最近では、若い磯釣り師や女性も多くなってきた。磯釣りの魅力とは、非日常にある素晴らしい景色や雰囲気を楽しめることだと思う。釣果ももちろん大事だが、釣りを心からエンジョイできる釣り人であってほしい。

【2019-2020中部エリア】『寒グレ』フカセ釣り 時期ごとの攻略法解説
釣りを心からエンジョイできる釣り人であってほしい(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2019年12月13日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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