「東京湾のバチコンを楽しもう」と1月22日(水)に横浜山下橋の渡辺釣船店へ。この日の午前LTアジはエサ釣りが10人ほどで、バチコンは私だけ。

左舷ミヨシに釣り座をとって、7時に出船した。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 渡邉長士)

東京湾バチコンアジング コマセで寄せてワームで釣る?【渡辺釣...の画像はこちら >>

渡辺釣船店でバチコンアジング

横浜山下橋を出船して、ベイブリッジをくぐるとすぐに船は減速し、アッという間にポイント着。水深は13mほどで、オモリ7号にジグヘッドは0.5g、ソフトルアーは3inchのチャート系でスタート。

仕掛けを落とし、オモリが着底したら5秒ほど待つ。アタリがなければチョンチョンとオモリが浮き上がらない程度の軽いロッドアクションをいれ10秒ほどステイ。すると、アクション直後にコツンと明確なアタリ。

鋭くアワセが決まると小気味いい引きが伝わってくる。上がってきたのは20cmほど。その後も同じ釣り方で攻めるとポツポツとヒットするがペースは上がらない。

当たりカラーを探す

そこでソフトルアーのサイズを2inchに落とし、カラーもブラウン、ケイムラ、クリアー、ピンク、ホワイトなどを試していく。すると、カラーによってアタリのひん度が変わり、特にブラウンが好調だと判明。

東京湾バチコンアジング コマセで寄せてワームで釣る?【渡辺釣船店】
ブラウン系のワームにも好反応(提供:週刊つりニュース関東版 渡邉長士)

黒系が最高の当たりカラー

そのままいろいろなカラーを試していると、この日最高の当たりカラーを突き止めることができた。

それは黒系で、ブラウンを超える反応のよさ。これにしてからはほぼ入れ食いだ。

東京湾バチコンアジング コマセで寄せてワームで釣る?【渡辺釣船店】
当日の当たりカラーは黒系(提供:週刊つりニュース関東版 渡邉長士)

当日の最終釣果

途中、バチコン未体験の人にタックルを貸したりレンタル竿でエサ釣りを楽しんだりしながらでも50尾を超えた。サイズは20~25cmが中心だが、30cmほどの美味しそうな良型が10尾ほど交じり大満足。

LTアジよりさらに手軽なバチコンは、今後さらに盛り上がるのは間違いない。

まだ新しい釣りなので予約する際は同船OKかどうか必ず船宿に確認してから釣行を。ぜひ、バチコンにチャレンジしてみてもらいたい。

バチコン攻略法

東京湾のバチコンの攻略法を解説する。

バチコンとは

アジ釣りといえば、手軽な堤防でのウキ釣りや豪快なカゴ釣り、船ではビシ釣りやよりライトなタックルでのLTアジなどがある。入門者からベテランまで幅広く愛されるターゲットだ。

近年では手軽で奥深いアジングの人気が高まり、そのルアーフィッシングは船釣りまでも広がりを見せている。

ここ数年で人気急上昇しているのがバチコン。バーチカルコンタクトの略で、縦方向に攻めてポイントにコンタクトさせる釣り。言葉だけでは「難しそうだ」と感じてしまうが、仕掛けはルアーフィッシングのダウンショットリグや胴突きと変わらない。

バチコンの発祥

バチコンは福井県の小浜や三重県の尾鷲が発祥とされており、現地では40cmを超えるような大型がメインターゲット。夕方から出船し、暗くなったころに集魚灯で魚を寄せて釣るのがスタンダードだ。

一方、東京湾では違ったスタイルで楽しめる。それがLTアジ船への便乗だ。

LTアジとバチコンの違い

LTアジ船は水深10~30mほどの、比較的浅場のポイントを攻めることが多く、タックルはライト。出船は明るい時間帯なのでビギナーや女性から人気。

仕掛けやコマセの振り方、タナの探り方、手返しなどで釣果に差がでることがあり、ベテランにもファンは多い。

そこに便乗してルアーで狙うのだが、エサもコマセも使わないので臭いや汚れが少ない。タックルがよりライトなため釣り味は抜群に面白い。ゲーム性が高く、ロッドをひったくっていくような豪快なアタリはあるが、釣果を分けるのは小さな反応を感じ取ってアワせていけるかどうかという繊細さ。

また、反応がいいルアーのサイズやカラー、ロッドアクションを探っていくのが釣果を伸ばすコツ。ヒットすればビシがないぶん引きはダイレクトだ。

バチコンのタックル

東京湾バチコンアジング コマセで寄せてワームで釣る?【渡辺釣船店】
バチコンアジタックル(提供:週刊つりニュース関東版 渡邉長士)

ロッド

バチコン専用は増えているが、7ft前後でキャストウエイトが10~15gのアジング・メバリング用、スピニングのバスロッドで代用可能。キス竿やカワハギ竿を使っても面白い。

リール

小型スピニングリールにミチイトはPEライン0.4号。リーダーはフロロカーボンライン2号を1.5m結ぶ。ステイトは2.5号前後を1~1.5m。

オモリはナス型オモリの5~15号を水深や潮の速さで使い分けよう。

仕掛け

主流になりつつあるのが「逆ダン」。逆ダウンショットの略だ。通常のダウンショットはハリを結んだ下にオモリを結ぶ胴突きのようなもの。

逆ダンはリーダーにジグヘッドを結び、ステイトをリーダーに編み込んで後付けする方法。編み込みはステイトをリーダーにかた結びをしたあとハーフヒッチを7回してズレにくくさせる。編み込み部が固定されていないため移動できるのがメリット。エダス部の長さを自由に調整できるのだ。

慣れない人は、三つ又サルカンを使うことを勧める。エダスの長さは変えられないが、仕掛けを簡単に作ることができて、イトヨレを防げる。エダスはフロロカーボンライン1.5~2号で長さは10~20cm。

ジグヘッド

アジやメバル用を使う。重さは0.5gを基準に0.3~1gを用意しておこう。ハリのサイズや強度はいくつか準備しておくと魚のサイズに合わせて変更することができる。

ワーム

ソフトルアーは1.5~3.5inchのストレート系が基本。カラーによって反応は大きく変わることが多いので、数種類用意しておくといいだろう。

バチコンの釣り方

オモリを着底させて軽くラインを張った状態で待ち、アタリを感じたら素早くアワせる。

ほかにもカワハギ釣りのように、オモリを海底に着けたまま竿先でシェイクしたり、オモリが着底してからさらに送り込んでジグヘッドをフォールさせたりするのも効果的。

反応がない場合は数m巻き上げて落とし直すとリアクションで食ってくることがある。

ほかにもシェイクしながらの巻き上げやテンションをかけながらゆっくりオモリを下げていくのもありだ。

<週刊つりニュース関東版 渡邉長士/TSURINEWS編>

▼この釣り船について
渡辺釣船店
出船場所:横浜市中区新山下 この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年1月31日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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