台風15号で壊滅的な被害を被り閉鎖されていた横浜の本牧海づり施設が、護岸のみではあるが、1月31日に営業を再開。2月5日に現地を取材した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・野田栄)
施設の出入り口が変更

再開にあたり入場料金は今まで通りだが、駐車場が無料となった。施設出入り口は、シンボルタワーに繋がる裏道沿い側からに変更になり、駐車位置も奥の方が近くて便利だろう。
釣り可能エリアは護岸のみ

中央にある管理棟の海側正面は立ち入り禁止になっているので、新旧護岸への通り抜けはできず、う回路から受付前を通り移動しよう。
また簡易トイレや手洗いは新旧どちらにもあり、喫煙場所も設けられている。只今、旧護岸250m、新護岸300mが釣り可能エリアで、水没していた渡桟橋は撤去され、正面には無残な姿の沖桟橋が見えている。
マダコ・アジ・ウミタナゴが顔出し

当日は、春のような暖かな釣り日和で、10時現在で入場者が90人ほど。定員は200人までなので、この日は皆さんゆったりサオを出している様子だった。旧護岸の入口は台風で壊された堤防から、(写真の)護岸側の間で、タコ狙いの方が500g級を釣り上げていて「今日は小さいよ」との釣果を教えてもらった。
その隣にはトリックサビキでアミコマセをノコギリ引きして付け、置きザオにしている人たちの足下のバケツには20cm級のアジやウミタナゴが泳いでいた。さらに皆さんの釣果を見に奥側へ移動。
当日はサビキが好調

タコ狙い専門の人やチョイ投げの人など、みなさんお好みで釣りを楽しんでいるが、釣果はサビキ組の人たちに軍配が上がっているようだ。
当日は中潮なのだが、干潮7時52分116cm、満潮13時06分145cmの干満差がたった29cmのほとんど潮が動かない日なのだが、ぽつぽつだがあちらこちらで釣果が上がっていた。魚影も濃く、魚もスレていないのは、台風被害の影響で釣り場が寝かされていたからだろう。
インタビューに応えてくれた地元のお父さんは、20~25cm級のウミタナゴ10尾ほど釣り上げていた。まな板を持参し、釣り場で頭と内臓を取り出し下処理してクーラーに入れていた。「このくらい飽きない程度に釣れるのがいいね。入れ食いになると忙しすぎるから」とお話してくれた。
釣りデートも満喫

隣の都内から来られたカップルさんは、スキンサビキにオキアミをつけエサにし20cm級アジを5、6尾を釣り上げていた。「再開したから来ました」と仲良く釣りデートを楽しんでいるようだ。
初心者の笑顔もあふれる
中継終了後、新護岸に取材に行くと2人の大学生が、「就職も決まったので釣りをやろうと。初心者なので…」とサビキ仕掛けでサオを出す所に遭遇した。
一投目を4.2mザオで沖側に仕掛けを入れたので、「お兄ちゃん、サオを後方まで下げて、足下の岸壁際から5~10cmぐらいの所に仕掛けを落とすように」とアドバイス。
彼は言われた通りを実行した数秒後、サオ先にアタリが。アタリが出ているのに気がついていないので、「サオを上げてみな」と教えてあげる。「釣れてる~」とリールを早巻きするので、「魚の引きを味わいながらゆっくりだよ」と、20cmオーバーのウミタナゴを釣り上げ笑顔が輝く。

すると彼は「これで泳がせできますか?」と尋ねてきたので、それ用の大きな仕掛けに替えれば、スズキ等が狙えることや、ウミタナゴの泳がせは磯子海づり施設に実績が多いこともアドバイス。
12時過ぎになると、完全に潮が動かなくなりアタリが止まってしまった。
魚影が濃く今後も期待できる
このように澄みきった潮の快晴の昼間でも、アジが釣れるほど魚影が濃く、大いに期待ができるので、平日でも入場規制になる可能性が考えられるため、なるべく朝一釣行をオススメする。
また以前、立ち入り禁止部分や工事中のエリアもあるので注意したい。本牧海づり公園の営業時間は、当面7時~14時までと短いが、体制が整えば通常通りになる予定だ。

次ページで近隣海づり施設の近況をレポート
近隣の海づり施設釣果速報
本牧海づり公園以外の釣り場も紹介したい。
大黒海づり施設
大黒海づり施設の営業時間は、朝6時30分~午後17時まで。 朝一ルアーでのシーバス狙いはミノーやバイブレーション等々がオススメだ。サビキは、朝夕マズメにアジが狙える。ケーソンや根回りでのカサゴ(5000尾の稚魚放流をしたので15cm以下はリリース)が遊んでくれるだろう。またカニエサ等のヘチ釣りでクロダイ(チヌ)や数は出ないが3kgオーバーのマダコも狙えるので挑戦してほしい。
磯子海づり施設
磯子海づり施設の営業時間は、午前9時~午後16時30分まで。 サビキ五目でウミタナゴ、アジ、コノシロ、足下ではカサゴやクロダイ等が狙える。
またアオサノリ等のエサでのウキフカセでメジナやチョイ投げでシロギスやカレイ、テンヤでマダコも釣れている。

<週刊つりニュース関東版APC・野田栄/TSURINEWS編>
▼この釣り場について本牧海づり施設
場所:横浜市中区本牧ふ頭