【高配当の結果も多数】

 11月9日(日)、東京競馬場で3歳以上馬によるGⅡアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行なわれる。

 このレースはハンデ戦のため波乱も多く、昨年は10番人気のハヤヤッコが優勝して3連単は23万1270万円。ほかにも、2020年には3番人気→6番人気→9番人気で3連単20万2520円、2009年は11番人気→4番人気→10番人気で3連単92万2600円など、高配当で決着している。

"穴狙い"をしていいレースだ。

 では、血統的視点からこのレースを占っていこう。過去約15年の東京芝2500mにおける種牡馬成績を調べると、勝率、勝利数ともにトップなのがキングカメハメハ。39戦6勝、2着1回、3着5回で勝率15.4%、連対率17.9%、複勝率30.8%という数字が残っている。

 今回出走するキングカメハメハ産駒はシュトルーヴェ(セン6歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。同馬は同条件で行なわれた昨年のGⅡ目黒記念(東京・芝2500m)の勝ち馬。GⅡ日経賞(中山・芝2500m)も勝っている、2500mのスペシャリストだ。

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 昨年の目黒記念以降は5戦していずれも馬券圏内を外しているが、GⅠで相手が強かったり距離が合わなかったりと、敗因ははっきりしている。前走、8月のGⅡ札幌記念(札幌・芝2000m)後は短期放牧され、9月末に帰厩。ここを目標に順調に調整が進んでいるようだ。

 59kgのハンデは楽ではないが、昨年の目黒記念を勝った時は58.5kg。今年のGⅢダイヤモンドS(東京・芝3400m)でも59kgとトップハンデを背負い、2着馬と0秒4差の5着に入っている。

この斤量はそれほど苦にしないようで、得意条件のアルゼンチン共和国杯なら力を発揮できそうだ。

【もう1頭は東京コースが得意な7歳馬】

 もう1頭はワイドエンペラー(牡7歳、栗東・藤岡健一厩舎)を推す。本馬の父ルーラーシップ産駒もこの東京・芝2500mは得意条件で、15戦2勝、2着2回と、勝率13.3%、連対率26.7%の好成績を残している。このアルゼンチン共和国杯でも、ムイトオブリガードが2019年に1着、2018年に2着に入っている。

 ワイドエンペラーは東京コースが得意で、12戦して2勝、2着4回と連対率50%。2500mの出走はないが、2400mに限ると8戦して2勝が3回のため連対率は62.5%に上がる。昨秋には3勝クラスの昇仙峡S(東京・芝2400m)で上がり3F32秒8の瞬発力を見せ差し切り。当時は58kgを背負ったが、今回は55kgの軽ハンデだけに期待が高まる。

 母系も優秀で、祖母ウメノファイバーは1999年のオークス馬。祖母が輝いた東京芝長距離で初のタイトルを獲得したいところだ。

 以上、今年のアルゼンチン共和国杯は、キングカメハメハ産駒シュトルーヴェ、ルーラーシップ産駒ワイドエンペラーの2頭に期待する。

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