識者が予想する箱根駅伝トップ10 前編
2026年1月2、3日に開催される第102回箱根駅伝。今回は青山学院大、駒澤大、國學院大、早稲田大、中央大が"5強"と言われているが、どんな展開になるのか。
【"5強"のなかで少しだけ抜き出ているのは駒澤大】
■折山淑美(スポーツライター)
1位:駒澤大
2位:國學院大
3位:青山学院大
4位:中央大
5位:早稲田大
6位:帝京大
7位:創価大
8位:東洋大
9位:順天堂大
10位:城西大
前回は、青山学院大に黒田朝日(当時3年)、太田蒼生(同4年)と学生長距離界を代表するふたり以外にも、山の5区に若林宏樹(同4年)、6区に野村昭夢(同4年)と"大砲"がそろっていたため、優勝予想もしやすかった。しかし、今回は混戦模様で、有力校は区間エントリーでも煙幕を張るピリピリした状況だ。
"5強"と言われるなか、少しだけ抜き出ているのは駒澤大だろう。佐藤圭汰(4年)、山川拓馬(4年)、伊藤蒼唯(4年)と、ゲームチェンジャーになれる選手が3人いて、そこに帰山侑大(4年)を加えた"4年生カルテット"は強力だ。次期エース候補の桑田駿介(2年)も、出雲駅伝で思うような走りができず(3区9位)全日本大学駅伝はメンバーから外れたものの、11月の上尾シティハーフマラソンで快走し、ひと皮むけたように思える。
その駒大の注目は山の区間配置。藤田敦史監督が「夢」と語っていた「9区・伊藤」の起用も見てみたかったが、やはり6区でのエントリーとなった。5区に関しては、前回走った山川が当日変更で入るのか、それとも山川を平地区間に回せるだけの選手がいるのか。後者であれば、全日本のような攻めの駅伝ができる。
駒大に続く青学大、國學院大、中央大、早稲田大も、山がポイントになる。5区、6区ともに前回好走した選手がいる早大以外は、そこをどうしのげるか。
とはいえ、山で優位に立つ早大も復路の層が若干薄い。
そうなれば、総合力の戦いとなる。青学大は箱根にピークを合わせるのがうまく、当日変更でおそらく2区に黒田朝日(4年)が入るので、確実に流れを作れる。また、國學院大も出雲と全日本で留学生ランナーに負けない爆発力を見せた野中恒亨(3年)の走り次第では、ほかにも走力のある選手がそろっているので上位で襷をつなげるはず。
5区に工藤慎作(3年)がいる早大にも往路優勝のチャンスがある。勝負の分かれ目は、やはりタイム差のつきやすい山になるだろう。
"5強"に続くのは、全日本で6位(6区終了時点で4位、7区終了時点で5位)と好走した帝京大と見る。他校のエースと戦える力をつけた楠岡由浩(3年)を2区に入れたほか、主力の島田晃希(4年)や原悠太(3年)などを控えで待機させ、"5強崩し"を虎視眈々と狙っている。
創価大も小池莉希を6区にする勝負手を打ってきたが、スティーブン・ムチーニ(3年)は確実に快走するだろうし、ほかにも駒がそろっているので上位でレースを進められる力を持つ。
熾烈になりそうなのは8位以降のシード権争い。東洋大や順天堂大、城西大、東京国際大、日本大などの争いは最終10区までもつれ込むだろう。
【優勝を争うのは3校】
■佐藤俊(スポーツライター)
1位 駒澤大
2位 中央大
3位 青山学院大
4位 早稲田大
5位 國學院大
6位 創価大
7位 帝京大
8位 城西大
9位 東洋大
10位 順天堂大
全日本大学駅伝、世田谷246ハーフマラソン、上尾シティハーフマラソン、MARCH対抗戦、八王子ロングディスタンスの結果を見ると、箱根で総合優勝を争うのは駒澤大、中央大、青山学院大の3校か。
駒大は、主将の山川拓馬、伊藤蒼唯、佐藤圭汰、帰山侑大といった4年生たちの柱が強固なのが大きい。出雲駅伝でブレーキとなった桑田駿介(2年)も上尾ハーフで好走し、完全復活。不安要素だった3年生も小山翔也、村上響、安原海晴が全日本で上々の走りを見せた。伊藤を軸に山も充実しており、佐藤が万全であれば穴のない区間配置が可能。ブレーキなどのミスがなければ、優勝の可能性が一番高い。
中大も強い。夏にスピードから距離を踏むスタイルに転換した成果が、全日本2位という結果に結びつき、MARCH対抗戦、八王子ロングディスタンスでの自己ベスト更新ラッシュにつながった。山が不安だが、少し差をつけられるのは織り込み済み。吉居駿恭(4年)、溜池一太(4年)、本間颯(3年)らが平地区間で貯金を作ることができれば、優勝が見えてくるだろう。
青学大は、黒田朝日(4年)という"モンスター"がおり、チームとしても例年同様に万全に仕上げてくるだろう。ただ、今回は箱根で未知数な選手が多く、前回のような圧倒的な強さは感じられない。
早稲田大は、5区の工藤慎作(3年)の存在が大きい。工藤が山に控えていることで、1区から4区までの選手に精神的な余裕を与えられる。往路を優勝、もしくはトップの背中が見えるところで終えられれば、その勢いで復路も十分に戦えるはずだ。
國學院大は、駒はそろっているものの、流れを変えられるゲームチェンジャーがいないので、1区から取りこぼすことなく上位でレースを進めたい。
創価大は、スティーブン・ムチーニや小池莉希ら3年生がどれだけチームを牽引できるかで、展開が大きく変わってくるだろう。
(後編:混戦模様のレースは識者の予想もさまざま 第102回にして初優勝の大学が出る展開も?>>)



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