「久しぶりの世界選手権ですごく楽しみにしている」

 カナダ・カルガリーで開催される世界選手権に臨むカーリング女子日本代表、ロコ・ソラーレのスキップ藤澤五月はそう言って満面の笑みを見せた。

 昨年9月にミラノ・コルティナ五輪への道が絶たれた際は、以降については「気持ちの整理がついたら、"世界一"を目指していいと思えたら、そこに向けてやっていきたい」と語るにとどまったが、国内チームのなかで世界ランキング最上位という世界選手権出場のタスクをクリア。

日本代表に返り咲き、再び世界の頂点を目指す戦いに強い意欲を示した。

【カーリング】「新しい矢」を得た女子日本代表ロコ・ソラーレ ...の画像はこちら >>
 チームとしては、3年ぶり3度目の世界選手権となる。

 初挑戦は2016年のスウィフトカレント大会(カナダ)。いきなり銀メダルに輝いた。しかしその後、2020年にも日本代表となったが、コロナ禍にあって大会は中止。2度目の出場となった2023年のサンドヴィーケン大会(スウェーデン)も、出場大会中に選手や関係者から体調不良者が出るなどコロナ禍の余波が残る状況だった。5位入賞を果たすもどこか消化不良で終わってしまった。

 そんな経緯もあってか、何の弊害もなく、また五輪の出場権がかかるなどのプレッシャーもなく、存分に力を出しきれるであろう今大会に向けて、どの選手も表情は明るかった。

 リードの吉田夕梨花が「試合自体を楽しむことはもちろん、大会自体も私たち自身で楽しんでいけるように、一つひとつ頑張っていきたい」と語れば、セカンドの鈴木夕湖は「ベストなプレーができれば、結果は自ずとついてくる」と胸を張った。

 サードの吉田知那美は、若いチームや初めて国の代表として挑むチームが参戦することについて触れ、「さまざまな国が新しい代表を送り込んできて、まさに新しい時代が始まるなという、シーズンの終わりというよりも新しい時代の訪れを感じるような世界選手権になると思います」と今大会への見通しを語った。

 そして、今回の世界選手権には小穴桃里(小穴鋳造所)がフィフスとして帯同。大会へ向けての抱負をこう語った。

「すばらしいお姉様方からいろんなものを勉強して、私自身が選手として(チームに)還元できるものもあるかなと思って、すごく楽しみにしています」

 そんな小穴の抜擢理由について、藤澤は「ショットメイキングのスキル」を挙げた。ショットを決めるためには、自身の身体の動かし方やリリースはもちろん、石の曲がりや滑りといった挙動を見ながら、スイーパーに的確なコール(指示)をかけなければいけない。投げる前からそのイメージを強く持っているのが小穴だと藤澤は明かした。

 先日行なわれたミックスダブルス日本選手権では、青木豪(新東工業)と組んで初優勝を果たした。各エンド5投あるうち中3投を担うなど、多彩なショット力には定評がある。さらに、状況に応じた柔軟なプラン変更が常に求められるなか、それらにも臨機応変に対応。高いレベルですべてのポジションをこなすことができる稀有なタレントだ。

 藤澤は小穴の起用について、「秘密です。乞うご期待」と具体的には明かさなかったが、合流して間もない小穴の時差調整がうまくいけば、序盤からアイスに立つ可能性は十分にある。

"新しい矢"を得たロコ・ソラーレは3度目の世界選手権でどんな進化を見せてくれるのだろうか。初戦は現地時間3月14日の14時(日本時間3月15日の5時)、強豪スイスと対戦する。

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