セルジオ越後の「新・サッカー一蹴両断」(30)
FIFAランキング4位の格上イングランドとのアウェー戦で、森保一監督率いるサッカー日本代表はどんなプレーを見せるのか。北中米ワールドカップ本番を想定した貴重な強化試合2連戦、求めるのは内容なのか、結果なのか、それとも両方か。
【「仮想オランダ」戦は結果がすべて】
日本代表の欧州遠征、ずいぶん久しぶりだなと思ったら、2023年9月のドイツ戦、トルコ戦以来、約2年半ぶりだった。しかも、今回は2試合とも完全アウェー。あらためて日本サッカー協会はマッチメイクを頑張ったと思う。
最初に対戦するスコットランドは、1998年フランス大会以来となるワールドカップ出場を決めて勢いがある。欧州予選ではデンマーク、ギリシャ、ベラルーシといった国がいたグループを突破している。
とはいえ、選手の顔ぶれを見ると、日本がワールドカップ本大会で対戦する、欧州プレーオフを勝ち上がってくる国(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニアのいずれか)よりも力は落ちるだろう。
だから、スコットランド戦は内容も結果も求めたいし、今の日本代表ならそれができると思っている。アウェーだけど、日本の選手のほとんどが欧州でプレーしているので、長距離移動による時差ボケなどの問題もない。仮にもワールドカップで優勝を目指すなら、勝たなければ話にならないよ。
一方、次に対戦するイングランドは格上なので、内容は関係ない。とにかく結果がすべて。日本にとっては、ワールドカップの初戦、オランダ戦を想定した一戦。最低でも引き分けに持ち込みたいね。
イングランドのメンバーは、ビッグクラブで主力として活躍している選手ばかり。日本代表も欧州組が大半を占めるようになったとはいえ、所属クラブのレベルと活躍度が全然違う。実際、欧州予選でもイングランドは圧倒的な強さを見せている(8戦全勝、22得点無失点)。
ワールドカップ本大会でもアルゼンチン、スペイン、フランスなどとともに優勝候補に挙げられるはず。格下の日本が相手とはいえ、だからこそ負けたら叩かれるし、何より(聖地の)ウェンブリー・スタジアムでの開催。手抜きはしないだろう。
【31年前の対戦時は客席がガラガラだった】
ウェンブリーでのイングランド戦といえば、1995年のアンブロカップ以来2度目(当時は旧スタジアム)。もう31年も前になるのか。当時の日本代表の監督は加茂(周)さんで、後半早々に先制点を奪われたものの、カズ(三浦知良)のコーナーキックから井原(正巳)がヘディングを決めて同点に追いついた。終了間際に柱谷(哲二)のハンドでPKを与えて負けてしまったけど、90分間を通してひるまず、結構いい試合をした。
ただ、当時のウェンブリーは約8万人収容だけど、客席がガラガラだったことも覚えている。
イングランドとはその後、2度対戦して(2004年、2010年)1分け1敗。勝てそうで勝てない。パワーを前面に押し出す堅いサッカーで、日本としてはやりづらさもある。でも、そろそろ勝ちたいね。昔とは違うんだというところを見せてほしい。
試合展開としては、ホームの後押しもあり、立ち上がりからイングランドが攻めてくるはず。日本のボランチと最終ラインがどう対応するのかがポイントだ。守ってカウンターを狙う展開になるだろう。ある程度我慢できれば、必ず流れは来る。期待したいね。
(29)を読む>>>サッカー日本代表のイングランド戦を前に、セルジオ越後「守田を呼ばない理由がよくわからない。本番では絶対に必要だよ」

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