鶴岡慎也の日本ハム戦力分析&パ・リーグ順位予想 前編
日本ハムが10年ぶりの優勝を目指すうえで、最大のカギを握るのは間違いなく投手陣だ。伊藤大海と有原航平の"ダブルエース"に加え、若手の台頭と新戦力も絡む先発ローテーションは、12球団屈指の厚みを誇る。
【12球団屈指の先発陣】
── 先発ローテーション6人は誰になるのでしょう。
鶴岡 新庄剛志監督は、2025年11月22日のファン感謝イベントで「2026年の開幕投手は伊藤大海」と発表しました。WBCに出場した影響でローテーションが崩れる可能性もあると思いましたが、伊藤投手の状態はよさそうです。
── 伊藤投手は2年連続で最多勝に輝き、昨年は沢村賞も受賞しています。ただ、最近の傾向を見ると、3年連続で2ケタ勝利を挙げるのは簡単ではありません。
鶴岡 伊藤投手に関しては、私は間違いなく2ケタ勝利を挙げると見ています。ポイントは、さらに200イニング近くを投げ、貯金を2ケタ近く積み上げられるかどうか。そこが優勝に向けた大きな焦点になるでしょう。昨季は14勝8敗、196回2/3を投げており、タフさは十分に証明されています。
── その伊藤投手と2年連続最多勝のタイトルを分け合った有原航平投手が、ソフトバンクからFAで戻ってきます。
鶴岡 昨季の14勝9敗という数字だけでなく、175イニングを投げた投手が抜けることになります。そう考えると、その影響は決して小さくありません。
── でも、やはりダブルエースの存在は大きいですね。
鶴岡 伊藤投手と有原投手に対して、新庄監督は「中5日」での先発起用を期待しています。昨季は83勝を挙げながらも、ソフトバンクには及びませんでした。だからこそ、より多くの勝ち星を積み上げるために、いい投手をできるだけ多く登板させるという戦略を模索しているのだと思います。
── このふたりに続くのは誰になりますか。
鶴岡 開幕2戦目に登板予定の北山亘基投手、3戦目の達孝太投手です。ふたりとも昨年は2ケタには届きませんでしたが、北山投手は9勝、達投手は8勝をマークしました。彼らが2ケタをマークして、しっかり貯金をつくってくれたら、チームとしてかなり余裕のある戦いができるはずです。
さらに、伊藤投手、有原投手の登板間隔によって多少ズレが生じるでしょうから、そこに加藤貴之投手、細野春希投手の両左腕が投げるのではないでしょうか。ふたりとも状態がいいですし、さらに最速154キロ右腕の新外国人、サウリン・ラオ投手も控えている。
【左右ともに盤石のリリーフ陣】
── リリーフ陣はどうなりますか?
鶴岡 左腕の山?福也投手は、今春は先発としての調整をまったく行なっていないことから、中継ぎに回る可能性があります。有原投手の加入により、本来は先発の投手を中継ぎに回したほうが、チームの勝利につながると判断しているのでしょう。
── そんな感じの投手がほかにもいるのですか。
鶴岡 先発とリリーフの両方をこなした金村尚真投手や福島蓮投手は、序盤は中継ぎで様子を見る形になりそうです。また、古林睿煬(グーリン・ルェヤン)は155キロ前後の球速を誇っており、8回あたりの重要な局面を任されるのではないでしょうか。
── 左腕のリリーフ陣には、実績のある宮西尚生投手、河野竜生投手、上原健太投手に加え、阪神から島本浩也投手も加入しました。
鶴岡 左のリリーフ陣については、調子のいい投手を積極的に入れ替えながら起用していくことになりそうです。一軍と二軍の入れ替えは、より活発になるのではないでしょうか。
── 昨シーズン、高卒新人ながら3試合に先発し、鮮烈なデビューを飾った柴田獅子投手の存在も気になります。
鶴岡 今年は打者としての起用が中心になりそうです。大谷翔平選手(ドジャース)ほどとはいかないでしょうが、ポテンシャルは高く、"二刀流"として非常に楽しみな存在です。
【交流戦までに勝ちパターン確立できるか】
── 昨季は12球団トップの23完投でした(2位は広島の11、3位は西武の10)。
鶴岡 昨季は、先発投手が長いイニングを投げたあと、一度登録を抹消し、10日後にフレッシュな状態で再び先発させるという起用でした。結果として、ローテーションを崩さずに回り続けたのは伊藤投手だけでした。今季は伊藤、有原のダブルエースを中5日で回し、彼らに続く先発陣をどう整備していくかが、大きなキーポイントになってくると思います。
── 最終的に、抑えは誰が務めることになりそうですか。
鶴岡 齋藤友貴哉投手は、故障の影響でやや出遅れています。当面は、柳川大晟投手と田中正義投手が抑えを担う形になるでしょう。
── ドラフト1位新人も楽しみです。
鶴岡 明治大から入団した大川慈英投手は、大学時代からリリーフでした。経験があるというのは大きいですね。リードしている試合をそのまま勝ち試合で終わらせるには、当然ながらリリーフの力が必要になってきます。
── 他球団と比べて、30セーブを挙げるような絶対的なストッパーがいるわけではありません。
鶴岡 ソフトバンクも昨季は、抑えのロベルト・オスナ投手や中継ぎのダーウィンゾン・ヘルナンデス投手の調子がなかなか上がりませんでした。そのなかで、状態のいい投手を見極めていくうちに、7回を藤井皓哉投手、8回を松本裕樹投手、そして9回は杉山一樹投手という形がはまりました。日本ハムも先発陣が充実しているだけに、開幕ダッシュを決め、セ・パ交流戦あたりまでに勝ちパターンを確立できれば、ペナントレースは日本ハム優位で進んでいくのではないでしょうか。
── 投手陣のキーマンは?
鶴岡 2年連続で最多勝のタイトルを分け合った伊藤投手と有原投手。そのふたりに続く存在として、爆発的に数字を伸ばしてくる可能性があるのが北山投手です。
つづく>>
鶴岡慎也(つるおか・しんや)/1981年4月11日、鹿児島県生まれ。樟南高校時代に2度甲子園出場。三菱重工横浜硬式野球クラブを経て、2002年ドラフト8巡目で日本ハムに入団。2005年に一軍入りを果たすと、その後、4度のリーグ優勝に貢献。2014年にFAでソフトバンクに移籍。2014、15年と連続日本一を達成。2017年オフに再取得したFAで日本ハムに復帰。










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