この記事をまとめると
■テスラ専用の充電器「スーパーチャージャー」について解説■出力違いで3モデルが存在し、現在日本全国に57カ所設置されている
■出力によって料金が違うほか、充電後に無駄に駐車していると超過料金が発生する
テスラ専用の充電器「スーパーチャージャー」とは
Q:テスラは専用充電器があるそうですが、それはどういうものですか?
琴條:テスラの特徴のひとつにテスラ独自のスーパーチージャー(以下SC)という充電設備がある。これはテスラ専用のもので、充電アダプターもなにも必要なく、充電器(ストール)から出ているケーブルを直接車体の充電コンセントに差し込むだけで充電できるものだ。別途カードを用意するわけでもなく、スマートフォンを設定するわけでもなく、SCに駐車して、ケーブルを挿すだけで充電が始まる。
Q:出力はどのくらいですか?
琴條:現在設置されているストールは、最大出力250kWのV3、最大出力150kWと130kWのV2、最大出力75kWのアーバンと呼ばれる3種類がある。日本全国に57カ所設置されている。
EVは一般的にバッテリーの温度や充電済みの容量によって、そのときの充電出力が制御されている。温度が低いと出力が弱くなり、また、満充電に近づいても弱くなるが、テスラの場合、最大出力が大きいので短時間で充電可能だ。

ちなみに2023年1月現在の日本国内のCHAdeMO急速充電器の最大出力は150kW出力なので、テスラSCの強力さがわかる。また、テスラも専用のCHAdeMOアダプターを使用すればCHAdeMOで充電できるが、最大50kWに制限されている。

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Q:一度の充電でどのくらい充電できますか?
琴條:テスラのWebサイトでは、モデルYの場合、15分で最大261km分、モデル3の場合で15分で最大275km分と紹介されているが、RWDモデルとパフォーマンスモデルでは最大充電速度が異なる。RWDの場合は、最大で170kW、パフォーマンスとロングレンジは最大250kWの出力で充電できるので、後者はV3の能力を最大限引き出せる。

Q:料金はどのくらいですか?
琴條:SCの充電料金は、日本では分単位で課金される。料金は充電スピードによって「Tier1」、「Tier2」、「Tier3」、「Tier4」料金が設定されている。それらの違いは充電スピードだ。
Q:充電時間は30分に制限されていますか?
琴條:一般的なCHAdeMO急速充電器では最大充電時間は30分だが、テスラの充電に制限はない。場所によっては駐車時間の制限をかけているところもあるが、通常は満充電まで充電可能だ。しかし、充電完了にもかかわらず駐車したままだと超過料金がかかるので注意が必要だ。
Q:超過料金とは何ですか?
琴條:SCでは、以下の条件がそろうと超過料金が発生する。「充電が完了しているにもかかわらず、5分以上駐車したまま」、「ケーブルが挿さっている」、「その場所の半分以上ストールが使用されている」。超過料金は1分単位で、そのSCが満車でない場合、50円/分、満車だと100円/分かかる。この超過料金には上限がない。ただし、最初の1回のみ免除される。「次からは気を付けなさい」ということなのだろう。超過料金があるために、テスラのSCでの充電は回転率が良いのが特長でもあるのだ。
