この記事をまとめると
■2020年以降、コロナ禍でも楽しめるレジャーとしてアウトドアが注目されてブームとなった



■これによりキャンプ場が大量に開業し、キャンピングカーも納車が間に合わない状況となっている



■アウトドアブームに陰りは見られないが、今後は勝ち組と負け組に分かれるかもしれない



コロナ禍で注目度がアップしたアウトドアレジャー

最近、とあるRVパークのオーナーさんから、ちょっと不気味な話を聞いた。「どうやら、レジャーがコロナ前の普通のレジャーに戻ってきているみたいだ……」と。



確かに、コロナというある意味一種の災害に見舞われた人々は、それまでのように外出できず、かと言って、強制ひきこもりではストレスマックス! クルマで外に出るにしてもお店には入れず。

一例では、鎌倉の由比ヶ浜までドライブに来たは良いが、行く当てもなくコロナ渋滞が発生なんてこともあった。



では、どこに行く? 折しもブームとなっていたアウトドアが注目され、いつものメンバーと行くキャンプに拍車がかかり、グランピングなども大人気。そういった需要に予約を取るのも大変な状態となり、新しいキャンプ場やグランピング施設も雨後の筍のごとく増えた。



コロナ禍で爆発的に増えたアウトドア人口! 落ち着いてきたいま...の画像はこちら >>



キャンプ場検索・予約サイト運営会社の調査では、コロナ発生当時、一施設あたりの予約件数について2020年3月からの1年を前年同月比で比較すると、4月・5月を除く全月で前年より増加している。通常は需要が落ち着く秋口の10月から12月にかけても右肩上がりに伸び、12月には213.2%の伸びがあった。その翌年1月は緊急事態宣言の影響でキャンセルが続いたが、それでも182.3%、2月以降は天候にも恵まれ再び225.4%と大きく伸びた。



コロナ禍で爆発的に増えたアウトドア人口! 落ち着いてきたいま「車中泊」や「キャンピングカー」の状況はどうなってる?
冬のキャンプ場のイメージ



一方、「走るソーシャルディスタンス」であるキャンピングカーも人気で、日本RV協会の発表では、2022年の国内キャンピングカー販売売上合計額が新車・中古車を合計して過去最高を記録。人気モデルは納車まで2年以上なんて状況にもなった。



コロナ禍で爆発的に増えたアウトドア人口! 落ち着いてきたいま「車中泊」や「キャンピングカー」の状況はどうなってる?
キャンピングカーでのキャンプ風景



それが、コロナ発生から3年、相変わらず、第8波の鎮静化の前に、新たな変異株「XBB.1.5」も確認されたが、政府は原則として「ことしの春」に、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する方向で検討を進めることになった。



卒業式でも、マスクは必須ではない学校もあるとか? 国民も「コロナ疲れ」「コロナ馴れ」なのか? 一部では、気分はコロナ前になってきているようだ。



コロナ禍が落ち着いてもアウトドアブームに陰りなし

そこで、聞いた冒頭の「どうやら、レジャーがコロナ前の普通のレジャーに戻ってきているみたいだ……」のお話。



事実、大手旅行会社の旅行需要予測では、1泊以上の国内旅行に出かける人は延べ2億6600万人と去年より8.6%増えて、新型コロナの感染拡大前の2019年と比べても91.2%まで回復するとの見込み。

旅行代金の割り引きを受けられる「全国旅行支援」の効果などで、旅行への意欲が高まったようだ。



一方で、海外旅行に出かける人は840万人と去年の3倍近くまで増えるものの、コロナ禍前の2019年との比較では、円安の影響か? 40%程度にとどまるとの見込みで、海外旅行はまだこれから感があるが、国内旅行では、ほぼ「コロナ前」に戻りつつあり、前述の「普通のレジャーに戻ってきている」説を裏付けることにもなりそうだ。



では、「車中泊やキャンプ」はどうなるのか? 少なくとも現時点では、キャンプ人気とキャンピングカー人気には陰りはないようだ。



コロナ禍で爆発的に増えたアウトドア人口! 落ち着いてきたいま「車中泊」や「キャンピングカー」の状況はどうなってる?
ジャパンキャンピングカーショーで展示されたキャンピングカー



2月3日から開催された「ジャパンキャンピングカーショー2023」も大いに賑わい、その入場者数も、4日(土)に限って言えば、前年比で約2.3倍との速報があった。RVパークなどの車中泊施設も順調に増えている。



コロナ禍で爆発的に増えたアウトドア人口! 落ち着いてきたいま「車中泊」や「キャンピングカー」の状況はどうなってる?
ジャパンキャンピングカーショーの入場待ちの行列



しかしながら、キャンプブームで、どこもかしこも数が増えたキャンプ場などの施設に「勝ち組・負け組」ができるかもしれない。つまり、人気のあるところは引き続き、予約が取れない状況となるが、「普通のレジャーに戻った分」不人気のところには人が行かなくなる可能性が出てくる恐れがある。



コロナを契機に、「仕方なくキャンプ」といった層と、新しくキャンプやアウトドアに目覚めた層とに分かれ、今後、前者は普通のレジャーに戻り、後者はコロナに関係なく今後もキャンプなどのアウトドアレジャーを継続すると推測される。



コロナ禍で爆発的に増えたアウトドア人口! 落ち着いてきたいま「車中泊」や「キャンピングカー」の状況はどうなってる?
キャンプ場のイメージ



同様にキャンピングカーも、人気車種は納車まで2年という状況から、いよいよ納車となった頃には「熱が冷めて」こんなはずではなかったとなるか、納車されたキャンピングカーで嬉々として出かけ、クルマ旅が増加して市場がさらに活気づく……のふたつの流れに別れるかもしれない。



いずれにしても、コロナでアウトドアやキャンピングカーの新しい世界を知った層が、コロナ前の状況に戻ったとしても、引き続き、その世界に飽きることなく定着し拡大するための施策、たとえば、持続可能な地域活性化を目指した「SDGsキャンプ」などのイベント企画が必要だと思われる。

編集部おすすめ