空気を味方に走りを変える! ”実効空力”10年の進化
ブランドのスタート時より、中心となってモデューロXの開発を行ってきたホンダアクセスの福田正剛氏と、開発陣に混じって本気で評価・提案を行ってきた“ドリキン”土屋圭市氏。両者が「Modulo X」に込めた思いや開発時の苦労などを、"業界のワークス担当"山本シンヤ氏が聞いた。
――土屋さんとモデューロとの関わりは、いつ頃からですか?
土屋 2009年くらいかな。
モデューロX第1弾は、空力的に不利なN-BOX……結果的にそれが、実効空力によって走りを変える、モデューロXの方向性を決めるきっかけになったと言っていい。
――そこから土屋さんとモデューロのタッグが始まるわけですね。
福田 最初はインサイトでのJOY耐参戦でしたね。ただレースなのにストリートラジアルタイヤで出ることになっちゃって、土屋さんにダメ出しされるかと思ったら、「行くぞ! エアはリヤ5kg、フロントは2.5kg」って。で、そのクルマに乗せてもらうと、たしかにゾーンは狭いけど爽快に曲がる。ダメと言わず、与えられた環境下で最大限の能力を引き出す……「これがプロか」と。
――それまでモデューロというと純正アクセサリーが主でしたが、モデューロXに至った経緯は?
福田 研究所でいろいろ経験してきた自分の生きる道は、「クルマ1台のトータルコーディネイト」だと。そこで"走れるコンセプトカー"の開発を進めました。
――その後、2013年に初のモデューロXが登場します。初代N-BOXをベースにした理由は?
福田 当時、シリーズを盛り上げていこうという雰囲気がありました。そこで、ホンダアクセスとしてもコンバージョン事業でサポートすべきと判断したからです。ただ私は研究所時代、主にスポーツ系を手がけていて、軽自動車に興味がなかった。さらに言うと、背が高いN‒BOXではモデューロが目指す走りは難しいと思っていました。
Modulo Xの方向性を決定づけたコンプリート第1弾
ホンダN-BOXモデューロXのフロントスタイリング車体の下を抜ける風の流速を高め、かつ左右から後方へ風を滑らかに流す形状とすることで前後バランスを整える専用フロントエアロバンパー。初代モデルから実効空力の考えが反映されている。
ホンダN-BOXモデューロXのフロントバンパーのアップ15mmローダウンの専用サスペンションも搭載。高速道路での高い走行安定性、スポーティなハンドリングを両立する、しなやかな乗り心地など、その走りは10年前の軽スーパーハイトワゴンとは思えない!
ホンダN-BOXモデューロXのリヤ走行シーン
――ノーマルの初代N‒BOXに乗ってどう感じましたか?
福田 エンジンはホンダなので元気がよくて、街中では非常に快適なんですが、高速だと真っすぐ走るのに気を遣う。「軽自動車だから仕方ないか……」と思いつつライバル車に試乗してみたら、これが真っすぐに走る。「なぜ?」と調べてみると、フロントバンパーまわりに秘密があるようだ、と。
――つまりエアロダイナミクスの効果だったわけですね?
福田 そうです。
土屋 今回久しぶりに乗ったけど、今でも十分通用するよ。背の高さを感じさせない小気味いい走りだから、「ちょっとワインディングを攻めちゃおうかな」と思えるN‒BOXに仕上がっている。
ホンダN-BOXモデューロXの乗る土屋圭市さんと福田正剛さん現在、開発の中心は福田さんから後継者の湯沢峰司さんに移っているが、土屋さんはことあるごとに「お前、楽しんでるか?」と湯沢さんに問いかけるという。またテストする場所も「同じ道ばかり走って楽しい?」と、時には違う道へ。そこで新たな発見もあるのだという。土屋さんの禅問答のような問いかけが、開発陣に"気づき"を与えているのだ。
――ひと手間かけることで、クルマが変わったんですね。
福田 もちろんコストの問題もありますが、我々の辞書に「仕方ない」の文字はないです。
土屋 モデューロXはとにかく走り、それも数値に表れない乗り味にこだわる。その実現のためには手間暇は一切惜しまない。だから、開発時間に制限はないよ。
進化した実効空力で走りを高めた"今買える"フリードModulo X
機能性の高さだけではなく、ノーマルよりカッコよくなければならないというのが土屋流。専用フロントグリルや専用LEDフォグライト/専用フロントビームライトなどでスタイルアップを実現。リヤにも専用リアロアースカートを採用。
ホンダ・フリード・モデューロXのフロントスタイリングフロントバンパーサイドのエアロフィンがホイールハウス周辺の気流の乱れを抑え、旋回性能を高める効果を発揮。
ホンダ・フリード・モデューロXのフロントバンパーのアップフロントバンパー下面のエアロスロープ、エアロボトムフィンが空気を車体下面へ導き、リフトバランスを最適化。
ホンダ・フリード・モデューロXのフロントバンパー下面
足まわりにもこだわりあり!
実効空力とともにこだわりの専用セッティングのサスペンション。快適な乗り心地とともに、『タイプR卒業生でも走りに満足できること』をテーマに開発した"通勤快速仕様"だ。
ホンダ・フリード・モデューロXの走行シーンユーザーに『乗ってみたい』と思わせる上質な室内も至上命題。プライムスムース×スエード調のコンビシート、ディンプルレザー&スムースレザーの専用本革巻ステアリングホイールが機能性と質感を両立。
ホンダ・フリード・モデューロXのインテリア
――土屋さんはどのくらいの段階からテストに参加するんですか?
土屋 「最後にちょっと乗って確認」ではなく、最初から関わっている。モデューロXの開発部隊のこだわりは凄いよ。時々「オレを土屋圭市だと思ている?」と感じるくらい、こき使う(笑)。
格上モデルと勝負できる乗り味を実現するのがModulo X
――この10年でさまざまなモデルにモデューロXが設定されましたが、一番苦労したモデルは?
土屋 ステップワゴンかな? だって、開発期間がモデューロX最長となる2年半だからね。ミニバンはドライバーだけが良ければいいのではなく、同乗者が快適に過ごせなければダメ。最初のうちはステアリングを握らず、後席にばかり乗っていたのを覚えている。
もっとも思い出深いモデューロXは!?
Modulo X開発アドバイザー 土屋圭市
「乗る人の年齢層が幅広いから、開発に2年半もかかった。走り出したときに『ああ、いい人生を送っているな』って思えるか(笑)。ドライバーだけが気持ちいいんじゃなくて、後列の家族も快適じゃないといけないしね」
Modulo X開発アドバイザーの土屋圭市さん
Modulo X開発統括 福田正剛
「1台に選べませんでした(笑)。N-BOXは"原点"。今回改めて試乗して、当時から考えはブレてないなと思えました。S660は土屋さんがサーキットを走っても対応できるように作った、自分たちを成長させてくれたクルマです」
Modulo X開発統括の福田正剛さん
自動車研究家 山本シンヤ
「ライバルのようにスポーツ色を高めるだけでなく、より快適/より安心/より楽/より速く/より遠くに行きたくなる……ドライバーだけでなく同乗者も楽しくなる"ミニバンのGT"と言えるステップワゴンが一番です」
自動車評論家の山本シンヤさん
福田 土屋さんは"走り"のイメージが強いですが、買う人の気持ちをよくわかっています。だから走るより前に、まず見た目や装備、使い勝手など、細かいところをズバズバ指摘してくる。
土屋 いくら「走りがいい」と言っても、見た目がカッコ悪ければ「乗ってみよう、運転してみよう」と思ってもらえないからね。
福田 おかげでどんどんハードルが上がっていきます。以前、土屋さんが「ポルシェ・マカンに試乗したら良かった」と。「いや、価格が数倍以上違うんですけど……」と言うと、「でも、乗り味ならできるでしょ?」って(笑)
土屋 モデューロXの開発メンバーなら、きっと実現できると思うから言うんだよ。じつはメンバーみんな、本来の業務と並行しながらモデューロXの開発を行っている。要するに"好きもの"集団なの。ノーマルよりいいのは当たり前で、さらに格上のモデルと勝負できる乗り味を実現すること。それがモデューロXのブレない軸だよね。
"実効空力"エアロをはずしたらどうなる!?
以前に実施された「実効空力デバイス」体験試乗会では、フロントバンパーのみをノーマルへ戻したモデューロX仕様を用意。専用サスにより車体ロールの軽減や直進性向上などの効果を感じたものの、路面のバンプなどでタイヤの接地感が弱まることも。フロントバンパー交換後は、ダウンフォースが増したかのように接地感が向上した。
ホンダ・フリードの走行シーン
実効空力はまだまだ進化する! キーワードは"シェブロン"!!
半導体不足の影響で開発中止になったヴェゼルe:HEVモデューロXコンセプトに採用されていた"シェブロン(鋸歯)形状"の実効空力デバイス。シビックタイプR純正アクセサリーの「テールゲートスポイラー」にも採用され、リヤのダウンフォース向上に抜群の効果を発揮!
ホンダ・シビックタイプRのリヤ走行シーンリヤのダウンフォースを若干高めることで前後の空力バランスを整え、リヤタイヤのグリップ性能が向上。その結果、安定性が高まるのだ。
ホンダ・シビックタイプR用リヤゲートスポイラー
“軽からスポーツまで”バラエティに富んだ歴代モデューロX
N-BOX Modulo X
2013年1月発売
ホンダN-BOX Modulo XのフロントスタイリングモデューロX第1弾となるモデル。エクステリアは実効空力を生む専用エアロと専用ローダウンサスペンション(マイナス15mm)の組み合わせで、軽ハイトワゴンを 感じさせない走りを実現。インテリアも質感を高める加飾 やステッチなどをプラス。「走りがいい」だけでなく「見た 目もいい」とトータルでコーディネイトされている。
N-ONE Modulo X
2015年7月発売
ホンダN-ONE Modulo XのフロントスタイリングN-BOXで培った技術やノウハウを少し背が低いセダンタイプに応用。モデューロXのふたつの柱となる「実効空力」と「サスペンションチューン」に加えて、ボディ側にも補強をプラス。基本素性の良さも相まってスポーツ性能に優れるが、モデューロXの世界観は損なわれていない。このモデルのみ、持ち込み登録が不要である。
STEP WGN Modulo X
2016年10月発売
ホンダSTEP WGN Modulo Xのフロントスタイリングミニバン初となるモデューロX。他のモデルと大きく異なるのはドライバーだけでなく同乗者にも納得してもらう乗り味の構築だ。走りと快適性のバランスを整えることに悩み、開発期間が最長のモデューロXだという。マイナーチェンジでエクステリアのデザイン変更が行われた が、同時に待望のハイブリッドモデルも追加設定された。
FREED Modulo X
2017年12月発売
ホンダFREED Modulo Xのフロントスタイリングコンパクトミニバン初のモデューロX。ガソリン車のみならず、シリーズ初となるハイブリッドモデルの展開も行われ、人気を博した。実効空力理論が盛り込まれたエアロパーツと専用サスペンションによる走りの裏テーマとして、「タイプRユーザーに家族ができたら?」というコンセプトでセットアップが施されているそうだ。
S660 Modulo X
2018年5月発売
ホンダS660 Modulo XのフロントスタイリングモデューロX初となるスポーツカーのコンバージョンモデル。S660の運動性能の良さを損なうことなく、ストライクゾーンをよりセンターに寄せた1台だ。専用フロントバンパーに加えてリヤにはガーニーフラップを追加装着。サスペンションは走るステージに合わせて5段階調整が可能だ。しなやかさを持たせたアルミホイールも採用。
VEZEL TOURING Modulo X / VEZEL HYBRID Modulo X
2019年11月発売
ホンダVEZEL Modulo XのフロントスタイリングモデューロX初となるクロスオーバーSUV。ハイブリッドのFF/4WD、1.5リッターターボのFFが用意されている。エアロパーツとサスペンションに加えて、独自開発のスポーツシートを装着。CR-V顔負けの直進安定性の高さとSUVを感じさせないハンドリングのキレはクラスレス。 モデル末期に設定されたため販売期間が短く、貴重な存在。
FREED Modulo X(マイナーチェンジ)
2020年5月発売
ホンダFREED Modulo Xのフロントスタイリングフリードのマイナーチェンジに伴って登場。通称「2型」と呼ばれる。ベース車のフロントフェイス変更に伴い、フロントバンパーを中心に実効空力をさらに効かせる方向に。サイドの「エアロフィン」、床下先端の「エアロスロープ」、「ボトムフィン」など新たな実効空力デバイスを投入。機能もシッカリとアップデートされている。
S660 Modulo X Version Z
2021年3月発売
ホンダS660 Modulo X Version ZのフロントスタイリングS660ファイナルモデルとなる「バージョンZ」。Zの意味はもちろん「究極」だ。エクステリアは専用ボディカラー、インテリアはヒカリモノを抑えた加飾など、大人の琴線に触れるようなコーディネイトを採用。専用のロゴ入りバッグを付属する。メカニズムに関しては「現時点でベスト」ということで"あえて"手を入れていない。
FIT e:HEV Modulo X
2021年6月発売
ホンダFIT e:HEV Modulo Xのフロントスタイリングデビュー時の4代目フィットにRSがなく、モデューロXにはスポーティハッチの役目も与えられていた。エアロとサスを活用したチューニングは変わらないが、安全デバイスとの兼ね合いで車高を下げられない制約から、たわみを活用した独自理論のアルミホイールの採用も相まって、ハンドリングと快適性を高次元でバランスさせている。
歴代モデューロXが代官山T-SITEに集結! 「Modulo Xシリーズ10周年記念モーニングクルーズ」

歴代モデル50台が集結! モデューロXだけの初オフ
今年、発売10周年を迎えたモデューロXシリーズ。その記念すべき年を皆でお祝いしようと、東京・代官山T‒SITEにて「モデューロシリーズ10周年記念モーニングクルーズ」が開催された。
これは週末の早朝、歴代モデューロXのオーナーが愛車とともに参加するミーティングイベントで、ホンダアクセスの開発メンバーや 土屋圭市さんもゲストとして登場。会場の都合から参加台数は50台限定とされたものの、事前申し込みであっという間に参加枠が埋まってしまうほどの人気となった。

朝7時の会場オープンと同時に参加車両が続々と入場し、初代モデルであるN‒BOXモデューロXから現行モデルのフリードモデューロXまで、これまで発売した全モデルが集結した。モデューロX開発アドバイザーである土屋圭市さんは、開発統括を務めるホンダアクセスの福田正剛さん、完成車性能担当の湯沢峰司さんとともに会場内を散策。車両オーナーへ積極的に声をかけ、モデューロXを購入してみての感想を尋ねたり、それぞれのカスタムポイントについてなどクルマ談義に花を咲かせた。また記念撮影のリクエストにも気軽に応じるなど、交流を楽しんでいた。
参加オーナーたちがModuloXへの思いを綴る寄せ書き。 愛車への感謝の言葉とともに、後継モデルに期待する声も!
モデューロX10周年記念モーニングクルーズでの寄せ書き
その後は蔦屋書店内イベントスペースへと場所を移して「10周年記念スペシャルトークショー」が開催。モデューロXシリーズの10年間の歴史を振り返りながら、開発エピソードや「もっとも印象に残るモデルは?」など、オーナーにとって非常に興味深く、内容の濃いテーマで展開された。
トークショーでは、開発におけるさまざまな裏話が飛び出す。ちなみにModulo Xに専属開発チームは存在せず、社内有志によって開発されている。
モデューロX10周年記念モーニングクルーズのトークショー
『レーシングカーならラップタイムこそが正義だけど、市販車は違う。例えばミニバンなら、後席に乗る人がメイン。運転席に座る人だけが満足するクルマでは、モデューロXとしてはダメなんだよ』と土屋さん。またモデューロXが目指す走りの質感について、こんな言葉を開発陣に話したという。 『"俺たちはモデューロXをタイプRにしたいんじゃない"って、開発メンバーには何度も言ったよ』
定員を超える応募が集まったが、スペースの関係で50台限定となった。早朝からのスタートにも関わらず、遠方から参加したユーザーも。
モデューロX10周年記念モーニングクルーズの参加車両の集合写真
ホンダアクセスのモデューロX開発メンバーは土屋さんいわく「職人集団」。その職人集団のこだわりが凝縮されたモデルだけに 『大切に長く乗り続けてほしい』と参加者にメッセージを送った。
オーナー直撃! Modulo Xシリーズの魅力教えて!
OWNER:佐藤 亨さん
CAR:2020年式 STEP WGN Modulo X

スポーツカーが好きで、以前は初代シビックタイプR(EK9)やアコードユーロR(CL7)を所有していたという佐藤さん。家族が増えたこともあってミニバンへと乗り換えたが、やはり「走りが楽しいクルマ」であることは重要という理由でステップワゴン・モデューロXを購入。大人数で乗車していても力不足を感じさせない1.5リッターVTECターボのトルクや、ミニバンとは思えないハンドリング、そしてコーナリング時の安定感が魅力だそう。お気に入りのポイントは唯一のカスタムというホイールで、なんと以前に所有していたアコードユーロRから継承したものだとか。大きくなった息子さんも大のホンダ好きとして育っており、親子でクルマ談義に花を咲かせている。
OWNER:有本 圭さん
CAR:2017年式 FREED Modulo X

モデューロXといえば「実効空力」を掲げた専用デザインのエアロパーツで知られているが、そのエアロフォルムが気に入って購入を決意したという有本さん。ミニバンでありながらコンパクトな車体と軽快なハンドリングが魅力だそう。それでいて実用性の高さも兼ね備えており、「ミニバンということを差し引いても、過去の所有車両でもっとも運転しやすい」と話してくれた。スタイリングに惹かれただけに外装はほとんど手を加えていないものの、FK2型シビックタイプRから流用した「赤バッジ」や、フロントバンパー横に装着したエアロフィンなどでDIYカスタム。そのほかタナベ製スプリングの装着により、ほどよくローダウンされている。
OWNER:林 浩治さん
CAR:2019年式 VEZEL TOURING Modulo X

珍しいプレミアムクリスタル・レッドのヴェゼルツーリング・モデューロXに乗る林さん。なんと前車もヴェゼルだったということで、扱いやすいボディサイズと優れた実用性がお気に入りとのこと。ただ走行性能には物足りなさを感じていたらしく、1.5リッターVTECターボを搭載したヴェゼルツーリングを検討していたところ、モデューロXが追加されたので乗り換えたという。F1をはじめとするモータースポーツが好きで、自身でもサーキット走行を楽しんでおり、このモデューロXも足まわりやブレーキ、タイヤ&ホイールを交換。とくにタイヤはブリヂストンのポテンザRE-71RSを装着し、そのショルダー部分が溶けていることからも、その楽しみかたが想像できる。サーキットでも楽しめるくらいの走行性能を誇りながら、荷室にアウトドアグッズを満載してキャンプに行くこともできるマルチパーパスぶりも魅力だそう。
OWNER:荒川真宣さん
CAR:2021年式 VEZEL HYBRID Modulo X

モータースポーツ観戦、それもスーパーGTが大好きという荒川さんは、TEAM KUNIMITSUのウェアを着てモーニングクルーズに参加。なんと以前の所有車もヴェゼルだったということで、現行モデルへのフルモデルチェンジが発表された際、気に入っていた先代ヴェゼルの最終型を! ということでハイブリッド・モデューロXを購入されたそう。通勤や週末のドライブなど、ほぼ毎日のように運転しているが「長距離でも疲れない」点が最大の魅力とのこと。この日もなんと名古屋から自走で参加されており、落ち着きのあるハンドリングや、専用スポーツシートの座り心地を絶賛していた。トークショーではさまざまな開発エピソードを聞くことができ「さらに愛着が増して今後も長く乗り続けたい」と話してくれた。
OWNER:渡辺英樹さん
CAR:2020年式 VEZEL HYBRID Modulo X

この日はプレミアムブルー・メタリックのヴェゼル・モデューロXが3台参加。プラチナホワイト・パールの車両を目にすることは多いものの、「愛車と同じボディカラーが揃うのは珍しくて嬉しい」と話してくれた渡辺さん。家族で出かけることも多いため、実用性の高さや快適性といった基本性能を重視しつつ、ステアリングを握るドライバーとして走りの楽しさは味わいたい……ということでモデューロXを選択したそう。燃費の良さを期待してハイブリッドを選んだものの、トルクフルなパワーユニット特性ゆえに走りっぷりも期待以上で、そこが一番のお気に入りと話してくれた。そしてスポーティな仕様ではあるものの、後席に座る家族からも乗り心地については評判がよく、トークショーで語られた「すべての乗員が快適に」というモデューロXの開発コンセプトには改めて頷かされたようだ。
OWNER:佐藤孝仁さん
CAR:2020年式 S660 Modulo X

ピカピカに磨き上げられたS660モデューロXで参加してくれた佐藤さん。なんと前車もS660ということで、初期型のアルファから後期型モデューロXに乗り換えたそう。S660の魅力は、ステアリングの動きに合わせて軽快に向きを変えるハンドリングだが、モデューロXではさらに安定感が増しており、狙った走行ラインをピタッと走ることができる点が魅力とのこと。そして、モデューロXについては、質感の高い走りはもちろんのこと、内外装の高級感も購入の決め手となったそうだ。とくにベース車両ともどもウィンカー内蔵式ミラーを採用した後期型では、ホイールもスパッタリング仕上げが選べるようになるなど、落ち着きのある佇まいが気に入っている。メーカーコンプリートカーゆえにバランスを変えてしまうようなモディファイはせず、今後もなるべく長く乗り続けたいと話してくれた。
OWNER:木村充宏さん
CAR:2023年式 FREED HYBRID Modulo X

2022年のマイナーチェンジで追加された、プレミアムクリスタルブルー・メタリックのボディカラーがまぶしいフリードハイブリッド・モデューロXに乗る木村さん。平日の通勤から週末のドライブまで、多くの時間を過ごすからこそ妥協はしたくなかったと購入の経緯を教えてくれた。多くの人数や荷物を乗せることのできるミニバンでありながら、走りの良さを感じさせてくれたのがフリードハイブリッド・モデューロXを選んだ理由とのこと。5ナンバーサイズながら室内空間が広いフリードだが、走り出すと「背の高さ」を感じさせないのがモデューロXに試乗してもっとも驚いたポイントで、コーナリングでも高速道路でも車格が上がったような走行安定性を感じられるそう。「完成度が高すぎる」愛車にゾッコンで、今後も長く乗り続けたいそうだ。
OWNER:大井川裕俊さん
CAR:2022年式 FIT e:HEV Modulo X

以前はフリード・モデューロXに乗っていたが、ミニバンである必要性が少なくなってきたこともあり乗り換えを決意。モデューロXの世界観を非常に気に入っていたため、最新モデルであるフィットe:HEVモデューロXへ乗り換えたという大井川さん。パワートレインが刷新された現行フィットはパワー&トルクが向上しており、それでいて燃費の面でも優秀。とくに最新の安全運転支援技術、ホンダセンシングの進化には驚いたそうだ。そしてモデューロXとしての走りも想像以上で、フリードよりも「コンパクトスポーツ」らしさを感じるとのこと。お住まいの地域では冬季に積雪も多いそうで、そのため雪上でもモデューロXの走りを味わうべく、スタッドレス用にモデューロX純正ホイールをもう1セット購入したんだとか。
OWNER:齋藤 航さん
CAR:2015年式 N-ONE Modulo X

興味を持ったきっかけは「ホワイト×レッド」のボディカラーを持つクルマに乗りたかったという齋藤さん。当時はレッドのルーフを持つモデルはN-ONEモデューロXしかなく、外観が興味を持ったきっかけだったそうだ。そして試乗してみたところ、コンプリートカーらしい落ち着きのある走り、内外装の質感の高さに驚かされたそう。「軽自動車のイメージが変わりました」と話してくれた。モデューロXシリーズのなかでもN-ONEはスポーツ色が強いと感じているそうで、現在はN-ONEオーナーズカップ用のアラゴスタ製車高調整式サスペンション、レイズ製CE28ホイールなどを装着。室内にはEP3型シビックタイプR純正RECAROシートをインストールするなど、バランスよくモディファイを楽しんでいる。
OWNER:横山あいさん
CAR:2013年式 N-BOX Modulo X

鈴鹿サーキットでスーパーGTを観戦したことがきっかけとなって、現在ではレース観戦のため各地のサーキットへ愛車とともに移動しているという横山さん。レーシングドライバーで一番の「推し」は小暮卓史選手だそうで、車内にはDrago Modulo NSX-GTのミニカーが飾られていた。愛車を購入したきっかけも、ある日ホンダカーズの店内にて小暮選手がN-BOXモデューロXを試乗する映像を見たことだという。小暮選手が絶賛するなら間違いない! と購入したN-BOXモデューロXだったが、室内空間の広さやシートアレンジの豊富さといったベース車両の優れた実用性はそのままに、落ち着いた走りが味わえる点が魅力。とくにレース観戦においてはサーキットまで長距離を走ることも多いそうで、高速道路の継ぎ目など段差を乗り越える際のスムーズさは、ほかの軽自動車とは明らかに違いを感じられるそうだ。