この記事をまとめると
■クルマをキズつけてしまった場合、すぐに直すかしばらくそのままにするか悩むことがある



■走行に支障があったり劣化の原因となったりするキズの場合は早急に直したほうがいい



■いずれのキズの場合も放っておいていいことはないのでなるべく早くに対応しよう



キズをすぐに直すべきかどうかの線引きは?

どんなに大事にしていたって、長いことクルマに乗っていれば、どうしても壁や縁石、木の枝などに車体を擦ってしまったり、ぶつけてしまうことがある。



クルマ好きなら小傷であっても心の傷は大きいだろうが、鈑金や修理に出すとけっこうな費用が……。できればすぐに直したほうがいいわけだが、予算やその他の都合でしばし放置しておきたいこともある。

そこですぐ直したほうがいいキズと放置してもいいキズと線引きについて考えてみよう。



・バンパー

まずはもっとも傷がつきやすいバンパーから。乗用車のバンパーはほとんど樹脂製なので、取り付けがしっかりしている状態で、変形してはみ出ていたり、ささくれて尖った部分などがなければ、急いで修理する必要はない。



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小さな傷ならコンパウンドで磨いて、タッチペンでも塗って、応急処置をしておこう。



・灯火類

ライトやウインカーなどをぶつけた場合は、すぐに修理が必要。



点かなかったり、光軸がずれていたり、レンズが割れてそこから光が漏れていたりするのは保安基準違反になるので、放置は厳禁。



・ガラスの飛び石

ガラスの飛び石も早めに修理を。はじめは小さな傷であったとしても、放っておくと振動その他の影響で傷が広がり、修理不可能、ガラス一式交換、となることがあるので、即専門店に。



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飛び石によってヒビが入ったになったクルマのガラス



ガラスに飛び石があると車検も通らなくなるので、後回しにしても修理は不可避。傷が浅いうちに直しておこう。



・タイヤサイドの傷

縁石などにタイヤを擦ったり、強く乗り上げたりすると、タイヤのサイドウォールの一部が盛り上がったように変形することがある。これは「ピンチカット」と呼ばれ、タイヤ内部のカーカスコードが切れている状態。



そのまま走り続けるとバーストを起こす可能性があるので、すぐに対処が必要。ピンチカットは残念ながら修理は不可能なので、タイヤ交換するしかない。



そのままにしておくと違反となる場合もある

・ホイールのガリ傷

ホイールのリムを縁石などに当てて傷つけてしまった場合、最低限エア漏れをしていないか点検すること。同時にホイールバランスの取り直しもやっておこう。



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リムに傷の入ったホイール



場合によっては、アライメントの測定・調整も必要かもしれない。



・ドアミラー

ドアミラーは、軽く擦って、塗装部に傷がついたぐらいなら、放置していてもかまわないが、グラグラしたり、後ろが見えづらくなっていると、整備不良車両で取り締まりの対象に。



「後写鏡」は法律で設置が義務づけられており、「歩行者に接触した場合に衝撃を緩衝できる構造であること」「簡単に方向を調節でき、一定の方向を保持できること」などが条件になっているため、ガムテープなどで固定するのも基本的にNG。



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ガムテープで固定されたドアミラー



・リップスポイラー、サイドスカート

歩道を跨いで入るコンビニやガソリンスタンド、立体駐車場のスロープなどを通過するとき、リップスポイラーやサイドスカートを擦ることは珍しくない。とくにローダウン車は、気をつけて「段切り」をしないと、すぐにガリッと……。



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段差で擦りそうになっているクルマのリップスポイラー



こうしたエアロを擦ったときも、固定状態がしっかりしていて、擦りキズぐらいなら、急いで修理する必要はないが、割れていたり明らかに変形した場合はすぐに修理を。



・ドア、フェンダー

ドアやフェンダーは金属製なので、塗装がはげると錆びてしまう。



「ガリッ!」やっちまった……のあとはどうする? クルマには「放置してもいいキズ」「すぐに直すべきキズ」があった
ブツケてへこんでしまったクルマのドア



ひっかき傷や軽い擦りキズなら、コンパウンドで磨いてごまかしたり、タッチペンで補修するぐらいでもお茶を濁せるが、明らかに塗装の下の下地が見えたり、大きく凹んでしまった場合はなるべく早く鈑金工場へ。



・オイルパン

かまぼこ状の道などで、ボディの下面をヒットした場合、下まわりのチェックが必要。



「ガリッ!」やっちまった……のあとはどうする? クルマには「放置してもいいキズ」「すぐに直すべきキズ」があった
クルマのオイルパン



とくにオイルパンを打った場合なのは要注意。オイル漏れなどがないかどうか、念入りに点検してもらおう。



・その他

フロントまわりでは、エアコンのコンデンサやラジエターのフィンを曲げたり、飛び石などで傷つけることもある。フィンはわりと小さな力でも曲がってしまうので、傷をつけたときは早急にクーラントや冷媒ガスがリークしていないか、専門店で点検してもらおう。

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