この記事をまとめると
■4タイプを展開する新型トヨタ・クラウン



■エステートは2024年央以降、販売される予定だ



■今回はクラウンエステートについて解説



2024年中に発売予定のクラウンエステート

すでに販売を開始しているクロスオーバー、スポーツ、セダンとともに新生クラウンファミリーに加わる予定のエステート。2024年央以降、販売されることが発表されています。



現状、まだ詳しいスペックなどは発表されていませんが、外観や内装など公開されている情報を改めてお伝えしましょう。



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クラウンエステートの特徴

ボディサイズ
クラウンエステートのボディサイズは全長4930mm、全幅1880mm、全高1620mm。ホイールベースは2850mmとなります。



このサイズはクロスオーバーと比べると、全長とホイールベースは同じ。全幅はプラス40mm(クロスオーバーは1840mm)、全高はプラス80mm(同1540mm)となることでクロスオーバーよりワイドとなり、全高は高くなるのが特徴です。



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トヨタ・クラウンエステートのフロントスタイリング

エクステリアデザイン
他のファミリー同様、フロントマスクはハンマーヘッドデザインを採用。なかでもスポーツにデザインの共通点を感じます。



ルーフラインはクロスオーバーよりリヤピラーが立てられ、ステーションワゴンのイメージを強調。ただし、リヤオーバーハングはそこまで長くはありません。



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トヨタ・クラウンエステートのリヤスタイリング

インテリア
クラウンスポーツ発表会の際、初公開されたエステートのインテリア。基本デザインはクロスオーバーと同様ですが、ステーションワゴンの肝となるラゲッジは当たり前かもしれませんが、大きく広く(とくにラゲッジ高)なりました。



またリヤシートを倒した際、フロントシートとの間を埋めるアタッチメントが装備されるなど、使い勝手にも配慮されています。



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トヨタ・クラウンエステートのラゲッジ

パワーユニット
クラウンエステートのパワーユニットは、ハイブリッドおよびプラグインハイブリッドの2種類が用意されます。



ちなみに他のクラウンファミリーですがクロスオーバーには2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッド、および2.4リッターターボエンジン+モーターのデュアルブーストハイブリッド。



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トヨタ・クラウンエステートの内装



セダンには2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドとFCEV(燃料電池車)がラインアップされています。
駆動方式
クラウンエステートはハイブリッド、プラグインハイブリッド車ともに4WDとなります。



パワーユニットからわかるようにいずれも電気式4WDとなり、仕様によっては大出力4WDシステム「E-Four Advanced」が搭載される可能があります。



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トヨタ・クラウンエステートのフロント



旧型クラウンのステーションワゴンを振り返る

歴代クラウンエステート

クロスオーバーやセダン、スポーツとともに新たに設定されるエステート。ステーションワゴン離れが進む現在、エステートが追加されることに驚いた方も多いでしょうが、セダンやハードトップのイメージが強いクラウンにはステーションワゴンが2代目から用意されていました。



それら歴代モデルにラインアップされていたステーションワゴンを紹介していきましょう。
2代目(トヨペット)クラウン・カスタム(1962年)
歴代シリーズ初となるワゴンは2代目に設定。ステーションワゴンとバンの違いがユーザーにわからなかった当時、「もっとも贅沢な乗用車」とのキャッチコピーで販売されています。



セダンからシャシーやパワーユニットは流用したものの、リヤサスペンションはバン同様リジット式を装着。パワーウインドウを用意するなど贅沢なクルマとうたっていたカスタムにふさわしい装備がなされていました。



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2代目(トヨペット)クラウン・カスタムのフロントスタイリング

3代目(トヨペット)クラウン・カスタム(1967年)
長らくクラウンの特徴だったペリメーター式フレームを採用した3代目は1967年に登場。3代目にもステーションワゴンのカスタムはラインアップされました。



バンをベースとしながらも折りたたみ式サードシートを配し、縦開き式のバックドアを横開き式に変更するなどステーションワゴンらしさを重視。

サードシートを設けたことでカスタムは8名乗車(コラムシフト車)となっています。



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3代目(トヨペット)クラウン・カスタムのフロントスタイリング

4代目クラウン・カスタム(1971年)
歴代クラウンにおいてもっとも短命に終わった4代目にも、ステーションワゴンはラインアップされました。



当時としては斬新なスピンドルシェイプを採用し「くじらクラウン」としてユーザーに親しまれた(?)4代目のカスタムはセダン同様、スタイリッシュなフォルムを採用したことが大きな特徴。



先代同様、コラムシフト車を用意し横向きサードシートを備えていました。



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トヨタ・クラウン カスタム(4代目)のフロントスタイリング

5代目クラウン・カスタム(1974年)
4代目のぶっ飛んだスタイリングが受け入れられず、登場から3年あまりで登場したのが5代目クラウン。当然というべきか5代目は超保守的なデザインを身につけデビューしました。



そんな5代目にもステーションワゴンのカスタムはラインアップ。セダン同様、カスタムも保守的なデザインを採用し、サードシートを用意したのも先代と同じ。



ただ、新たに2.6リッター直6ガソリンエンジンを用意し、ゆとりある走行性能を有しました。



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5代目クラウン・カスタムのフロントスタイリング

6代目クラウン・カスタム(1979年)
5代目同様、直線基調の保守的なデザインを採用しつつ、各部を洗練させデビューした6代目。先代同様、ステーションワゴンのカスタムも用意されています。



ただ、先代、先々代などと異なりコラムシフトが廃止されたため、サードシートを設けつつ乗員は7名に。

エンジンは2.2リッターディーゼルエンジンのみとなりました。



6代目クラウンのセダンやハードトップはエンジンや装備(原始的なナビ「ナビコン」を初装備)していたものの、カスタムはバンとの差が少なくなったのが残念でした。



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6代目クラウン・カスタムのフロントスタリング

7代目クラウン・ステーションワゴン(1983年)
クリスタルピラーを採用したハートドップなど50歳以上のクルマ好きが「それ」とイメージする豪華さを備えて登場した7代目クラウン。保守的なセダンとともに、ステーションワゴンもラインアップ(カスタムとの名称は廃止)されました。



先代はやや寂しい存在となったステーションワゴンですが、7代目は2リッター直6ガソリンエンジンを搭載しカラードバンパーを装備するなどクラウンの名に恥じないプレミアム感を演出し、高級ステーションワゴンとして登場しています。



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7代目クラウン・ステーションワゴンのフロントスタイリング

8代目クラウン・ステーションワゴン(1987年)
9代目クラウン・ステーションワゴン(1991年)
バブル前夜の1987年に登場した8代目クラウンは、数多くの先進技術を備え華々しくデビューしました。



セダンやハードトップとともにステーションワゴンも用意されましたが、他のボディスタイル同様に豪華さを強調。迫力ある豪華なフロントグリルを装備し、ブラックアウトされたピラーなどワゴン専用のデザインが随所に施されています。



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8代目クラウン・ステーションワゴンのフロントスタイリング



1991年に登場した9代目クラウンですが、フルモデルチェンジされたのはハードトップ系のみ。セダンやステーションワゴンは8代目をベースに改良が施されて販売されました。



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9代目クラウン・ステーションワゴンのフロントスタイリング

10代目クラウン・エステート(1999年)
クラウン生誕40周年を迎えた1995年に登場した10代目クラウン。その登場から約4年後にステーションワゴンのエステートがフルモデルチェンジされました。
とはいえマジェスタやロイヤルとは異なり、フルフレーム構造を採用しています。



先代同様、高級ステーションワゴンのコンセプトを元に2.5リッターターボガソリンおよび3リッター直噴ディーゼルエンジンを用意し、優れた走行性能を実現。



装備もセルシオに搭載されたオプティトロンメーターをはじめ、マジェスタやロイヤルに劣らぬ豪華さを誇っていました。



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10代目クラウン・エステートのフロントスタイリング



まとめ

クラウンファミリーに加わるエステートは、ワゴン+SUVと従来のステーションワゴンとは一風変わったコンセプトを有しています。



シトロエンC5 Xやプジョー408など新たな時代のステーションワゴンとしてどこまで人気が出るのが楽しみではありますが、歴代クラウンに用意されたステーションワゴンも興味深いモデルが多いですよね。



とくに販売時は不評を買った4代目クラウン・カスタムはいまみてもそのスタイルは斬新。インパクトという面では新たに登場するクラウンエステートより発売時は大きかったことでしょう。

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