この記事をまとめると
■車検で不合格になってしまいがちなポイントを紹介■検査前に整備をしたつもりでも見落としやすい部分が存在するで要注意だ
■自動車税や反則金が未納の状態だと車検自体を受けることができない
些細だけど検査前にここだけは念入りにチェックしておくべき
2年に一度(新車時は3年)受けることになっている車検。クルマにある程度詳しければ、ディーラーや整備工場に出さず、法定費用だけで済むユーザー車検に臨む人もいるだろう。
しかし、検査前に整備をせずに「後整備」で陸運支局に持ち込むと、3割ぐらいの車両が不合格になるというデータもある。
普段の運用にも支障がなく、違法改造もした覚えがないのに、不合格になるのはどういうケースが多いのだろうか?
灯火類
車検でNGになりやすいのは灯火類関係。ヘッドライトの樹脂レンズが経年劣化で曇ったり黄ばんだりしてきて光量不足が指摘されたり、光軸のずれなども指摘されやすいポイント。また、ナンバー灯の電球がたまたま切れていたといったパターンもある。
事前に予備険屋(テスター屋)でチェックすれば解決することだが、一度検査ラインを通して、不合格になったら予備険屋で光軸を調整してもらい、再検査を受ける方法もある。
ホーンマークやシフトパターンの表記
エアバッグが標準化され、ハンドルを交換する人は少数派になっているが、ハンドルを社外品に交換した人は、ホーンボタンにラッパのマークのホーンマークがあるかを再確認。

MTでシフトノブを交換した人もシフトパターンの表記がないと、車検が通らないので気をつけよう。
ドライブシャフトブーツ切れ
リフトアップしないとなかなか気がつかない、ドライブシャフトのブーツやタイロッドエンドブーツ、ロアアームブーツなどが切れていて、グリースが漏れていると車検は不合格。

ウォッシャー液が出ない
ウォッシャー液がきちんと出るのも車検合格の条件。ウォッシャー液の残量がなかったりノズルが詰まっていないかは事前にチェック。ワイパーもゴム切れなどがなく、正常に動くか確認しておこう。

税金の未納でも車検にとおらない!
スプリングとマフラーの劣化
ローダウンスプリングを入れているクルマは、スプリングのヘタリで車高が下がっていることがあるので要注意。へたってもバネレート自体は変わらないが、自由長は縮むので、最低地上高が足りなくなることも! マフラーも経年劣化で音量が増えたり、溶接部に穴が空いて排気漏れを起こしていることがあるので、定期点検を怠らずに。

シートレールの書類
社外品のシートに交換しているクルマは、保安基準適合を証明するシートレールの書類も必携。また、2シーター以外で、シートの裏側の素材がむき出しになっているクルマは車検NG。シートバックプロテクターが必要になる。

ホイールの刻印
保安基準をクリアしているホイールには、「JWL」もしくは「JWL‐T」の刻印が入っている。サイズ的には合法でも、これらの刻印が入っていない輸入ホイールだと、車検にとおらないことがあるので要注意。

警告灯
メーターパネルの警告灯が、エンジンをかけても消えない場合は、車検不合格。逆にシートベルトの警告灯などは、シートベルトを未装着のときに点灯しないと不合格になる。

自動車税や反則金の未納
クルマに問題がなかったとしても、自動車税や反則金の未納付がある場合は、車検を受けることができない。

その他
タイヤの残り溝は、1.6mm以上ないとNG。そして、発炎筒も車内に積んでいないのは保安基準違反。発炎筒には有効期限があるが、有効期限切れの発炎筒は本来NG。

また、純正のハロゲン球やHIDのヘッドライトは、アフターのLEDバルブに変えた場合、カットラインが綺麗に出なくて、車検で不合格になる場合がある。信頼できるメーカーの本基準適合品から選ぶこと。