この記事をまとめると
■空冷ポルシェをリファインして販売する米「シンガー」社が日本に本格上陸した■シンガーの代理店となるコーンズが発表会を行った
■発表会では2台のシンガーのポルシェ911が実際に展示された
シンガー発表会の内容とは
ポルシェといえばこの世でもっとも有名で、そしてもっともファンの多いスポーツカーブランドのひとつだろう。そして、ポルシェにまつわるショップやパーツメーカーも数多くあり、その存在自体が文化になっている。そんな世界中のポルシェファンのなかで、昨今話題となっていたのがアメリカの「シンガー」社だ。
シンガーでは、964型ポルシェ911に「再構築」と呼ばれる徹底的なレストアとカスタムを施して販売する。その完成車の美しさと性能が、世界中のマニアのハートを鷲掴みにしていたのだ。
そんなシンガーが、このたび輸入高級車販売で有名なコーンズ・モータースとタッグを組み、日本に本格参入。その発表会が行われた。発表会場となった都内の某ホテルには、再構築した2台のシンガーポルシェが展示され、たくさんのメディア関係者とシンガー関係者が集まった。
発表会で登壇したシンガー社代表取締役社長兼会長のロブ・ディキンソン氏は、「私は家族旅行ではじめて911を目にした5歳のときからずっと虜です。その後のキャリアでカーデザインを勉強して自分が完璧だと思うポルシェを作ったのがシンガーの911です。」と自身の911への情熱とシンガー社創設の思いをまとめた。
その上で、「私たちの目標は911への情熱を共有する世界中のファンたちと繋がることです。日本は自動車文化の土壌が深く、もちろんポルシェファンも多いので、日本のポルシェファンに私たちの911を届けられることを非常に嬉しく思います。また、日本の高級車市場を熟知したコーンズ・グループにサポートいただけることをとても感謝します。」と、日本での販売を喜ぶコメントを述べた。

さらに、コーンズ・モータース代表取締役社長兼CEOの林 誠吾氏も登壇し、「私たちはクルマの楽しみを再定義しようという思いでやってきましたが、初めて写真で見たときも実際に乗り込んだときも、シンガーのポルシェ911には本当に心が躍りました。シンガーと一緒にみなさまに心躍るカーライフを提供できることを楽しみにしています」と、シンガーのポルシェ911への期待を語った。

実際に展示されたシンガーの911とは
今回、発表会場に展示されたのは「Turbo Study」と「DLS Turbo」という2モデルだ。シンガーのモデル構成はクラシック、ダイナミクス&ライトウェイトスタディ(DLS)、ターボスタディ、ダイナミクス&ライトウェイトスタディ:ターボ(DLS Turbo)の4モデルからなる。
クラシックというのがベーシックなモデルで、DLSというのがカーボンパーツなどを多用して軽量化を施したモデル。ターボはその名の通り、クラシックとDLSにターボを搭載したモデルだ。
Turbo Studyはポルシェ初のスーパーカーと名高い930型911ターボをオマージュした1台。もちろん、ベース車両は964型911だ。ルックスはオリジナルのポルシェを尊重しつつも、そのパフォーマンスは間違いなく21世紀の品質。スタビリティコントロールなどの安全装備も当然備わる。

DLS Turboはシンガー最強モデルとなる1台。DLSをターボ化し、1970年代に耐久レースを舞台として大活躍した934/5のオマージュをしたエアロに身を包んでいる。
このクルマは台数限定となっており、オーナーから預かった964をベースに、リクエストを聞きながら再構築を行う。

その大幅に拡大されたワイドなフォルムの存在感と洗練された美しさが、ポルシェの美しさを増幅させている。
シンガーがあくまでそのプロダクトを「再構築したポルシェ911」と呼称するのは、オリジナルへの敬意によるものだ。実際に目にしたシンガーのポルシェ911は、そのオリジナルの美しさを尊重したまま、そのクオリティを2020年代品質まで高めており、オリジナルのデザインがいまだに一級品であることを証明するようだった。

シンガーが再構築するポルシェは、すでに世界中からオーダーが入っており、納車までには数年を要するという。
こうして本格的に日本上陸を果たしたシンガー。間違いなくさまざまなスポーツカーファンの心を揺さぶり、日本のスーパーカーマーケットを盛り上げてくれることだろう。