この記事をまとめると
■クルマのカスタマイズの世界にはさまざまなジャンルが存在する■JDMとUSDMは人気ジャンルとして盛り上がっている
■それぞれに文化が存在しており棲み分けもなされている
JDMってなに? USDMとは?
カスタマイズやチューニングのジャンルは数多く存在するが、なかなか定義が難しいものが多い。そのなかでもひと際ややこしいのがJDMとUSDMではないだろうか? 今回はこのふたつのジャンルについて嚙み砕いて説明してみたい。
まず、JDMとは「Japanese Domestic Market」の頭文字を、USDMとは「United States Domestic Market」の頭文字を取ったものとなっており、直訳すれば前者は「日本市場向け」、後者は「アメリカ市場向け」の車両を指していることになる。
そのため、単純に考えれば日本向けに生産された車両がJDMで、アメリカ向けに生産された車両がUSDMということになるのだが、カスタマイズのジャンルとするとより深いものとなるのだ。
たとえばUSDMであれば、日本で販売されている右ハンドルの日本仕様の車両をベースに、アメリカ向けの純正パーツなどを装着し、ホンモノのアメリカ仕様に近づけることもUSDMカスタムのひとつとなり、完全にフルノーマルのアメリカ仕様に仕上げる人もいれば、アメリカで流行しているカスタマイズも採り入れてさらなるチューニングやカスタマイズを施す人もいるのである。
また、日本車のみならず、欧州車などもアメリカ仕様は独自の意匠をもっている場合が少なくない。輸入車をベースとしたUSDMカスタムを楽しんでいるコアなユーザーもいるほか、アメ車でも日本へ輸入される際に日本向けに仕様変更がなされているケースがあり、これを本国仕様に戻すのもUSDMの範疇となっている。
そしてもちろん、アメリカ市場向けに輸出された車両を日本に輸入して乗るという行為もUSDMの一部といえるのである。
一方のJDMは、日本におけるUSDMと同じく、アメリカ仕様の左ハンドル車をベースに日本仕様のパーツを装着することもJDMカスタムのひとつだが、日本で有名なパーツメーカーのパーツを装着してチューニングすることもJDMとされることが多い。
また、近年では25年ルールによって本来、アメリカでは販売されていなかった車種を日本から輸入して乗ることもJDMの範疇となっており、より多様化が進んでいるというのが現状なのだ。
そのため、ひと昔前まではクラウンなどアメリカに正規輸入がなされていない車両をベースにUSDMカスタムをするのはご法度となっていたが、25年ルールで輸出されるようになると、現地のアメリカ人がカスタムしたクラウン=USDMという図式が成り立つことにもなるため、ひと口に判断するのが難しくなりつつある。
現在、全国でUSDMイベントが開催されているが、こういった多岐にわたるUSDMカスタムの状況も鑑みて、主催者側が参加可能条件を提示しているケースも増えている。
参加を検討している人はしっかりチェックしたほうがいいだろう。

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