この記事をまとめると
■日本におけるEV販売比率は新車販売台数のわずか1.5%に留まっている■2024年度上半期の日本のEV新車販売台数でもっとも多かったのは日産サクラ
■2023年度のグローバルな新車販売台数のトップはテスラ・モデルYの122万台
日本でもっとも売れたのは軽EV
日本国内の新車販売状況を見ると、2024年度上半期(4~9月)に売られた軽/小型/普通乗用車のうち、53%をハイブリッド(マイルドタイプを含む)が占めた。ところがエンジンを搭載しない純粋なEV(電気自動車)の比率はわずか1.5%に留まった。
海外では、いわゆる自動車先進国を中心に、乗用車の新車販売台数に占めるEV+PHEVの比率は20%近い。日本国内では、EV+PHEVが2.5%だから、普及率はきわめて低い。
ユーザーは用途や自分の好みに適したクルマを予算の範囲内で選択するから、日本において普及率が低い理由は、国内のニーズに合ったEVが少ないためだ。従って日本のユーザーニーズに合ったEVが登場すれば、売れ行きも伸びる。いまは軽自動車でEVの日産サクラだ。2024年度上半期に国内で新車として販売されたEVのうち、64%をサクラが占めた。
つまり、日本でEVの普及を図るなら、軽自動車のサイズで造ると合理的だ。軽自動車は複数のクルマを所有する一戸建ての世帯で、街なかを移動するためのセカンドカーとして使われることが多い。一戸建てであれば、マンションのような集合住宅と違って充電設備を設置しやすく、遠方への外出にはファーストカーを使うから、EVに多く寄せられる「航続可能距離が短い」という批判も生じにくい。
日本における新車販売では、サクラがEVの圧倒的なベストセラーカーだが、海外ではどうか。2023年は、テスラ・モデルYが前年の1.6倍に達する約122万台を販売して、EVを問わず世界の総合ベストセラーカーになった。
2位はトヨタRAV4で、約108万台であった。2022年はRAV4が1位だったが、モデルYが急増したことで2位に後退した。

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