この記事をまとめると
■今人気の中古スポーツカーはかつては数十万円で買えることも珍しくなかった■現在販売されている新車で今後価値がつきそうなモデルをピックアップ
■当たり前のように買えたモデルも販売が終わった途端高くなることも珍しくない
今後価値がつきそうな注目モデルたち
昭和そして平成初期に販売されていたクルマが、平成後期~令和になってこれほどの価値が見い出され、なかにはタワーマンションが買えるほどの高値で取引される時代を、どれほどの人が予測できたでしょうか。ひと昔前であれば、タダ同然で手に入ったクルマも、いまや数百万円の値がつくことも珍しくありません。
そしておそらく時代は繰り返されます。
●トヨタ GRヤリス
エントリーモデルでも400万円オーバー、上級モデルであれば500万円オーバーにもなる「GRヤリス」は、決して安いクルマとはいえません。しかし、このモデルがタダ者ではないことは、オーナーはもちろんのこと、ステアリングを握ったことがある人なら理解できるはず。

このクルマを注文すれば、(納車されるまで多少は待つにせよ)誰でも新車が手に入るという事実は、もしかしたら令和の奇跡なのかもしれません。買えるならほしい。
●トヨタGR86/スバルBRZ
かつて「ハチロク」ことAE86型カローラ レビン/スプリンター トレノの新車がディーラーで購入できたように、現代はトヨタGR86/スバルBRZが販売されています。この「あたりまえ」がいずれ「あの時代はよかった。GR86やBRZが新車で買えたなんて……」に変わるかもしれません。

そして遅まきながらそのときに気づくのです、「あのとき買っておけばよかった」と。いま、新車を手に入れ、しっかりとコンディションを維持しておけば、いずれ「お宝」に化ける可能性大です。
●トヨタ・コペン GRスポーツ
ダイハツ・コペンをベースにGRの走りの味を注ぎ込んだスペシャルモデルが「トヨタ・コペン GRスポーツ」です。このモデルが台数限定でも、ましてや期間限定でもなく、「カタログモデルとして購入できたいい時代だった」と振りかえるときが訪れてしまうのでしょうか。

いずれ「平成後期~令和初期に人気を博したライトウエイトスポーツ5選」なんて記事が作られたとして、そのなかに間違いなくエントリーされるであろう1台であることは間違いありません。
今のうちに買っておくべし!
●レクサスLBX MORIZO RR
レクサスのコンパクトSUVとして2023年11月にデビューした「LBX」。そのハイパフォーマンスモデルとして2024年1月に開催された東京オートサロンに出展したのが「LBX MORIZO RR」でした。

8速ATのほか、日本国内仕様のレクサス車としては初となる6速iMTが設定されている点にも注目です。「レクサスのSUV」+「MORIZOモデル」+「6速MT」という希少価値を併せもつクルマは、今後生産されないかもしれません。
●マツダ・ロードスター
ND型ロードスターがデビューして今年で早10年。先代のNC型のモデルライフがおよそ10年だったことを考えると、歴代最長となる可能性が高まってきました。

中古車もそれなりに出まわっているND型ではありますが、新車同様のコンディションと走行距離を維持しておけば、さらに10年後、20年後に「是が非でも譲ってほしい!」と予算青天井でほしがるマニアが必ずいるはずです。もし、新車同様の初代NA型が令和7年の日本に降臨したら? それとまったく同じ展開が予想されます。
●スズキ・スイフトスポーツ ZC33S Final Edition
発売が噂されていた現行スイフトスポーツのファイナルモデルである「ZC33S Final Edition」。2024年12月17日に発表され、発売は3月19日から。2025年11月までの期間限定生産というモデルです。このクルマをもって「スイフトスポーツの歴史に幕を下ろす」と明言されているわけではないので、次期モデルが発売される可能性もゼロではありません。

とはいえ、内外装に専用のパーツが盛り込まれているだけに、今後長きに渡って高い人気を誇るモデルであることは間違いありません。
●トヨタ・センチュリー
購入にあたって審査が必要だといわれているトヨタ・センチュリー。大金をもっているだけでは購入する権利すら得られない、数ある日本車のなかでも選ばれた人でなければ手に入れることができない、まさにスペシャルなクルマです。

月産台数はわずか30台といわれ、高級車がひしめきあう都心部でも頻繁に見掛ける類いのモデルではありません。
●まとめ:現代の名車を1台でも多く後世に……
当たり前に買えていたものがそうでなくなった途端、急激にプレミア価格となるクルマがあります。そんなクルマに目をつけ、投機目的として買い漁ることに疑問を抱く人がいても不思議ではありません。クルマは走ってナンボ。きちんと本来のコンディションを維持した状態で現代の名車を1台でも多く後世に残していきたいものです。