この記事をまとめると
■事故の際などに現場に駆けつけるのがレスキュー隊だ■レスキュー隊が配備されていない消防署も存在する
■NEXCO東日本は独自にレスキュー隊と専用車両の配備を進めている
レスキュー隊が配備されていない消防署も
自動運転が普及しても、残念ながら交通事故は避けられない。それは交通事故が起こる原因はじつに複雑な要素が絡み合った場合にも起こるのであり、決してヒューマンエラーだけが原因ではないからだ。そして、高速道路では一度交通事故が起これば、大抵の場合は悲しい結果となる。
そんなときに活躍するのがレスキュー隊である。消防署から救急車や消防車とともに現場に駆けつけるレスキュー隊は、衝突による損傷でドアが開かなくなったクルマから乗員を救助し、横転したクルマを引き起こしてレッカーに引き渡すなど、交通事故や災害では大活躍する特殊な部隊だ。
ただし、レスキュー隊の、その能力や資格をもっている人間は消防署でも限られる。したがって、どこの消防署にも必ずレスキュー隊が配備されているとは限らない。高速道路で事故が起こった場合、どこからレスキュー隊が駆けつけるかはケースバイケースということになり、状況によってはレスキュー隊が駆けつけるまでかなりの時間を要することもあり得るのだ。
レスキュー隊が到着しなければ、交通事故の現場に消防車や救急車がいてもできることは限られる。そこでNEXCO東日本では、独自にレスキュー隊とその専用車両を配備することを始めている。
NEXCO東日本が事故緊急対応車を用意
事故緊急対応車と名付けられた車両は、消防署が配備するレスキュー車の装備に加え、交通規制を行うための道具や事故からの復旧作業のための道具を備えている。これによって駆けつけたときに交通事故に関する対応を素早く行えるようになっているのだ。そのため、ボディもレスキュー車より長く、収納力を高めているようだ。このボディは製作を行う極東開発工業と共同開発された。
具体的には、車体後部にはクレーンを備え、前後にウインチ、作業時に車体を安定させるアウトリガーや、夜間作業のための投光器も装備されている。両側面にはシャッター付きの格納庫があり、内部にはエンジンカッターやガス溶断機、切削工具類などの乗員救出のための工具を搭載。さらに油圧式支柱引き抜き機、高圧洗浄機、手押しスイーパーに吸着剤、吸着マットといった道路の復旧を行うための道具も搭載されており、ボディには水タンクも内蔵されている。

交通規制のためのLED矢印板やコーンも積み込まれており、現場到着後には即座に車線規制を行うことで二次被害を予防することができるようになっている。すでに水戸に1台、そして新たにもう1台がNEXCO東日本圏内に配備される。今後は稼働率などを見ながらさらに広い範囲に配備されていくことになるはずだ。
交通事故の被害者を一刻も早く助け、事故による渋滞の早期解消や二次被害の抑制など、与えられた使命は決して軽くないだけに、この事故緊急対応車に乗車する作業員には期待が寄せられる。