この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2025が開幕



■フォーミュラジムカーナがブースを出展している



■会場のようすやフォーミュラジムカーナについて解説



学生たちが競うフォーミュラジムカーナ

自動車部の学生たちをイコールコンディションで競わせながら、就職活動のマッチングの場としての側面ももつイベントのフォーミュラジムカーナ。2025年はマシンチェンジを始め、変更点や未来へ向けた新たな取り組みも始まるとのこと。社会人向けのイベントも計画しているそうだ。



マシンチェンジ以外にも変更点が!

今年の変更点の大きなポイントとしてはマシンがMTのヴィッツGRMNからATのGR86へとスイッチすることだ。この狙いはいくつかあり、まずは業界全体でこの競技を盛り上げるために現行モデルにしたかったとのこと。そのなかで、シンプルかつ競技に適していること、値段とのバランスなど総合的に見て最適なクルマとしてGR86が選ばれた。



なお、AT車をチョイスした理由は、多くの部員に乗るチャンスがある大会にしたいからだ。入学後に自動車に興味をもった部員がいたり、MT免許の取得ハードルが高くなるなど、MT車で競技をするとなると多くの人が参戦しやすいとはいえない側面があるのだ。



マシンもGR86にスイッチして規模を拡大! 学生を育ててモー...の画像はこちら >>



また昨年女子クラスはターゲットタイムにいかに近づけられるかで争われていたが、このターゲットタイムは全員統一のものではなく、今シーズンから各ドライバーがマークした最初のタイムがそれぞれのターゲットタイムとなることになった。



学生たちの憧れの競技へと成長中

エントリーする学生たちにとって魅力的な変更点として、全国大会の優勝校には1年間ジムカーナ競技仕様(PN規定に準じたもの)のトヨタ86(ZN6)が貸与される。貸与された車両はフォーミュラジムカーナ参戦時に優勝校に属していたOBの使用もOKだ。これには「卒業後もモータースポーツを続けてほしい」という思いがある。しっかりとしたPN仕様が貸与されることにより、社会人が参戦している地方選や練習会への参加がしやすくなる。社会人になってからモータースポーツを楽しむことを具体的にイメージして体験できるようにするのが狙いだ。何より競技仕様の車両が1年間貸与されるのは学生たちにとっても魅力的。フォーミュラジムカーナに多くの自動車部が参加したいと思う憧れの競技になるひとつのステップともいえる。



マシンもGR86にスイッチして規模を拡大! 学生を育ててモータースポーツ人口を増やす「フォーミュラジムカーナ」がパワーアップ【大阪オートメッセ2025】
大阪オートメッセ2025のフォーミュラジムカーナブース



大阪オートメッセのブースには過去に参戦した多くの学生たちが足を運んでおり、なかにはブースを手伝う学生もいた。

彼らはフォーミュラジムカーナにとても感謝している様子で、この大会が継続してほしいという思いが溢れていた。この競技が学生たちの憧れの競技へと着実になりつつあるのが垣間見える光景であった。



2026年からは一般ユーザー向けのイベントに

エントリーにも変更点が

そして、エントリーに関しても変更点がある。まずエントリーフィーが8000円発生することとなった。これはお金を集めたいという意味ではない。エントリー時はリポートの提出が必要となるが、お金が発生するということで真剣にリポートに取り組む環境を整えたかったとのこと。「とりあえず応募」ではなく「思いを込めて応募」を全員に行ってほしいという思いが込められている。



また、シミュレーターを用いた事前予選会も開催する。全国のシミュレーターショップと提携して、書類選考と基準タイムをクリアできた学校がフォーミュラジムカーナへの参戦権を得られるのだ。



マシンもGR86にスイッチして規模を拡大! 学生を育ててモータースポーツ人口を増やす「フォーミュラジムカーナ」がパワーアップ【大阪オートメッセ2025】
フォーミュラジムカーナのようす



なお、昨年はエントリーを4年制大学の自動車部に限っていたが、今年から文部科学省認定の学校に所属する体育会やそれに準ずる活動実績をもつ団体へと変更された。これまでより多くの学生団体にチャンスがある。



予選会は鈴鹿ツインサーキット、エビスサーキット、奥伊吹モーターパークで開催され、全国大会は富士スピードウェイで開催される。それぞれの予選会はエリアごとにわかれており、エントリー可能な学校の範囲が決まっている。



マシンもGR86にスイッチして規模を拡大! 学生を育ててモータースポーツ人口を増やす「フォーミュラジムカーナ」がパワーアップ【大阪オートメッセ2025】
大阪オートメッセ2025のフォーミュラジムカーナブース



社会人向けのイベントも開催計画中!

さらにフォーミュラジムカーナで使用する車両を用いて、社会人向けのイベントも計画しているそうだ。フォーミュラジムカーナの車両をレンタルして、社会人たちがジムカーナコースでのタイムを競うイベントをプレ大会として今年開催予定とのこと。これは、モータースポーツという競技で競う楽しさを体験してほしい。体験してモータースポーツの裾野を広げたいという狙いがあるそうだ。



単純にイベントを開催するだけでなく、インストラクターを付けてドライビングスキルの向上という楽しさも体感できるイベントにしていくとのこと。確かにタイム計測があれば自身のスキル向上もわかりやすいし、スキルが向上すればより競う楽しさを実感できる。



マシンもGR86にスイッチして規模を拡大! 学生を育ててモータースポーツ人口を増やす「フォーミュラジムカーナ」がパワーアップ【大阪オートメッセ2025】
フォーミュラジムカーナのようす



今年はGRガレージユーザーを中心に開催予定で、2026年から一般ユーザー向けのイベントにしていきたいとのこと。モータースポーツで競う楽しさを知るきっかけを増やし、エントリーモータースポーツ人口を増やしたいのが思いとしてあるそうだ。この大会にはもしかしたらWEB CARTOP編集部も参加するかもしれない。



企業と学生の就職活動のマッチングの場としても機能しているフォーミュラジムカーナは、昨年以上に協力してくれる企業も増えるそうだ。それが社会人のモータースポーツ入門者向けのイベントも展開されるとなれば、より注目度は高まりそうだ。

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