この記事をまとめると
■クリアテールやスモークテールは保安基準に適合していれば車検に通る■そのほかの灯火類も保安基準を満たしていれば車検に通る
■並行輸入車の灯火類のなかには日本の保安基準に適合していないものがある
ドレスアップの定番クリアテールとスモークテールは違法なのか?
クルマのカスタムでよく見かけるクリアテールやスモークテール。これらのテールランプは、車検に通るのでしょうか。この記事では、クリアテールやスモークテールが車検に通るのか解説するとともに、並行輸入したクルマのヘッドライトが車検に通るのかを解説します。
車検に通るクリアテールとスモークテールとは?
カスタムシーンでよく見かけるクリアテールやスモークテールは、保安基準に適合していれば車検に通ります。つまり、テールランプをクリアテールにしたりスモークテールにしたりすること自体は違反ではないということです。
ただし、クリアテールやスモークテールであっても、ランプの色が赤色で、夜間に後方300mの距離から点灯が確認できることなど、保安基準を満たしていなければ車検に通りません。また、テールランプは、ほかの交通を妨げないもので、レンズに破損や汚損がないなど、細かな条件を満たしている必要があります。
いい換えると、テールランプの色が赤色以外であったり、後方から点灯していることが確認できないほど暗いスモークテールだったり、レンズが割れたりしていると、車検に通らないということです。
ここまで、テールランプの保安基準について解説してきましたが、そのほかの灯火類(ウインカーランプやバックランプなど)についても、テールランプと同様に、それぞれ細かな基準が定められており、基準を満たさなければ車検に通りません。

テールランプをはじめとするランプ類をカスタムするときは、その商品が保安基準を満たしているか確認するとともに、車検に通るかプロに確認してもらいながら取り付けるようにしたほうがよいでしょう。
並行輸入車のヘッドライトには注意が必要
右側通行の国から並行輸入したクルマのヘッドライトは車検に通らない?
並行輸入したクルマのなかには、ヘッドライトが保安基準を満たしていない可能性があるため注意しなければなりません。
たとえば、アメリカから並行輸入したクルマの場合、右側通行用のヘッドライト(いわゆるUSヘッドライト)が取り付けられていることがあります。この右側通行用ヘッドライトのままでは車検に通らない可能性があります。その理由は、ヘッドライトの配光が右側通行用になっているためです。

右側通行用のヘッドライトは、カットオフライン(明瞭境界線)が右上がりになっていることが多いです。左側通行の日本において、カットオフラインが右上がりになっていると、対向車にヘッドライトの光が当たってしまい、対向車の交通を妨げてしまうおそれがあります。

ただし、USヘッドライトであっても保安基準に適合していれば車検は通ります。よって、並行輸入車に乗る際は、保安基準に適合しているか確認してから乗るようにしましょう。
もし、保安基準を満たしていないヘッドライトを使用していた場合、保安基準に適合するヘッドライトに交換しなければならない可能性があります。

また、近年普及しているアダプティブヘッドライトも、保安基準を満たしていれば車検に通ります。ヘッドライトには、そのほかにも細かな規定があるため、ヘッドライトをカスタムするときは、無理に自分で行うのではなく、業者に依頼して、保安基準を満たしているか確認しながら行う方がよいといえるでしょう。