真のクルマ好きは「不正改造」なんてしないハズ！　イベント会場付近で行われる「一斉取り調べ」で引っかかるのはどんなクルマ？

この記事をまとめると
■警察は年末年始などに不正改造車の取り締まりを行うことがある

■灯火類やマフラーなど保安基準に基づいて厳しく検査される

■不正改造車には整備命令書がフロントガラスに貼られてしまう

不正改造車は許されない

年末年始に中央自動車道の大月ICや首都高速の白魚橋駐車場、茨城県の県立大洗公園駐車場、大洗町漁業協同組合活魚場などで、関東運輸局と地元警察と合同で実施された不正改造車の特別街頭検査。以前は東京オートサロンの会場周辺でも「無料車検会」と呼ばれ、同様の不正改造車に対する取り締まりが行われていたことはよく知られている。

国土交通省によると、不正改造とは「自動車又はその部分の改造、装置の取り付け、取り外しその他これらに類似する行為のうち、それによって自動車が保安基準に適合しなくなるもの」と定義。

では、不正改造車の取り調べでは、主にどんな箇所が問題になるのか。

灯火類の灯火の色等の変更

それぞれの灯火器には意味があり、灯光色が指定の色以外のものであれば、ほかの運転者や歩行者などに誤解を与え危険であるため、灯光色の変更は禁止されている。

音量規制不適合マフラーの装着

年々厳しくなってきている音量規制。マフラーの保安基準音量は、車種や製造時期によって異なっており、新品時は車検適合品であっても、経年劣化で消音効果が薄れ、保安基準をクリアできないものもあるので要注意。

社外製マフラーを装着している様子

最低地上高違反

ロアアームの下端や、自由度を有するゴム製の部品、樹脂製のマッド・ガード、エアダム・スカート、エア・カット・フラップ等を除き、自動車の地上高は9cm以上と保安基準で定められているので、ローダウンしたクルマで、最低地上高がこの9cmより低いクルマはNG。

タイヤおよびホイールの車体（フェンダー）外へのはみ出し

回転部分が突出するなどほかの交通の安全を妨げるおそれのあるものでないこと（道路運送車両の保安基準第18条）。

フェンダーからはみ出しているリヤタイヤまわり

ボディからはみ出したウイング

合法的なウイングの条件は、側方への翼形状を有していないこと。確実に取り付けられていること。鋭い突起がないこと。その付近の最外側、最後端とならないこと等。

社外製リヤウイングを装着している様子

運転席および助手席の窓ガラスへの着色フィルムの貼り付け

運転席および助手席の窓ガラスに着色フィルムを貼り付けた状態での可視光線透過率70%未満のものは不可（道路運送車両の保安基準第29条）。

クルマのフロントウインドウに着色フィルムを貼っている様子

ざっとこれらが不正改造車の特別街頭検査の内容になる。不正改造が認められたクルマには整備命令書を交付され、それがフロントガラスに貼られてしまう。

この整備命令書は、ユーザーが自分で剥がすことは許されず、整備命令が出されたクルマは15日以内に整備を行い、運輸支局または自動車検査登録事務所で確認を受け、検査員に剥がしてもらう必要があるので気をつけよう。