この記事をまとめると
■2025年10月にカローラアクシオとフィールダーが生産終了されることが発表された



■カローラアクシオとフィールダーは先代モデルが継続販売されていた



■カローラアクシオをベースとした教習車も同時に生産を終了する



12年に渡って販売されていたカローラアクシオとフィールダー

先日、今年10月での生産終了がアナウンスされたカローラアクシオとフィールダー。フルモデルチェンジ後も先代モデルが継続販売されていたことになるが、長年の歴史に幕を下ろすこととなった。並行しての継続販売がされていた理由や実際にどれくらい売れていたのだろうか? 改めてここ最近のカローラフィールダーとアクシオを振り返ってみよう。



継続販売ながら時代に合わせた改良が行われてきた

2019年9月に登場した現行カローラとカローラツーリング。この2モデルの登場により先代型となったカローラアクシオとフィールダーもそのまま生産終了になるかと思われた。しかし、グレード構成や装備内容を変更して継続販売がされることとなった。これは主に法人をターゲットとしたもので、ビジネスユーザーを中心に5ナンバーサイズのカローラを望む声が一定以上あったためだ。



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また、単純に継続販売されていただけではなく、「Toyota Safety Sense」のプリクラッシュセーフティを歩行者検知機能付きタイプへと変更する運転支援システムの強化や、LEDヘッドライトやナノイーの標準装備化、充電用USB端子の新設と標準装備化などで利便性を高めるなど、時代に合わせてアクシオとフィールダーの装備を進化させてきた。



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トヨタ・カローラアクシオのナノイーXの作動イメージ



このように、小さいながら時代背景にあった改良なども行われてきたため、「どこまで販売され続けるだろうか……」と思っていた部分もあったが、先日ついに生産終了が発表された。この背景について聞いてみたが、「ユーザーニーズを総合的に考え車種ラインアップを検討した結果」と回答が返ってきた。



カローラアクシオをベースにした教習車も消える

実際にどれくらい売れていてどんな人が買っていたの?

需要が少なくなったとも思える回答だが、実際にカローラアクシオとフィールダーはどれくらい売れていたのだろうか? 2024年1年間と2025年1月の1カ月間の登録台数は以下のとおりだ。



・カローラアクシオ
2024年:約6360台、2025年1月:約530台



・カローラフィールダー
2024年:約1万1400台、2025年1月:約1020台



ツーリングワゴンのフィールダーのほうが売れているといえる。年間を通した台数でいえばアクシオは6395台のCX-60に、フィールダーは1万1804台のMAZDA3に近い数値となっている。



トヨタが想定していたように、販売比率の約75%が法人だったそうだ。購入理由としては装備内容に対して価格が優れていること、そしてすでにアクシオやフィールダーを愛用している法人ユーザーが同一車種へと乗り換える需要が多かったそうだ。法人ユーザーの場合、複数のドライバーが運転するケースが多いため、使い勝手が変わらないことが喜ばれていたそうだ。



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トヨタ・カローラフィールダーのフロントスタイリング



カローラアクシオとフィールダーの生産終了により、とうとう5ナンバーサイズのセダンとワゴンが市場から消えてしまうことになった。これに対して悲しみの声も聞こえてくるが、時代の移り変わりというものだろう。少ない需要ではあるが、法人ユーザーを中心に作り続けてビジネスとして成立させ続けていたトヨタは流石だなと思わせる部分でもある。



カローラアクシオをベースとした教習車も販売されていたが、コチラもなくなってしまう。



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トヨタ教習車のフロントスタイリング



古い考えかもしれないが、日本のベーシックとされていた5ナンバーセダンが姿を消すのだ。現在はSUVが人気となっているが、今後どのようなクルマがベーシックとされるのか? そのような点も注目したいところだ。

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